「闇金」の基準って?「トゴ(10日で5割)」の利息で借りるとどうなるの?

配信日: 2022.08.17

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「闇金」の基準って?「トゴ(10日で5割)」の利息で借りるとどうなるの?
緊急でお金を用意しなければいけない場合など、消費者金融からお金を借りる機会があるかもしれません。しかし、すべての金融業者がまっとうな経営を行っているわけではなく、中には違法な金利で貸付を行っている、いわゆる「闇金」と呼ばれる悪徳業者もいます。
 
では、闇金とは具体的にどういう金融業者を呼ぶのでしょうか。今回は、闇金の基礎知識について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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「闇金」とは

そもそも貸金業を営むためには、財務局長か都道府県知事へ登録の申請をしなければなりません。もし、登録申請せず貸金業を営んだ場合、貸金業法違反の罪で罰せられることになります。そのため、貸金業の登録申請をしていない貸金業者は、いわゆる「闇金」と呼ばれる悪徳業者と見なすことができるでしょう。
 
ただ、貸金業の登録を済ませていても、「闇金」の定義に当てはまる貸金業者も存在します。一般的に、金融業者が貸付を行う際は、出資法が定める金利上限の範囲内で融資を行わなければなりません。もし、金融業者が出資法の上限を超えた金利で貸付を行えば、貸金業の登録の有無に関係なく、違法な貸付として処罰の対象となります。
 
闇金とは、そうした不当に高額な金利を設定して金銭を貸付する悪徳業者も含まれます。
 

「闇金」業者の特徴

闇金業者は、違法な金利で貸付を行っているだけではなく、借金の取り立てに関しても違法行為を働いている場合があります。通常の貸付では、借金の返済は月にほぼ1回が主流です。ところが、闇金業者の返済は、1週間や10日に1回ということが多く、返済がままならない債務者に対しては毎日のように取り立てを行うこともあるようです。
 
特に闇金業者は多重債務者や破産者などをターゲットに貸付する場合が多く、返済が少しでも滞ると債務者本人だけではなく、その家族や職場にまで現れて返済を迫るという迷惑行為を働いているケースもあります。過剰な取り立ては違法行為に該当する場合もあるので、もしそうした被害にあったら速やかに警察に相談したほうが良いでしょう。
 

「闇金」からお金を借りたらどうなる?

闇金業者が行う違法な貸付は、例えば「トゴ」と呼ばれる、金利が10日で5割というものが知られています。この金利で10万円借りたとすれば、10日後には10万円の5割にあたる5万円を利息として返済しなければならないことになります。これは年利換算で1825%という膨大な金利です。
 
しかも、もし10日以内に返済できなければ、次の10日でまた5割の利息がかかるので、借金はほぼ無限に近いような形で大きくなってしまう計算となります。
 
「トゴ」の他にも、10日で1割を意味する「トイチ」や10日で3割の「トサン」なども、闇金業者が設定する違法な貸付金利のひとつです。また、金利が上乗せされていく「複利」という手法で貸付を行うことも、闇金業者の常とう手段です。
 
例えば、10日で1割という「トイチ」の金利で100万円を借りたとします。この場合、10日で借金を返済できないと、借金の総額は110万円に増えます。
 
複利による貸付は、この膨らんだ110万円にまた1割の金利が上乗せされるという方式です。次の10日間で返済できなければ、利子は110万円の1割で11万円となるので、借金は121万円に膨らみます。返済期間が長引くほど利子も増えていくので、100日後には返済金額が261万円にまで膨れ上がり、たった100日で元金の2倍以上の金額を返さなければいけないことになるのです。
 

闇金業者からお金を借りないように気を付けよう

闇金業者は違法な金利で貸付を行っています。もし、そうした違法な金利で借入してしまったら、弁護士に相談するなどしてしかるべき対応を取らなければなりません。違法金利での借入なら返済の必要はなく、場合によってはお金を取り戻せる場合もあります。
 
闇金業者は多重債務などで通常の金融機関からお金を借りられない人をターゲットにしてくるので、お金に困っていても、そうした業者から借入してしまわないように気を付けましょう。
 

出典

知るポルト ヤミ金とは
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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