更新日: 2022.08.19 その他暮らし
【年間33億円!?】現金の落とし物はどれくらい?拾ってくれた人に「お礼を渡さなければいけない場合」って?
とりわけ現金の落とし物は毎年30億円超えとなっており、落とし主に返還されているものもあれば、落とし主が現れず、拾い主のものとなった例もあります。
落とし物を取り戻すには自分のものであると証明することが重要です。そこで、今回は現金の落とし物の現状と落とし主が自分のものであると証明する方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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現金の拾得件数は0.4%増も金額では2.1%増
警視庁によると、管内(東京都)における令和3年の拾得届の受理状況は令和2年より0.4%増の281万7203件でした。対して、遺失届は77万3493件で、拾得届の件数よりも少ないことがわかります。いつ・どこで落としたのかわからず、諦めている人がいるのかもしれません。
・令和3年の現金の拾得届は約34億円
一方、警視庁管内の拾得物の中で現金は33億7962万4645円でした。前年度も33億円以上の現金が拾得物として届けられています。キャッシュレス化が進む中、依然として現金を紛失するケースが後を絶ちません。
一方、現金の遺失届は合計60億3175万3368円でした。遺失届のあった現金のうち、半分近くの行方が分からなくなっています。しかし、なくした人(遺失者)に返還された金額は25億3340万6857円でした。
また、遺失者からの連絡がなく、拾得者に渡った金額は実に4億615万5123円となっています。遺失届が提出されていればさらに4億円分が落とした人に戻っていた可能性があります。
・落とし物をしたときはまず遺失届出書を提出する
現金を落としたときには、まず遺失届出書を提出しましょう。近くの交番や警察署へ出向き、遺失物届出書に必要事項を記載して提出します。
遺失物用の申請書は警視庁のホームページからダウンロードして印刷し、あらかじめ必要事項に記入して持っていくことも可能です。また、急いでいない人で、落とした現金の金額が100万円以下の場合は「警視庁行政手続オンライン」で届け出ができます。
・警視庁のホームページには落とし物検索ページがある
警視庁のホームページで「落とし物検索」ページから自分の落とし物があるかどうかを確認できます。ただ、落とし物が届いてから検索結果にのせられるまで時間がかかるため、現金のように急いで探しているものについては直接問い合わせたほうが確実です。
・落とした現金が見つかったときに持っていく必要があるもの
警察から落とした現金が見つかったと連絡があったときは、運転免許証や健康保険証など身分証明書を持っていきましょう。ハガキで連絡があった場合は、そのハガキも持参します。
本人が受け取りにいけないときは代理人の身分証明書、ハガキがあればハガキ、本人作成の委任状が必要です。ただし、同居している親族であれば委任状は必要ありません。
持ち主が3ヶ月以内に見つからなかった場合は拾得者のものになる
拾得者(拾い主)が拾った現金を届け出てから3ヶ月間は警察署で保管され、持ち主が受け取りにこなかった場合は現金の受け取り権利が拾得者にうつります。
拾得者が引き取り期間(届け出から3ヶ月たった翌日~2ヶ月間)内に引き取れば、全額その人のものです。例外は拾得者が届け出をしたときに受け取る権利を放棄していた場合で、誰も引き取り手がいない現金は各都道府県のものになります。
・拾得者へのお礼は必要?
「現金の拾得者には現金の何割かをお礼に渡さなければならない」、これは拾得者の権利の1つで「報労金を請求する権利」です。報労金は拾ってもらった現金の5/100以上20/100以内となっています。
つまり、100万円を拾ってもらった場合、拾得者から請求された際には5万~20万円以内の報労金を渡さなければなりません。どこかの施設内で拾った場合は、その施設と拾得者には「報労金」を1/2ずつ受け取る権利があります。
ただ、この報労金を請求する権利は、落とし主に現金が返還されてから1ヶ月間のみです。
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落とした現金の受け取りには身分証明書を
年間約33億円もの現金が落とし物として警察署に届けられています。落とし物をしたときは遺失届出書を提出し、連絡を待ちましょう。
連絡がきたときは身分証明書、届いていればハガキも持参して警察署に出向きます。自分で行けないときは、代理人に任せることも可能です。また、拾得者へのお礼は、請求があれば拾ってもらった現金の5/100~20/100以内で渡しましょう。
出典
警視庁 遺失物取扱状況(令和3年中)
警視庁 落とし物をした方
京都府警察 よくある質問(落とし物Q&A)
群馬県警察 拾得者(落とし物を拾った方)の権利について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部