更新日: 2023.02.01 その他暮らし

タンス預金の「110万円」が燃えてしまった…切れ端でも交換は可能?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

タンス預金の「110万円」が燃えてしまった…切れ端でも交換は可能?
キャッシュレス決済が普及し、多くの人の持ち歩く現金が少なくなる傾向があります。一方で、万が一の場合に備えたり、家族に知られたくない現金を保有したりする目的で、「タンス預金」をしている人も少なくないでしょう。しかし、火事や不注意でそのタンス預金が燃えてしまうケースもあるようです。
 
本記事では、タンス預金の現金が燃えてしまった際に、切れ端や灰でも交換が可能かどうかについて解説します。
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条件により交換は可能

結論からいうと、燃えてしまった現金は交換が可能です。しかし、すべてのお金が交換できるわけではありません。ここでは、交換できる条件を解説します。
 

・燃えたり破れたりした紙幣の場合

交換可能な第一の条件は、紙幣の表と裏の面が存在していることです。言い換えると、表と裏の両面が日本の紙幣(銀行券)であると確認できる必要があります。その上で、燃えずに残っている面積が全体の3分の2以上であれば全額として交換してもらうことが可能です。
 
つまり、1万円札は新しい1万円札と、1000円札は1000円と交換するといった具合です。
 
もし、燃え残っている面積が5分の2以上、3分の2未満の場合は、半額として交換してもらえます。1万円札の場合は5000円と、1000円札の場合は500円と交換が可能です。燃えずに残っている面積が5分の2未満の場合は、残念ながら交換してもらえません。銀行券としての価値が失われていると判断されるためです。
 

・硬貨も交換は可能

もしタンス預金の中に硬貨が混じっていた場合も、模様が識別できるなど条件を満たしていれば新しい硬貨と交換してもらえます。しかし、火事で大部分が溶けてしまい、硬貨であったとの認識が難しい場合は基本的には交換してもらえません。
 

交換する際の注意点

説明したように、紙幣の一部でも残っていれば新しい紙幣と交換してもらえる可能性があります。また、残された部分は、必ずしも完璧な状態である必要はありません。
 
切れ端が残っており、もしそれらをつなぎ合わせることで全体の面積の3分の2以上や5分の2以上になれば、全額、あるいは半額として交換してもらえます。切れ端が複数ある場合は、残された紙幣を丁寧につなぎ合わせておきましょう。
 
その際、異なった紙幣を貼り合わせないよう注意が必要です。必ず、もともと1枚だった紙幣同士の切れ端をつなぎ合わせなければいけません。
 
また、燃えて灰になってしまった紙幣でも、状態によっては交換が可能です。紙やインクの質により、銀行券であると確認できるためです。言い換えれば、灰になった部分も本物と確認できれば残された面積に含まれることになります。
 
ただし、雑に扱い崩れてしまうと特定が困難となり、交換できなくなる可能性が出てきます。110万円を束にしているのであれば、そのまま原型を崩さないよう丁寧に扱いながら、容器などに入れて銀行へと持ち込みましょう。
 

どこで交換できる?

燃えたり破れたりしたお金は、日本銀行の本支店で交換可能です。もし、近くに日本銀行の支店がない場合は、最寄りの銀行窓口へ相談してみましょう。
 
銀行でも、交換の条件や基準は同様ですが対応してもらえます。110万円は非常に大きな金額であり、切れ端や灰の量も多くなるでしょう。その場合は、事前に予約を入れます。問い合わせの際に枚数や状態を伝え、銀行の指示に従ってください。
 
また、交換の際、基本的には紙幣と硬貨を合わせた数が最少となる組み合わせで支払われます。必ずしも、燃えてしまった1000札を新しい1000円札と交換してもらえるわけではありません。
 

日本銀行券であると確認できれば切れ端でも交換は可能

タンス預金が燃えてしまったとしても、切れ端や灰を鑑定し、本物であると確認できれば交換してもらえる可能性があります。
 
その際、残された紙幣の面積が3分の2以上であれば全額として、同じく面積が5分の2以上、3分の2未満であれば半額として交換可能です。5分の2未満は交換できません。110万円と高額な場合は事前に連絡・予約をしてから、日本銀行の本支店か最寄りの銀行で交換してもらいましょう。
 

出典

日本銀行 損傷銀行券の引換基準

日本銀行 損傷したお金の引換え窓口

日本銀行那覇支店 損傷現金の引換えを希望されるお客様へ

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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