更新日: 2023.03.17 子育て
児童手当、総額でいくらもらえるの? 将来に備えて増やすことはできる?
本記事では、児童手当の制度概要をはじめ、0~15歳までに受け取れる児童手当の総額、児童手当を貯蓄する方法を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
児童手当の制度概要
児童手当は、原則として国内に住所を有する0~15歳(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)までの子どもを養育する者に対して支給される手当です。手当月額は子どもの年齢や第1子・第2子、第3子以降なのかによって変わります。
児童手当には、所得制限が設けられています。主たる生計維持者の所得額が所得制限限度額を超える場合は特例給付の対象となり、所得上限限度額を超える場合は児童手当の支給を受けられなくなるので注意が必要です。
児童手当の支給額
児童手当の手当月額は、図表1のとおりです。
【図表1】
子どもの年齢 | 手当月額 |
---|---|
0~3歳未満の子ども | 一律1万5000円 |
3歳~小学校修了までの子ども | 第1子・第2子:1万円 第3子以降:1万5000円 |
中学生 | 一律1万円 |
支払月は 、毎年2月、6月、10月の3回と定められており、前月までの4ヶ月分が支払われます。児童手当の支給を受けるためには請求手続きが必要なので、出生や転入の翌日から15日以内に住民登録のある市区町村役所で行ってください。
児童手当の支給には所得制限が定められている
児童手当には所得制限が定められており、所得制限限度額や所得上限限度額を超える場合は特例給付の対象になったり、支給を受けられなかったりする場合があります。所得制限限度額と所得上限限度額について図表2でまとめているので参考にしてください。
【図表2】
扶養親族等の数 | 所得制限限度額 | 所得上限限度額 | ||
---|---|---|---|---|
所得額 | 収入額の目安 | 所得額 | 収入額の目安 | |
0人 | 622万円 | 833万3000円 | 858万円 | 1071万円 |
1人 | 660万円 | 875万6000円 | 896万円 | 1124万円 |
2人 | 698万円 | 917万8000円 | 934万円 | 1162万円 |
3人 | 736万円 | 960万円 | 972万円 | 1200万円 |
4人 | 774万円 | 1002万円 | 1010万円 | 1238万円 |
5人 | 812万円 | 1040万円 | 1048万円 | 1276万円 |
子どもを養育する者の所得が所得制限限度額以上所得上限限度額未満の場合、特例給付の対象となって児童1人につき月額5000円が一律で支給されます。
0~15歳までに受け取れる児童手当の総額は? 貯金できる額を解説
0~15歳までに受け取れる児童手当の総額は、子どもの生まれた月によって受給総額が異なります。
第1子・第2子で、所得制限限度額や所得上限限度額を超えない場合に受け取れる児童手当の総額は、図表3のとおりです。
【図表3】
子どもの生まれた月 | 受け取れる児童手当の総額 |
---|---|
4月 | 209万円 |
5月 | 208万円 |
6月 | 207万円 |
7月 | 206万円 |
8月 | 205万円 |
9月 | 204万円 |
10月 | 203万円 |
11月 | 202万円 |
12月 | 201万円 |
1月 | 200万円 |
2月 | 199万円 |
3月 | 198万円 |
将来に備えて児童手当を貯蓄する方法
児童手当を口座に入金されたままの状態にしているなど、特に使い道を決めていない人は、将来に備えて貯蓄しておくのも有効な方法です。そのままにしていても減ることはありませんが、増やすこともできません。
児童手当の貯蓄方法として検討したい方法は以下のとおりです。
・ジュニアNISA
・学資保険
方法別に特徴をまとめているので、チェックしておきましょう。
ジュニアNISA
ジュニアNISAとは、投資信託などで得た利益のうち、年間80万円を上限に、最長5年間非課税にできる制度です。
0~17歳の未成年を利用対象にしていて、二親等以内の親族(両親・祖父母など)が運用しても制度上問題ありません。運用成績次第では、ジュニアNISAに資金拠出した児童手当の全額または一部を増やせる可能性が高いでしょう。
なお、ジュニアNISAは2023年12月31日までの制度で、2024年からの購入はできないので注意しましょう。
学資保険
学資保険は、子どもの教育資金の準備を目的にした貯蓄型保険です。保険料を毎月支払い、高校や大学などの教育資金がかかるタイミングで進学準備金や満期学資金を受け取れるなど、子どもの成長に合わせた計画を立てられます。
契約者が亡くなった場合、以降の保険料は不要です。また、保険料は所得控除の1つである「生命保険料控除」の「一般生命保険料」に含まれるため、確定申告や年末調整を通して、所得税や住民税の節税につながる場合があります。
児童手当を貯金して将来に備えよう
0~15歳までに受け取れる児童手当の総額は、子どもが生まれた月によって異なるものの、第1子・第2子で198~209万円です。
そのまま使わずに普通預金口座に貯めていても、減ってなくなることはありませんが、増やすこともできません。この機会に、児童手当全額でなくても一部を貯蓄にまわすなどして、将来の教育資金に備えてみてください。
出典
内閣府 児童手当制度のご案内
内閣府 児童手当制度(昭和47年創設)
内閣府 特例給付の支給対象外となる主たる生計維持者の所得・収入基準について
金融庁 ジュニアNISAの概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部