更新日: 2022.09.25 キャッシュレス
後払い決済「BNPL」って知ってる? クレジットカードとは何が違う? 分割払いに手数料がいらないって本当?
とはいえ、まだまだBNPLを知らない人が少なくないのも現状です。そこで本記事では、注目度が高まりつつあるBNPLの概要と、混同されがちなクレジットカードとの違いについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
BNPLってどんなサービスなの?
BNPLは「Buy Now Pay Later」の頭文字を取った略語で、世界中で利用されているEC決済サービスです。ECサイトの購入代金を後払いしたいときに利用できます。
BNPLの仕組み
BNPLは、立て替えを利用したEC決済サービスです。ECサイト利用者がBNPL決済事業者に立て替えてもらった商品の代金を、当事業者に後払いするというのが基本的な仕組みです。
BNPL決済事業者の役割
BNPL決済事業者は、ECサイト事業者から手数料を受け取って決済サービスを代行しています。そのため、ECサイト利用者の代金を立て替えるだけでなく、与信審査の代行も重要な役割の1つです。
BNPLの利用方法
BNPLを利用するためには、各ECサイトのアカウントを作成したうえで、氏名や携帯電話などを登録します。そして買い物終了後、決済画面でBNPLを選択し、決済手段と支払い方法を決定すれば完了です。
いずれもBNPL決済事業者によって異なりますが、決済手段には規定の期限内払い、翌月一括払い、分割払いなどがあり、支払い方法にはコンビニ払い、銀行振込、口座振替などがあります。入金は、BNPL決済事業者からのEメールやSMSなどで送信される請求案内に従って行います。
クレジットカードとBNPLの違いとは?
クレジットカードと混同されがちなBNPLですが、両者のシステムには主に次のような違いがあります。
簡易で迅速な与信審査
クレジットカードの与信審査は、職業や勤務先、年収、ローンの有無などを聞き取ったうえで、信用調査機関も利用して入念に行われます。
そのため、審査には一定の時間を要するのが一般的です。一方のBNPLは、購入記録や多重債務に関する情報などを基にAI(人工知能)が分析し、瞬時に判断されます。
利用者の手数料
クレジットカードには、実質的な手数料である年会費が発生する場合がありますが、BNPLは原則年会費が発生しません。
また、クレジットカードで分割払いをすると、金利が発生します。クレジットカードの代表的な分割払いであるリボ払いは、支払残高に応じて金利が変動します。一方のBNPLの場合、一括払いや3~4回の分割払いであれば、金利が発生しません。
BNPLは使いすぎに注意しながら利用しよう
BNPLは、氏名や携帯電話番号などを登録するだけで手軽に後払いができるEC決済サービスです。手数料は原則無料で、簡易で迅速な与信審査をパスすれば、基本的に誰でもすぐに利用できます。
ただし、気軽に利用できる分だけ、支払い能力を超えた過剰利用も懸念されています。そのため、余裕をもって返済できる金額の範囲内で利用することが大切です。
出典
消費者庁 キャッシュレス決済の現状と消費者問題に係る実態調査について(令和3年9月)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部