更新日: 2022.08.24 暮らし

大学無償化の基準である「住民税非課税世帯」とは? 対象となる条件を解説

大学無償化の基準である「住民税非課税世帯」とは? 対象となる条件を解説
2020年4月より大学無償化の制度が開始されました。経済的困難を抱えながら、大学などの教育機関への進学を希望する学生を支援するために始まった制度です。
 
大学無償化の基準には、「住民税非課税世帯」があります。住民税非課税世帯は、住民税が課税されない世帯のことです。この場合、大学無償化の恩恵を最大限に受けることができます。
 
この記事では、大学無償化の概要や、条件となっている住民税非課税世帯の要件、住民税非課税世帯が受けられる恩恵を解説します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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大学無償化とは?

大学無償化は、正式には高等教育の修学支援新制度といわれています。2020年4月から始まった、学生を対象とする支援制度です。
 
「大学」といっても大学だけではなく、短大や専門学校、高等専門学校などが対象となります。進学意欲があるが、経済的な理由で勉学ができない青少年の財政支援を目的に始まった制度です。
 
大学無償化は、主に2つの支援内容で構成されています。「給付型奨学金」と「授業料・入学金サポート」です。
 
給付型奨学金とは、学校や通学形態に応じて21万円から91万円が支給される内容です。
 
授業料・入学金サポートとは、授業料と入学金の減免が受けられる内容です。対象は、授業料と入学金に限定されており、施設設備費や実験実習費は対象外です。
 

大学無償化の対象世帯

すべての学生が大学無償化の対象となるわけではありません。支援を望む学生は、以下の2つの条件を満たしている必要があります。

(1)世帯収入や資産の要件を満たしていること
(2)進学先で学ぶ意欲がある学生であること

このうち(1)の条件は、「住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯」が該当します。
 
住民税非課税世帯以外の世帯も支援を受けられますが、「給付型奨学金」と「授業料・入学金サポート」について満額の支援を受けられるのは、住民税非課税世帯のみです。
 
例えば、学生本人、父(給与所得者)、母(無収入)、中学生の世帯で、本人が自宅外から通学する場合に年間で161万円の支援を受けられます。
 

住民税非課税世帯とは

大学無償化の対象となる「住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯」のうち、住民税非課税世帯とはなんでしょうか?
 
奨学金を満額受給し、授業料・入学金を上限まで免除される住民税非課税世帯の定義や条件を解説します。
 

住民税非課税世帯の定義

住民税非課税世帯とは、「住民税が課税されない世帯」を指します。住民税とは、地方税の一つであり、都道府県や市区町村から徴収される税金です。税額は、収入や居住する地域によって変わります。収入が一定額を下回ると、住民税が課税されません。
 
一方で、住民税非課税世帯とは、住民税が課税されない「世帯」のことです。世帯とは、同じ住所に居住し、生計を一にする家族の単位です。
 
しかし、1人で暮らしていることが一つの世帯を意味するわけではありません。単身赴任で1人暮らしの会社員や、通学のため1人暮らしをしている学生は、あくまでも家族と同世帯になります。
 
そして、世帯のうち全員が住民税非課税に該当する場合に、「住民税非課税世帯」となります。住民税が個人に課税される税金であるのに対して、住民税非課税世帯は“世帯”を単位としている点に注意が必要です。
 

住民税非課税世帯の条件

住民税は「所得割」と「均等割」という2つの税金で構成されています。住民税非課税世帯となるためには、世帯を構成する全員の住民税のうち、「所得割」と「均等割」のどちらも非課税である必要があります。
 
所得割とは、前年の所得金額に比例して課税される住民税額であり、所得が大きいほど税額が大きくなります。
 
均等割とは、所得金額の多寡に関係なく、住民全員が均等に負担する固定金額です。住民税の基本料金のような意味を持ちます。
 
以下の3つの条件を満たす場合、「所得割」と「均等割」のどちらも非課税となります。

●生活保護法によって生活保護を受けている
●未成年者、障害者、寡婦、寡夫、ひとり親で前年中の合計所得金額が135万円以下である
●前年の合計所得金額が各地方自治体の定める金額以下である

「前年中の合計所得金額」は、地方自治体によって異なります。したがって、「年収が〇〇万円以下であれば、必ず住民税が非課税になる」ということはできません。
 

住民税非課税世帯にはどんな恩恵があるのか?

住民税非課税世帯であることで、大学無償化の恩恵を受けることができます。住民税非課税世帯は低所得層であり、さまざまな優遇措置が講じられています。

●国民健康保険料が減免される
●国民年金の免除
●介護保険料が軽減される
●NHKの受信料が免除される
●0~2歳の子供の保育料が無料になる

国民健康保険料の減免は大きなメリットです。都内に住む都民であれば、所得に応じて2~7割の減免措置があります。申請次第で国民年金が免除となるので、保険料と年金という大きな出費がなくなります。
 
また、大学無償化に似た制度として、保育園の無償化があります。大学無償化より早い2019年に始まった制度であり、住民税非課税世帯の0~2歳の子供の保育料が無料になります。
 
ちなみに3~5歳の子供については、所得制限がなく、保険料は無料です。
 

まとめ

住民税非課税世帯とは、「住民税が課税されない世帯」です。住民税は個人に課税される税金ですが、住民税非課税世帯は“世帯”を単位としている点に注意しましょう。
 
住民税非課税世帯は、経済的な理由で大学などに進学できない青少年を、財政的にサポートする大学無償化の対象であり、そのほか、国民健康保険料の減免や、0~2歳の子供の保育料が無料となる保育園の無償化などの対象となります。
 
自身が住民税非課税世帯に該当していたり、該当しているかどうか分からないが生活に困っている場合は、お住まいの自治体に相談してみてください。
 

出典

文部科学省 高等教育の修学支援新制度
大阪市 個人市・府民税が課税されない方
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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