更新日: 2022.10.04 その他暮らし

【石焼き芋~♪】屋台の焼き芋屋さんって実際もうかるの?年収は?

【石焼き芋~♪】屋台の焼き芋屋さんって実際もうかるの?年収は?
ブームといわれるほどの盛り上がりを見せている焼き芋。かつては軽トラを改造した屋台販売が一般的でしたが、いまはスーパーマーケットでも販売していますし、専門店も登場しています。このようにライバルが増えている中でも、昔ながらの屋台販売はもうかっているようです。そこで、焼き芋の屋台販売がもうかる理由と屋台の焼き芋屋さんの年収を調べてみました。
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第4次ブーム到来! 焼き芋人気の要因とは

現在は焼き芋の第4次ブームといわれています。そこで、焼き芋の歴史と要因を調べてみました。
 

・ブームの歴史

歴史を振り返ると、石焼き芋には時代ごとに人気が高まる時期がありました。最初は「九里(栗)よりうまい十三里」と呼ばれた現在の埼玉県川越市(江戸から13里=約50キロ)の芋が人気を博した江戸時代後期です。明治時代の後期になると、甘みが強い紅赤(べにあか)の発見と「つぼ焼き」の普及によって2度目のブームが訪れます。戦後の高度成長期になると「石焼き芋」が第3次ブーム(1951年~1970年)を巻き起こしています。
 

・第4次ブームの要因

現在の焼き芋ブームの要因として考えられるのは、使われる芋の多様化です。焼き芋に使われる芋といえば、ホクホク感が魅力の「紅あずま」や「なると金時」が一般的でしたが、現在はねっとりとしていて甘みが強い「紅はるか」や「安納芋」なども使われるようになっています。このように甘みや食感に変化が加わったことで、より幅広い層が焼き芋を購入しているようです。
 
また、移動販売に加えて店舗での販売が増えていることも、2003年から第4次ブームが訪れた要因の一つであると考えられます。
 

ライバル増加中! それでも屋台の焼き芋屋さんはもうかるの?

スーパーマーケットに行けば手頃な値段で焼き芋が気軽に買えます。また、全国各地には工夫をこらした専門店が続々と誕生しています。そのような時代にあっても、屋台の焼き芋屋さんはもうかっているようです。
 

・屋台の焼き芋屋さんは誰でも開業できる

屋台の焼き芋屋さんは、軽トラと焼き芋機と芋があれば誰でも開業できます。食品衛生法の営業許可や道路使用許可も必要ありません。また、荷台から降ろせるタイプの焼き芋機であれば消防法の規制にも該当しません。特別な技能も必要ないため、これら3つが用意できればすぐにでも開業可能です。
 

・屋台の焼き芋屋さんの経費

屋台の焼き芋屋さんを個人で開業する場合の主な経費は、軽トラと焼き芋機の購入費と芋の仕入れ代です。軽トラは新車でも80万円程度から購入できます。装備品に30万円前後必要なため、合計で100万円程度あれば十分です。
 
また、焼き芋機は30万円前後で購入できます。仕入れ代は芋の品種やサイズなどによって異なりますが、人気がある紅はるかのMサイズであれば10キログラムで1500円程度が相場です。主なランニングコストは、車のガソリン代、焼き芋機のプロパンガス代、芋の仕入れ代です。
 

・屋台の焼き芋屋さんのもうけはどれくらい?

屋台の焼き芋屋さんは、基本的に芋問屋から芋を仕入れます。紅はるかのMサイズ10キログラムは本数にすると約50本です。仕入れ代を1500円とすると、1本当たり30円です。紅はるかのMサイズ1本の屋台販売価格は400円程度のため、仕入れ費を引いた370円が屋台の焼き芋屋さんのもうけになります。また、安価で仕入れた規格外の芋も同価格で販売できるため、経費を差し引いても利益率の高い商売であると考えられます。
 

・屋台の焼き芋屋さんの年収

芋問屋から仕入れる紅はるかのMサイズ1箱(20キログラム)の本数は100本です。1本400円で月に20箱分さばければ売り上げは80万円になります。仕入れ代は6万円のため、その他のランニングコストを差し引いても50万円程度の月収は可能です。季節による変動を考慮しても、紅はるかのMサイズだけで500万~600万円程度の年収は確保できそうです。
 

起業を考えている人は屋台の焼き芋屋さんも選択肢に加えよう


 
屋台の焼き芋屋さんはもうかっているようです。その理由は焼き芋の第4次ブームの到来と利益率の高さにあります。焼き芋を購入できる店舗は増加傾向にありますが、それでも屋台の焼き芋屋さんの中には500万~600万円程度の年収を得ている人が少なくありません。初期費用もそれほど高くないことから、起業を考えている人は選択肢の一つに屋台の焼き芋屋さんを加えてもいいかもしれません。
 

出典

独立行政法人農畜産業振興機構 「焼きいもブームの歴史とその背景」(一般財団法人いも類振興会 理事長 狩谷昭男)

警察庁Webサイト 道路使用許可の概要、申請手続等

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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