ご祝儀や香典の相場はいくら? 相手別・地域別とマナーを紹介
配信日: 2022.08.23
そこで、ご祝儀と香典の相場について相手別・地域別にまとめてみました。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
ご祝儀の相場はどれくらい?
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会の調査(平成29年度)によると、新郎新婦との関係別・地域別に見たご祝儀(結婚祝い)の相場は図表1のとおりとなっています。
図表1
出典:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 祝儀(結婚祝い)等に関するアンケート調査(平成29年度)
全国平均で見ると、叔父・叔母で約7万4000円、兄弟姉妹で約5万1000円、友人で約2万9000円、勤務先の上司では約3万2000円、同僚や部下では約2万7000円となっているように、基本的に関係性が近い人や目上の人ほど金額が高くなる傾向にあるようです。
また、地域別では最多回答額や平均額にばらつきがあることから、ご祝儀の金額には地域の慣習による差もあります。例えば、北海道では友人、上司や同僚など勤務先の関係でのご祝儀が他の地域と比較してかなり小さい金額となっているのは、会費制の披露宴が多いことが影響しているためと考えられます。
どの地域も最多回答額と平均額との間にある程度の差があるため、実際に参考にする際は基本的には平均額よりも最多回答額で判断したほうが、より一般的な金額となるでしょう。
香典の相場はどれくらい?
一方、香典の相場は、地域別に相手との関係性で図表2のようになっています。
図表2
【単位:円】
出典:一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 香典に関するアンケート調査(平成28年度)より筆者作成
どの地域においても、基本的に親戚関係に包む香典のほうが、それ以外より金額が高くなっています。また、親戚関係でも親や兄弟姉妹など関係が近い相手ほど高く、祖父母、叔父・叔母、それ以外の親戚など遠縁になるにつれて金額が低くなるようです。
平均額は多少の差はあるものの、最多回答額で見れば親戚の場合、関係性に応じて1万~10万円が多く、親戚関係以外では5000円という回答が目立ちます。いずれにせよ、平均額と最多回答額を参考にしつつ、故人との関係性に合わせた金額とすることが大切でしょう。
ご祝儀や香典の注意点
ご祝儀や香典を包む際は、相場以外についても注意する必要があります。地域の慣習や相手の年代、関係性などにもよりますが、金額の数字やお札の状態も気にしておきましょう。
金額の数字
ご祝儀と香典で包むお金は、金額の数字に注意してください。割り切れる数字は、香典の場合は故人との縁が切れる、ご祝儀の場合は別れを連想させるため避けるほうが無難です。
かといって奇数を選んでも、例えば「9」は「苦しい」を連想させるなど、失礼に受け取られる場合もあります。そのため、金額は5000円や3万円など割り切れない奇数、かつ「9」などの数字を避けておくべきです。
お札の状態
ご祝儀と香典では、お札の状態にも気をつけましょう。ご祝儀には一般的に新札とよばれる、きれいな状態のお札を使うのがよいとされています。逆に香典においては新札ではなく、ある程度使用感のあるお札を包むのが一般的です。新札を香典に包むと、事前に死を予測して準備していたと悪い印象を与える場合もあるため注意が必要です。
ご祝儀や香典を包む際は金額だけでなくマナーにも注意
ご祝儀や香典の金額は相手との関係性を含め、地域の慣習を参考に決定すると大きく失敗する可能性はないでしょう。
また、ご祝儀や香典は金額に目がいきがちですが、金額だけではなく包み方など冠婚葬祭のマナーも確認し、お祝いやお悔やみの気持ちが伝わるように心がけてください。
出典
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 安心・安全への取り組み 刊行物・レポート 祝儀(結婚祝い)等に関するアンケート調査(平成29年度)
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 安心・安全への取り組み 刊行物・レポート香典に関するアンケート調査(平成28年度)
執筆者:柘植輝
行政書士