更新日: 2023.03.06 子育て

2023年4月より「出産育児一時金」の支給額が増額! 制度の概要と受け取る方法を解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

2023年4月より「出産育児一時金」の支給額が増額! 制度の概要と受け取る方法を解説
2023年4月から出産一時金の支給額が、42万円から50万円に引き上げられます。そこで本記事では、出産一時金はそもそもどんな制度で、どんな人が受け取れるのか、またどんな申請方法があるのかを解説します。これから出産を控えている人は是非参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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出産育児一時金とは

出産育児一時金とは、出産にかかる経済的な負担を軽減するための制度です。出産は本来、病気やけがに含まれないため、健康保険が適用されません。しかし、数十万円の費用がかかるため、自己負担を助成するために出産育児一時金の制度ができました。
 
出産育児一時金は、公的医療保険制度から支給されています。現在は子ども 1人あたり42万円の支給ですが、2023年4月より子ども1人あたり 50万円に引き上げられることになりました。一時金の増加額8万円というのは過去最大の上げ幅であり、近年の出産費用増加が、子育て世帯に与える負担がいかに大きいかがわかるでしょう。
 

出産育児一時金の受給条件

出産育児一時金の需給条件は、以下の2つです。
 

●公的医療保険の被保険者または被扶養者であること
●妊娠85日(妊娠4か月)以上の出産であること

 
出産育児一時金は公的医療保険制度から支給されるため、公的医療保険に加入していることが条件となります。健康保険や国民健康保険、共済組合などすべての保険が対象です。自分自身が被保険者である、もしくは扶養に入っている人が対象となります。
 
また、妊娠85日(妊娠4か月)以上の出産であることも条件です。公的医療保険では1か月28日計算ので、満3か月が28日×3か月で84日となり、妊娠4か月以上は85日以上となります。対象期間中のすべての出産が含まれるため、正常分娩・帝王切開・早産・死産・人工妊娠中絶なども支給対象です。
 

出産育児一時金の受け取り方法

出産一時金を受け取るには申請が必要です。申請方法は、直接支払制度・受取代理制度・直接申請の3つから選べます。
 

直接支払制度

直接支払制度は、自分が加入している健康保険組合が、分娩した医療機関に直接出産一時金を支払う制度です。医療機関に保険証を提示し、直接支払制度に関する書類に記入して申し込みます。
 
一時金を超える分に関しては、自分で差額を病院に支払う必要がありますが、事前に高額な出産費用を立て替える必要がない点は大きなメリットといえるでしょう。もし一時金に満たない金額で分娩した場合は、差額分の支給を申請することで後日受け取れます。
 

受取代理制度

小規模な診療所や助産院などでは、事務負担や金銭面を理由に直接支払制度を導入していないケースがあります。その際に利用されるのが受取代理制度です。
 
受取代理制度は、医療機関が本人に代わって出産育児一時金を受け取ります。出産予定日まで2か月以内の期間に、自分で健康保険組合に出産育児一時金の申請を行い、医療機関に一時金が支払われるという仕組みです。
 
直接支払制度と同様、一時金を超える分に関しては、自分で差額を病院に支払う必要があります。ただし、一時金を下回った場合は特に申請する必要はなく、差額分は指定の口座に振り込まれます。
 

直接申請

直接支払制度や受取代理制度を導入していない医療機関の場合は、直接申請の選択となります。この場合は、退院時に医療機関へ出産費用を全額支払う必要があるので、一時的な大きな出費があります。
 
出産一時金の申請は、出産した日の翌日から2年以内という期限があるので注意しましょう。申請後は、2週間から2か月で指定の口座に振り込まれます。
 

まとめ

今回は出産一時金の概要を解説しました。一度の出産で数十万円の費用がかかるため、自己出費を抑えるためにも、制度の内容をよく理解して活用してみてください。
 

出典

厚生労働省保険局保険課 健康保険法施行令等の一部を改正する政令案(概要)

 
【参考】
DODA 出産一時金の受取条件と申請方法を解説!転職しても手続きできる?

 
※2023/3/6 記事を一部修正させていただきました。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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