更新日: 2022.07.30 その他暮らし
【ビール、外食、雇用保険】2022年10月に待ち受ける「値上げラッシュ」を確認しよう!
新たな値上げラッシュに備えるためにも、これから値上がりが予定される主な品目の上昇幅などを確認しておくことが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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なぜ「値上げラッシュ」が起きているのか? その要因を解説
2022年7月の時点では、食料品やガソリン・電気の値上げが顕著です。このように2022年に入ってから本格化し始めた値上げラッシュは、複数の要因が重なることで起こっています。
・2022年7月時点の値上げラッシュの概要
2022年5月分の生鮮食品を除く食料品の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比2.1%上昇しています。品目別では、パンやパスタ、食料油の値上がりが目立っています。また、2022年2月にはガソリン小売価格の全国平均が13年4ヶ月ぶりに170円の大台を突破し、2022年7月分の大手電力10社の電気代は前年同月比で10〜30%の値上がりとなっています。
・食料品が値上がりしている要因
食料品のなかでも、特に値上がりが際立つのは小麦が原材料の食料品です。小麦の価格は、主な輸出国である北米地域の天候不順による不作で前年(2021年)から上昇傾向にありました。そこに、原産国のロシアとウクライナによる戦争が勃発して小麦価格が世界的に高騰していることも、日本に少なからぬ影響を与えているようです。また、原油の高騰や急速な円安による輸入コストの上昇も要因の1つに挙げられます。その他の食料品も原材料の多くを輸入に頼っているため、原産国の不作、原油の高騰、円安が値上がりの要因であると考えられます。
・ガソリン代と電気代が値上がりしている要因
コロナ禍で経済活動が停滞したことで、原油価格の暴落を懸念した産油国は生産量を減らしました。その結果、経済活動が動き始めてもすぐには増産できず、世界的な原油の供給不足が起こりました。そんななかで原油と天然ガス供給国のロシアがウクライナに侵攻。先進国を中心にエネルギー不足への懸念が広がり原油先物価格が高騰したことで、エネルギーを輸入に頼る日本でガソリン代や電気代が値上がりしています。また、食料品と同じく、原油の高騰や円安による輸入コスト増加の影響も指摘されています。
2022年10月に待ち受ける「値上げラッシュ」の主な品目の詳細
2022年に入って食料品やガソリン・電気の値上げが続いていますが、10月にはさらなる値上げラッシュが待ち受けています。値上げが予定されている主な品目と値上げ幅を確認します。
・ビール
キリン・アサヒ・サッポロの大手ビールメーカー3社は、10月1日からの主力商品の値上げを公表しています。キリンは6〜13%、アサヒは6〜10%、サッポロは4〜12%程度の値上げになる予定です。
・外食
回転寿司チェーンのスシローでは、10月1日から郊外型店舗の回転寿司価格を10〜30円値上げします。なお、準都市型店舗と都市型店舗を含めた価格改定の詳細は、9月初旬頃に改めて公表される予定です。
・雇用保険
「雇用保険法等の一部を改正する法律案」の成立により、令和4年10月1日から雇用保険の保険料率が変更されます。一般事業の場合、労働者負担・事業主負担ともに2/1000引き上げられます。
「値上げラッシュ」に対応できる家計防衛策を考えよう
2021年から続く値上げラッシュはさらに加速していく一方で、本記事で紹介した品目は対象品のほんの一部です。2022年10月からは、食料品だけでも3000を超える品目で値上げが予定されています。また、食料品以外にも、郵便料金の一部や大手メーカーの住宅設備機器などが値上がりします。この秋からも、値上げラッシュに対応するための家計防衛策が必要になりそうです。
出典
PR TIMES 2022年、相次ぐ “値上げラッシュ” 食品や生活必需品など最新値上げカレンダーを公開
総務省 2020年基準 消費者物価指数
TDB 特別企画「食品主要105社」価格改定動向調査(7月)
毎日新聞 15歳のニュース 値上げラッシュが止まらない 食品、半年で6285品目
キリンホールディングス ビール類・RTD・その他樽詰商品・ノンアルコール飲料・輸入洋酒 一部商品の価格改定について
Asahi ビール類・RTD・その他樽詰酒類・ノンアルコール飲料・国産ウイスキーの価格改定について
SAPPORO ビール類・酒類テイスト飲料・RTD・ その他樽詰商品の価格改定について
株式会社 FOOD & LIFE COMPANIES 国内スシローにおける本年 10 月以降の価格改定について
厚生労働省 令和4年度雇用保険料率のご案内
日本郵政グループ 郵便料金の割引率ならびに特殊取扱料および手数料の改定
LIXIL 建材・設備機器のメーカー希望小売価格の一部改定について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部