更新日: 2022.08.02 暮らし

「オレオレ詐欺」だけではない? ひとり暮らしのお年寄りが狙われやすい「お金」の被害とは?

執筆者 : 新井智美

「オレオレ詐欺」だけではない? ひとり暮らしのお年寄りが狙われやすい「お金」の被害とは?
ひとり暮らしのお年寄りを狙った詐欺事件は、後を絶ちません。ひと昔前であれば「オレオレ詐欺」が主流となっていましたが、ここ数年、詐欺の内容も様変わりしてきています。
 
今回はひと暮らしのお年寄りが狙われやすい、「お金」にまつわる詐欺事件にはどのようなものがあるのか説明します。
 
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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電話による詐欺の手口

電話によるお金の被害は依然として多く、オレオレ詐欺以外に以下のものがみられます。
 

■還付金詐欺

還付金詐欺は、犯人が市役所や税務署など公的な機関の職員をかたって電話をかけ、医療費や税金などの還付金を受け取ることができるという内容で接近してきます。さらに、携帯電話とキャッシュカードを持ってATMに行き、指示どおりの操作をするよう伝えてきます。しかし、実際には犯人の指示どおり操作することで、自分の口座から詐欺相手の口座にお金が送金されてしまいます。
 

■買え買え詐欺

「劇場型勧誘」ともいわれる詐欺です。詐欺グループが複数の事業者を演じ分け、次々と電話をかけて実体のない金融商品などを買わせる手口です。具体的には、パンフレットを送りつけ、その後に「選ばれた人しか買えない」なとど電話で勧誘し、断ると別の者から「名義を貸してもらえれば謝礼をする」と持ちかけるケースも多くみられます。その後、さらに別の者が「名義貸しという違法な行為をした」などと言いがかりをつけ、高額な支払いを要求してきます。
 

■利殖商法

損失が出る可能性があるにもかかわらず、手持ちのお金を増やしたいという利殖願望につけ込んで、そのリスクを説明せずに「必ずもうかります」や「元本は保証されます」などと強調して、社債やファンド型投資商品、仮想通貨などへの高額な投資を勧誘する仕組みです。買え買え詐欺と同様に、執拗(しつよう)な電話がきっかけで被害を受けるケースが多くみられます。
 

訪問によるお金の被害の手口

お金の被害は、電話だけでなく訪問によって起こることもあります。
 

■点検商法

突然、事業者のふりをして家を訪れ、「無料で点検します」と言って屋根や排水溝などを点検した後に、「このまま放置しておくと大変です。すぐに修理しないと危ない」などと不安をあおり、実際には不要な契約を迫る詐欺の手口です。台所の浄水器や羽毛布団の無料点検を持ちかけ、高額な契約に誘導するケースも多くみられます。
 

■訪問買い取り

事前に「着物などの不要品を買い取ります」との電話があり、承諾した後、家に来た事業者に着物を見せると、「着物ではなく不要な貴金属はありませんか?」などと言われ、見せたら強引に安い値段で買い取られたという被害もあります。
 

特殊詐欺とは?

一方的に電話をかけ、相手に会うことなく言葉巧みに信用させ、指定する預金口座へお金を振り込ませるなどといった、不特定多数の人からお金をだまし取る犯罪を特殊詐欺といいます。
 

■特殊詐欺の種類

特殊詐欺には、「オレオレ詐欺」をはじめ、以下のような手口があります。
 

<預貯金詐欺>

親族や警察官、銀行職員などを装って「あなたの口座が犯罪に使われており、キャッシュカードの交換が必要」などと電話をかけ、「キャッシュカードを回収します」といって家を訪問し、キャッシュカードを回収すると同時に「手続きのために暗証番号が必要です」と、暗証番号まで聞き出す手口です。

 

<キャッシュカード詐欺盗>

警察官や銀行職員、百貨店の職員等を装って電話をかけ、「キャッシュカードが不正に利用されているため、回収に伺います」と伝えキャッシュカードを準備させ、回収の際に犯人が用意しておいた偽のキャッシュカードとすり替えたうえで、被害者が気付かないうちに口座から現金を引き出す手口です。

(出典:警視庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ 特殊詐欺の手口と対策(※1))
 

■被害の実態

2021年の特殊詐欺の被害は、1万4498件で、被害総額は282億円にも上ります。そして、65歳以上の高齢者が占める割合は88.2%で、前年よりも増加しています(※2)。
 

ひとり暮らしのお年寄りが狙われやすい理由

ひとり暮らしのお年寄りが狙われやすい最大の理由は、電話や訪問があった際に相談する相手がいないことが挙げられます。また、判断力の低下も大きな理由です。
 
さらに、特殊詐欺においても「自分はだまされない」と過信している高齢者が多い点も、被害が拡大する理由となっています。
 

まとめ

ひとり暮らしのお年寄りのなかには、「自分は詐欺に遭わない」「詐欺師から連絡があっても自分で対処できる」と思っている方もいらっしゃいます。その過信が、結果的に高齢者の約9割が詐欺被害に遭っている実態を生み出しているともいえます。
 
過信することなく、日頃から意識を高めておくことが詐欺被害から自分を守る手段であると同時に、離れて住んでいる家族も定期的に連絡を取って日頃の出来事を聞いてみることで、事前に被害を防ぐことにもつながります。
 
また、詐欺に遭ったと気付いた場合は、すぐに警察に連絡することはもちろん、消費者生活センターなどにも相談し、指示を仰ぐようにしてください。
 

出典

(※1)警視庁ウェブサイト 警視庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ 特殊詐欺の手口と対策
(※2)警視庁ウェブサイト 暴力団対策課 生活安全課 令和3年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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