更新日: 2023.01.27 その他暮らし

【憧れの4Kテレビ】コスパ最強だと思ったのに…。結局、失敗したテレビの選び方

【憧れの4Kテレビ】コスパ最強だと思ったのに…。結局、失敗したテレビの選び方
フルハイビジョンの4倍の画素数で大画面でも映像が美しくなめらかな「4Kテレビ」は、昨今の家庭用テレビの主流になっている。大型の4Kテレビに憧れを抱いている人は少なくないだろう。
 
32歳のメーカー企画担当のAさんも、新居に引っ越す際に念願の65V型4K液晶テレビを購入した。ところが、数ヶ月後にAさんは後悔するはめになってしまったという。一体、何が理由だったのだろうか。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

転居を機にテレビの買い替えを検討

Aさんは駅近のワンルーム・マンションで約7年暮らしてきた。築30年を超える建物の老朽化が気になるので次の住居を探し、駅から少し遠くなるが新築で1Kの物件をみつけたという。
 
「実際に見て、これだと思いました。賃貸物件で自分が最初の借り手だなんて。家賃も大きく変わらなかったんですよ」
 
Aさんはその場で契約を決め、引っ越しの準備を進めていった。
 
「家具や家電製品はそのまま持っていくつもりでした。映画とゲームが趣味なんで、テレビだけは新しくしようと量販店やネットで調べて、やっぱり大画面4Kがいいかなと。部屋が6畳なんで、サイズは50V型あたりで、価格は10万円台後半から20万円くらいを想定してました。でも、ある店でハイセンスのテレビをみつけた際、ものすごい『お得感』を感じたんです」
 
Aさんがみつけたのは、傘下に東芝の映像ソリューション部門を擁する中国ブランドの4Kテレビだった。
 
「映像や機能は国内メーカーと差がないし、動画サイトも見られる。ゲーム用に反応が速くなるモードまであって、『65V型で9万円』という驚きの価格でした。お店の方も、4Kなら画面高さの1.5倍が適正な視聴距離だと。65Vだと1.2メートルですね。十分、快適に視聴できると思い、そのときは『コスパ最高じゃん』と感激しましたね(笑)」
 

店頭と家ではサイズ感が違う! そして思わぬ悲劇が

しかし、盲点があった。Aさんの新居は奥ゆきが深い長方形で、突きあたりの窓からベランダに出る間取りなので、通路を確保するためテレビと台は壁沿いに置く必要があったのだ。ある程度イメージはしていたが、いざ設置すると幅1.5メートル、高さ90センチメートル近くの大きさにAさんは驚いたという。
 
「店で見たときより、かなり大きいなと。広くて天井が高い店で、もっと大きなサイズも並んでたんで、これほどの圧迫感は感じなかったんです。画面からいくら離れても2メートルちょっとが限度という部屋の問題もあるんですけど。字幕付きの映画も首を振らないとセリフを全部読めないし、目線の移動が多くて役者の演技まで見る余裕がない。
 
決定的だったのは、遅くまでゲームに熱中したときですね。目を動かす範囲が大きいせいか翌朝の頭痛がひどくて、薬を飲んで会社に行きましたが、その日はずっと乗り物酔いみたいな感じでした。それからは画面を見るだけで気分が悪くなってしまって……」
 
Aさんは購入店に相談したが、返品は未開封の商品に限るという理由で断られてしまった。現在は2画面表示機能で半分ほどに小さくした画面で視聴しているという。
 

まとめ

「もっと考えて買うべきでしたね。サイズと価格のコスパのよさだけに目が行ってしまって。2画面表示があるのがせめてもの救いです。今じゃ電源を入れたらすぐ2画面のスイッチを押すのが当たり前になりました」
 
当初は冷静に部屋の大きさと画面サイズの関係を考えていたAさんだったが、「視聴距離」という言葉やお得感が背中を押して、その場の雰囲気で決めてしまったのだろう。
 
ソニーのホームページにも、適正とされる視聴距離は映像に深く没入できるが、快適に視聴できる距離はコンテンツや体調で異なるという注意がある。さらに、適度な距離で適切に休憩するようにとも書かれている。大画面テレビを購入する際はそういった点もふまえて慎重に検討するべきだろう。
 
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集