更新日: 2022.12.17 子育て
奨学金が止まる「5つの理由」とは? 停止後にもう一度受け取れるのかについても解説
今回の記事では、日本学生支援機構の奨学金が止まってしまう原因と、再び受け取る方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「警告」と「停止」と「廃止」の違い
日本学生支援機構では、原則学年末に適格認定を行います。簡単にいうと、奨学金の貸与・支給を続けられるかについて審査を行うことです。
適格認定の結果は「継続」「警告」「停止」「廃止」の4つに分類されます。それぞれの意味は、図表1の通りです。
【図表1】
継続 | 翌年度も奨学金の貸与・支給が続く |
警告 | 奨学金の貸与・支給は打ち切られないが、次回の適格認定の結果次第では停止もしくは廃止になる |
停止 | 奨学金の貸与・支給は打ち切られるが、成績が向上するなど改善がなされれば復活するチャンスはある |
廃止 | 奨学金の貸与・支給は打ち切られ、復活するチャンスもない |
日本学生支援機構 適格認定を基に作成
奨学金が止まるといった場合、停止もしくは廃止のいずれかを指すと考えましょう。適格認定の結果が警告だった場合も、すぐに止まるわけではないですが、注意しないといけません。
奨学金が止まる5つの理由
警告、停止もしくは廃止の原因になり得る理由について、詳しく解説します。
成績が悪い
成績が悪いことは、警告、停止もしくは廃止の原因となります。具体的な数値が、日本学生支援機構のWebサイトに掲載されているので紹介します。給付奨学金の場合「修得単位数の合計数が標準単位数の6割以下の場合」「GPA(平均成績)等が下位4分の1の場合」に警告となる、と明記されています。
出席率が低い
授業への出席率が低いことも、マイナス要因です。給付型奨学金に関しては、出席率についても、具体的な数値が言及されています。出席率8割以下で警告、出席率5割以下で廃止になる流れです。ただし、病気やけがで登校できなかったり、地震などの自然災害で被災したりした場合はこの限りではありません。
留年、卒業延期が確定した
大学の場合、4年(医学部等は6年)で卒業できないことが確定した場合は、廃止となります。つまり、奨学生ではなくなるため、奨学金の支給・貸与もストップすると考えましょう。なお、引き続き在学する場合は、在学猶予願を出せば返済期限が猶予されます。
停学、退学などの処分を受けた
訓告処分や停学、退学などの処分を受けた場合も、奨学金の支給・貸与はストップします。
訓告処分や3ヶ月以内の停学である場合は停止、3ヶ月以上の停学や退学の場合は廃止として扱われるので注意が必要です。給付奨学金を受け取っていた場合、支給済みの部分について返還を求められることも覚えておきましょう。
奨学金継続願を出さなかった
出席日数や学業成績に特段問題がなかったとしても、奨学金継続願を出さなかったのが原因で奨学金の支給・貸与がストップすることもあります。貸与奨学金の場合は廃止、給付奨学金の場合は停止になるので注意してください。
まずは大学に相談しよう
警告、停止、廃止のいずれであっても、本来支給・貸与してもらえるはずの奨学金が手元に入ってこない計算になるため、学生生活にも大きく影響します。
停止になった場合は復活の手続きを取れば、支給・貸与が再開されるかもしれません。しかし、できることなら警告が出される前に対応すべきでしょう。
もし、体調に不安を感じているなどの理由で学業成績がふるわなかったり、授業に出られない状態が続いていたりする場合は、早めに学校に相談するのをおすすめします。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 適格認定(学業等)
独立行政法人日本学生支援機構 適格認定
独立行政法人日本学生支援機構 よくあるご質問 継続願
独立行政法人日本学生支援機構 奨学金の休止・復活
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部