更新日: 2023.03.26 その他暮らし

若者の「トキ消費」に注目集まる! 従来の消費行動との違いや注目されている背景とは?

若者の「トキ消費」に注目集まる! 従来の消費行動との違いや注目されている背景とは?
現代の若者は、お金を消費する場所として、参加することで得られる体験や共感などを重視しています。昔は「モノ」を所有するためにお金を使っていましたが、時代は変わっています。
 
この記事では、トキ消費の概要や事例、トキ消費が注目を集めている理由について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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トキ消費とは?

トキ消費では、参加することによって得られる体験や共感、コミュニケーション、そして共有される思い出や価値が重要視されています。人との交流や共感を求める傾向が強いのが特徴です。
 
トキ消費では、限定された時間や場所でしか味わえない独特の体験が提供されます。そのため、参加すること自体がステータスやアイデンティティーの表現となることもあるのです。
 
また、トキ消費は単なる消費行動にとどまらず、参加者が積極的に参加し、体験を共有し合うことによって、新たな価値を共創できます。
 
これは、参加者が共感し合い、一緒に楽しむことで、新しいコミュニティーを形成し、共通の価値観を共有することにつながるため、トキ消費は社会的なつながりを形成するための手段としても注目されています。
 

事例

トキ消費の事例として挙げられるのは、以下のようなものです。


●フェス
●聖地巡礼
●アイドル総選挙
●スポーツ観戦
●コラボカフェ
●クラウドファンディング
●ハロウィーンに参加すること

など

一定期間限定でしか味わえない体験やイベント、好きなチームやグループが活動している場所を巡ることなどが含まれています。
 

モノ消費とトキ消費の違いは?

モノ消費は、お金を支払って物を購入したり、サービスを提供されたりすることで、自分自身のニーズや欲求を満たすことを目的としています。経済産業省が平成27年7月に公表している「コト消費空間づくり研究会 取りまとめ」では、モノ消費を以下のように定義しています。


個別の製品やサービスの持つ機能的価値を消費すること。商品価値の客観化(定量化)は原則可能。 在庫や輸出により時間的・空間的に広範に提供できるため、生産機器や施設などへの投資が生産性を高める。

出典:経済産業省 コト消費空間づくり研究会 取りまとめ
 
家具や電化製品を購入することで、生活の質を向上させたり、便利さを得ることができます。一方でトキ消費は、経験や感情をより豊かにするための消費です。
 
消費の対象が異なり、モノ消費は物やサービスを購入することで満足感を得ますが、トキ消費はその場でしか得られない時間にお金を使うことで、より豊かな感情や思い出を作れるのです。
 

トキ消費が注目を集めている背景

現代社会は昔と違い、大量生産ができるためモノが豊富になり、モノ消費の価値観が変化してきました。物質的な豊かさがもたらす幸福感に限界を感じる人々が増え、代わりに精神的な充足感や豊かさを求める傾向がみられるようになったのです。
 
また、SNSやインターネットの普及により、世界中の情報や文化に触れることが容易になり、それらを体験できるようになりました。新しい経験や感情を求める人々が増え、トキ消費が注目されているといえるでしょう。
 
最後に、環境問題が深刻化していることから、モノ消費に対する批判的な視点が強くなってきた背景も、トキ消費が注目される一因となっています。環境に配慮したライフスタイルを追求する人々が増え、トキ消費を取り入れることで、より環境に優しい生活を送れるのです。
 

まとめ

若者の間で注目を集めている消費行動「トキ消費」について、その従来の消費行動との違いや注目されている背景について紹介しました。従来の消費行動との違いとして、モノやサービスを所有することよりも、一時的な体験や参加の価値が重要視されている点が挙げられます。
 
トキ消費を行うことで、一瞬の盛り上がりや非日常的な体験を楽しむことができます。若者世代を中心に、トキ消費が注目を集める中、企業やビジネスにおいても、トキ消費に合わせた商品やサービスの提供、マーケティング戦略の見直しが求められています。
 

出典

経済産業省 経済産業省の消費者行政の推進に係る取組について
経済産業省 コト消費空間づくり研究会 取りまとめ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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