「大学進学」したいけどお金が心配…「1人暮らし」と「自宅通学」で費用はどれだけ違う?
配信日: 2023.04.02 更新日: 2023.04.03
本記事では、公立大学に通う場合に1人暮らしでどのくらいかかるのか、自宅通学の場合と比較しながら解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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1人暮らしをして公立大学に通う場合の生活費
独立行政法人 日本学生支援機構では、「令和2年度学生生活調査結果」で居住別の大学生の生活費についての調査をしています。同調査を確認すると、1人暮らしで公立大学に通う大学生の生活費は、111万3300円でした。
その内訳は、食費が26万5600円、住居・光熱費が49万3000円、保健衛生費が4万3900円、娯楽・し好費が13万7400円、その他の日常費が17万3400円となっています。
自宅から公立大学に通う場合の生活費
自宅から公立大学に通う場合の生活費は、35万200円が平均となっています。1人暮らしの場合と比べると、76万3100円も安いことが分かりました。その内訳は、食費が7万2600円、住居・光熱費が自宅から通うために対象外、保健衛生費が4万1300円、娯楽・し好費が11万1300円、その他の日常費が12万5000円です。
1人暮らしの場合とは、食費や住居・光熱費で大きな差があることが分かりました。食費の差は19万3000円です。自宅での食事が多く、外食が少ないことも関係していると考えられます。
また、住居・光熱費は、自宅の場合は親が支払うことが多いためか、費用がかからない場合がほとんどのようです。これに対して、1人暮らしの場合は住居・光熱費もすべて支払うことになるので、49万3000円もの差が出てしまいます。
授業料は奨学金制度なども利用しよう
生活費は、公立大学でも1人暮らしの場合は110万円以上、自宅通学でも35万200円が平均でかかることが分かりました。しかし、大学では生活費以外にも入学金や授業料などの費用がかかるため、学生にとっては大きな負担です。そこで、入学金や授業料については、奨学金制度も活用することをおすすめします。
主な奨学金制度
主な奨学金制度としては、返済の必要がない「給付奨学金」と、返済の必要がある「貸与奨学金」の2種類があります。給付奨学金は返済の必要がないため、学生の負担を大きく減らすことができます。しかし、その分だけ審査基準は難しくなるので、確認してみましょう。
貸与奨学金はさらに、有利子の貸与奨学金と、無利子の貸与奨学金に分けることができます。貸与奨学金は返済が必要ですが、それでも学生の間は支払いが猶予される点がメリットです。給付奨学金の対象とならなかったとしても、貸与奨学金の対象となる場合はあるので、申し込むことも検討してみましょう。
大学進学前に、大学でいくら費用がかかるのか考えてみよう
本記事では、公立大学に通う場合に1人暮らしでいくらかかるのかについて解説するとともに、自宅通学の場合と比較しました。
1人暮らしをして公立大学に通学する場合は、110万円以上も生活費がかかるようです。あくまで平均なので、生活費はおさえることができますが、限界があります。そこで、生活費以外で費用のかかる授業料などを、奨学金制度を利用しておさえることも考えてみるのがよいです。学業に専念できるように、大学進学前から検討するようにしましょう。
出典
独立行政法人 日本学生支援機構 令和2年度 学生生活調査結果
独立行政法人 日本学生支援機構 奨学金制度の種類と概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部