約6割が「教育費の値上がり」を実感! 特に「塾・学習塾」の費用での値上げを感じる人が多い?
配信日: 2023.01.17
子どものいる家庭では、支出のうち教育費の占める割合が高く、日本政策金融公庫「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、世帯年収に占める年間在学費用の割合は、平均14.9%となっています。
子どものいる家庭において高い割合を占める教育費も値上がりしているのでしょうか。テラコヤプラス(株式会社サイバーエージェント&株式会社CyberOwl共同運営)による「教育費の値上がり」に関する調査結果から実態を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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教育費が値上がりしたという人が6割。最も上がったと感じるのは給食費
教育費全体の値上がりを感じるか聞いたところ、「とても感じる」(21.0%)、「感じる」(43.6%)と、合わせて64.6%が教育費の値上げを感じると回答しました。
そのうち、学校費の値上がりについては、「とても感じる」(10.0%)、「感じる」(29.0%)と、39.0%が値上がりを感じているようです。また、小学生の保護者と中学生の保護者に分けてみると、小学生の保護者の33.8%が学校費の値上がりを感じると答えた一方で、中学生の保護者では50.7%と半数を超えています。
値上がりがあった学校費の内訳を見ると、最も多い回答が「給食費」の29.8%でした。食品の値上げが相次ぐ中、給食費の値上げは致し方ないでしょう。「部活費」(20.4%)はユニフォーム代のほか、遠征試合の際にかかるガソリン代や宿泊代などが値上がりしたようです。以下は「制服費」(19.3%)、「授業料」(17.9%)が続いています。
習い事の費用も値上がりを感じている
学校費以外の習い事費についても、値上がりを「とても感じる」(18.8%)、「感じる」(37.6%)と、半数以上の保護者が値上がりを感じていると回答しました。
最も値上がりした習い事は、「塾・学習塾」が41.6%を占めました。水道光熱費の値上げの影響が大きい「水泳」が24.8%で続きます。以下は「語学教室」(6.2%)、「ピアノ」(6.2%)、「プログラミング」(3.6%)となっています。
実際にどの程度の金額が値上がりしたか聞いたところ、「401~600円程度」(19.7%)、「801~1000円」(16.6%)、「2001円以上」(16.0%)の順となりました。
習い事費用の削減や教育費の捻出のために努力している
そのため、保護者の中には習い事費用を削減する努力をしている人もいます。例えば、合宿を辞退したり、レッスンの回数を減らしたり、個人レッスンからグループレッスンに変更する等で費用を抑える人もいるようです。
値上がりがあっても続けさせたい習い事の1位は、「塾・学習塾」(39.8%)で、以下は「スポーツ系習い事」(21.0%)、「芸術系習い事」(11.6%)となりました。受験対策や学力向上のための学習塾は、値上がりしても辞めさせたくないようです。一方で、「費用が上がれば続ける予定はない」という人も20.2%いました。
教育費の値上がりに対して費用捻出のために対策をしている人は55.4%でした。具体的な対策は、教育費以外を「節約」するという回答が52.1%で最も多く、「副業」(27.1%)、「資産運用」(10.6%)、「再就職」(7.0%)が続きます。
値上げラッシュは教育の世界にも及んでいますが、子どもの学力向上のための塾やスポーツ系の習い事は値上がりしても続けたいようです。そのために、節約のほか、資産運用や副業でお金を捻出しようとしていることがわかりました。子どもの可能性を伸ばすために親は努力していますね。
出典
帝国データバンク 「食品主要105社」価格改定動向調査―2022年動向・23年見通し
日本政策金融公庫 令和3年度教育費負担の実態調査結果
テラコヤプラス 「教育費の値上がり」に関するアンケート
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部