入院時の「食事代」は収入や年齢で「100円~460円」差に!? 疑問点についても解説

配信日: 2023.04.02

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入院時の「食事代」は収入や年齢で「100円~460円」差に!? 疑問点についても解説
病気などで入院して、退院時に領収書とともに発行される「診療報酬明細書」。この書類には治療費・食事代などの内訳が記載されているのですが、入院中の食事代は、収入などによって負担金額が異なることをご存じでしょうか?
 
本記事ではその金額について解説していきます。

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入院中の食事代は、どのように決められているの?

入院中の食事代については「入院食事療養費制度」で、保険適用の対象です。厚生労働大臣が定める基準による食事療養費から「標準負担額」を差し引いた金額を「入院食事療養費」として健康保険(国民健康保険・健康保険組合など)が負担しています。
 
標準負担額とは、患者が自己負担する金額です。一般患者で1食460円、住民税非課税世帯で1食210円、難病患者などで1食260円、非課税世帯で70歳以上では1食100円とさまざまな基準で負担金額がことなります。
 
(図表1)
標準負担額

東京都 入院時食事療養費
 
<例:病気で14日入院した40歳Aさん(一般・普通食)の食事代試算>

(患者の自己負担額)

標準負担額460円×3食×14日=1万9320円

この他に、65歳以上で療養病床に入院する方は、介護保険との負担バランスを図るため、所得に応じて所得に応じて食事代と居住費(水道光熱費相当)を標準負担額として負担します(要件によって、居住費負担が370円になることもあります)。
 

食事代についての疑問点

入院時の食事代について、いくつかの疑問を解説します。
 
(1)入院中に、検査や手術前後で食事を止められていた時も、食事代は加算されているの?
入院治療中に食事が提供されていなかった場合には、入院時食事療養費は計算されません。
 
(2)病院食では足りなくて、売店でおにぎりと飲料を買いました。これは入院時食事療養費の対象になるの?
病院で提供されている病院食以外に自分で購入した食べ物の代金は、対象ではありません。
 
(3)病院の特別メニューを頼んだ場合は、食事費用は標準負担額なの?
通常の病院食メニューではなく、特別メニューを希望した場合は、特別料金を自己負担することになります(標準負担額とは、別扱いです)。
 
(4)非課税世帯・高齢低所得者の場合、標準負担額を軽くするには?
70歳未満で「住民税非課税世帯」・「70歳以上」で「低所得1」・「低所得2」に該当する人は、市町村の役所・役場(保険課)で「限度額適用・標準負担額減額認定証」を発行してもらい、医療機関の窓口に提示すると標準負担額が軽くなります。
 

まとめ

入院中の食事代は自己負担だけでなく、一部は健康保険でまかなわれています。収入や年齢などで自己負担額が異なるので、退院後に領収書とともに発行される医療費明細書を見てみましょう。
 

出典

東京都福祉保健局 入院時食事療養費
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 

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