更新日: 2023.03.20 その他暮らし

新卒社員は「おごられ方」で同期に差を付けろ! 30代会社員が語るZ世代ができていない所作とは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

新卒社員は「おごられ方」で同期に差を付けろ! 30代会社員が語るZ世代ができていない所作とは?
昨今、「会社の飲み会」にマイナスイメージを抱いている人は少なくない。特に1990年代後半あたりに生まれた「Z世代」の若手社員の間では、合理的な生き方を求める傾向が強く、「飲み会は無駄」という認識が広まっている。
 
だからこそ、逆に合理的に職場での地位をよりよくするために「飲み会を利用すべき」と主張するのは、30歳でベンチャー企業の役職に就いているAさんだ。
 
Aさんいわく、昔は当たり前だった職場での「飲みの所作」が分からない人、やらなくてもよいと考えている人が増えている今だからこそ、少ない労力で合理的に上司や先輩に好印象を与えられ、同期に差を付けるチャンスが大きいという。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

Z世代は「当たり前」をやるだけで勝手に心象が上がるお得な世代

Aさんの会社では、月に一回の部署での飲み会を開いている。そのほかにも、Aさんがリーダーを務めるチームで、2週間に一回程度のペースで飲み会を開いている。
 
ただ、いずれも強要はしておらず、実際に新卒社員も入社してから数ヶ月経過しても、まったく顔を出さない人もいるという。
 
実際、アイブリッジ株式会社(大阪市)が運営するFreeasy(フリージー)調べで、2023年1月に25~59歳の男女1000名を対象にした「職場におけるコミュニケーションに関する調査」(※1)によると、新入社員の飲み会を「許せる」と回答した上司・先輩の割合はおよそ65%でAさんの職場だけでなく多くのビジネスシーンにおいて、飲み会の必要性は下がっていると考えられる。
 
「時代ですからね。『仕事で結果を出せばよい』『自分の時間を大切にしたい』という若手の意見は尊重します。ただ、同時に『もったいないなぁ』という気持ちもないことはないですね(笑)。飲み会に出なければビジネスでやって損はない所作を学ぶ機会が少なくなりますから」
 
Aさんは飲み会を主催することが多いが、近年は社会人経験が数年たっても飲み会前後の「所作」を実践できていない若手が非常に多いという。所作とはビジネスマナーとは違い、自然で当たり前のようにできる「飲みの場の気づかい」だとAさんは語る。
 

■飲みの場の所作(例)

・飲む人のペースに合わせてドリンクなどの注文を促す
・注文を取りやすい位置に着席する
・乾杯までに会場に着く
・先輩や上司が酔っ払う前に個別に乾杯しにいく
・【おごられ方1】上司や先輩が支払っているときは店の外で待機
・【おごられ方2】店外で適切なニュアンスでお礼を言う
・【おごられ方3】翌日にメール、もしくは直接お礼を言う

「例を挙げるだけで、嫌になる人も多いんじゃないですかね。だから、やる気がなければやらなくてもいいんです。こちらもいちいち教えないですし、そんなことで、普段の仕事で態度を変えるなんてことやるわけがないですから。
 
ただ、その結果こちらがレジで支払いしているときに、真後ろで待機する人がここ数年、かなり増えていてかなりおごりづらいと感じています(笑)」
 
このようなご時世だからこそ、少し前までは当たり前に多くの人がやっていたことをやるだけで、「しっかりしている」とか「気づかいができる人」という印象を与えられやすい。
 
実際、一次会で帰宅した新入社員から先輩社員にお礼のメールがあったときは、「お礼来たよ、早いなぁ」と二次会中の参加者で話題になることも少なくないという。だからこそ、Z世代の新入社員は飲みの場はある意味、同期と差を付ける「イージーモード」だというのがAさんの考えだ。
 

職場の飲み会も仕事のうち?合理的に切り抜けるのがデキるビジネスパーソン

「残念ですが、職場の飲み会は業務ではないけれど『仕事』なので、友達の飲みとは違って『楽しい飲み会』にはなりにくいですよね。でも、飲みの場を上手に活用することで『合理的に評価を上げられる』と考えるのも、デキるビジネスパーソンの一要素だと思いますよ。
 
特に新人の一年目なんて、結果で同期に差を付けるというのはかなり無理がありますから。飲み会はしょせん仕事。総合的に自分でイメージを上げにいっても、間違いではないでしょう」
 
Aさんのおすすめは、まずはその場の対応力がさほど求められない「おごられ方」を実践してみることだ。
 
「飲み会でおごる人はその場にいる人たちのなかで、最も職位が高く、お金も持っている人が多い。その人の心象を上げていくのは、効率的な立ち振る舞いになりますよね。
 
私も大体、チーム飲みだと一回で3万円ほど身銭を切ります。大きい声では言えないですが、やっぱり懐が寂しくなりますよ(笑)。そんなときに新入社員から『気づかい』をもらえたら、心象はよくなります。人間なので(笑)」
 

まとめ

本格的なアフターコロナの時代を迎えつつある現在、2023年4月入社の新卒社員は、歓迎会などを経験する人が増えると予想される。「飲み会は無駄なもの」と判断するのは簡単だが、まずはいろいろなアプローチでその価値を判断してみるのもよいのではないだろうか。
 

出典

(※1)アイブリッジ株式会社 Freeasy(フリージー) 職場におけるコミュニケーションに関する調査-コロナ前と後(Withコロナ)では?-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ライターさん募集