更新日: 2023.04.11 子育て

大学生「5割が自宅外」「6割が仕送り不足」毎月の生活費はいくら必要?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

大学生「5割が自宅外」「6割が仕送り不足」毎月の生活費はいくら必要?
株式会社キュービック(東京都新宿区)がチャレンジを後押しする低金利な銀行ローンの一括提案依頼サイト「ロンたす」にて、2022年6月に100名の学生を対象にした「仕送りに関する学生の意識調査」を実施したところ、約5割の学生が自宅を離れて生活します。しかし、約6割が仕送り不足に悩まされ、生活費に困った学生や親御さんが多くいることが分かります。
 
そこで本記事では、大学生の1ヶ月の収入・支出や、仕送りで賄えない生活費をどう補うかについて解説します。仕送り不足に悩んでいる学生やその親御さんは、自分に合った生活費を捻出するヒントを見つけるために、ぜひ参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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大学生の1ヶ月の収入は?

 
独立行政法人日本学生支援機構が、2020年11月に全国の学生9万652人(有効回答数:3万7591人)を対象に行った「学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査」より、大学生の1ヶ月の収入は図表1のとおりです。
 
【図表1】

家庭から 奨学金 アルバイト 定職・その他 合計
金額 9万5400円 3万1100円 3万600円 3600円 16万700円

※年額を12で割って算出。10円単位で四捨五入
独立行政法人日本学生支援機構「学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査」より筆者作成
 
大学生の主な収入源は親から支給されるものですが、アルバイトや奨学金なども収入源になっています。しかし、授業や課外活動などで忙しく、アルバイトに割ける時間が限られることが多く、収入はそれほど多くありません。
 
また、全国大学生活協同組合連合会が、2022年10~11月に全国の学生9126人を対象に行った「第 58 回学生生活実態調査」によると、自宅生の1ヶ月の生活費は6万43501円(小遣い1万980円、奨学金1万220円、アルバイト4万910円、定職110円、その他2130円)です。このことから、特に家庭からの収入源に大きな差があることが分かります。
 

大学生の1ヶ月の支出は?

 
独立行政法人日本学生支援機構の同調査結果によると、大学生の1ヶ月の支出は図表2のとおりです。
 
【図表2】

自宅生 下宿生
学費 10万1300円 8万6900円
生活費 3万2300円 9万2300円
合計 13万3500円 17万9300円

※年額を12で割って算出。10円単位で四捨五入
独立行政法人日本学生支援機構「学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査」より筆者作成
 
生活費の内訳としては、食費・光熱費・交通費・交際費・通信費などです。これらの支出は、地域や生活スタイル、大学の所在地によっても異なります。
   

仕送りで賄えない分はどうする?

 
大学生の6割が仕送り不足という調査結果があるように、仕送りだけでは生活費を賄いきれない大学生は少なくありません。学業に専念するためにも、学業に支障がない対策をとりたいものです。
 
ここでは、仕送りだけで生活費を賄うのが難しい状況にある大学生が、生活費を捻出するためにどのような対策をとればいいのかを解説します。
 

アルバイトやインターン

 
大学生は、大学の授業や課外活動などで多忙ではあるでしょうが、授業や課外活動の空いた時間にアルバイトをすることで生活費を稼ぐ方法があります。大学生によく選ばれるアルバイトには、以下のようなものがあります。

●飲食や日用品関連のアルバイト:賄いがあったり、社割を使えたりすることがある
●費用対効果の高いアルバイト:塾講師、コールセンター、パチンコ店店員など
●長期休暇中に集中してできるアルバイト:イベントスタッフ、リゾート地でのアルバイト、軽作業、引っ越し作業員、ポスティングなど

また、生活費を稼ぎながら将来への準備も同時に考えたい場合は、インターンに応募することも検討してみましょう。インターンでも、給料が支払われる場合がありますので、よく調べて応募してみてください。
 

奨学金を検討する

 
奨学金とは、学生の研究や就学を援助するために貸与または給付される資金です。経済的理由で修学が困難な学生や、優れた学生が対象で、申し込みをして審査に通過した学生に対して給付されます。
 
奨学金は学生の生活費を賄うための手段の一つですが、貸与型の場合は返済しなければなりません。また、在学後に成績が良くないと、支給対象から外れる場合もあります。
 
このように、さまざまな条件があるものの、奨学金は経済的に困っている学生を助けてくれる制度です。学業に専念したいのであれば、申し込みを検討してみるのもよいでしょう。
 

教育ローンの利用は慎重に検討する

 
大学生が必要な生活費を賄うための方法の一つに教育ローンがありますが、その利用は慎重に検討しましょう。教育ローンは返済が必要であり、大学卒業後に返済を開始することになります。奨学金に比べて金利も高く、将来の負担はどうしても多くなってしまいます。
 
教育ローンの返済によって、将来の生活設計に影響を与えることも考えられますので、慎重かつ十分な検討が必要です。
 

大学生の仕送りは減少傾向に! まずは必要な生活費を把握しよう

 
自宅外から通う大学生は多いですが、生活費を仕送りだけで賄うのが難しい場合があります。まずは、自分自身がどれくらいの生活費が必要かを把握することが重要です。食費や住居費、交通費などの必要経費だけでなく、娯楽や趣味にかかる費用も考慮する必要があります。
 
また、急な出費に備えて、予備費用も確保しておくことが望ましいです。生活費が不足している場合は、アルバイトや奨学金などで生活費を補助することを検討してみるのも一つの手です。
 
大学生の生活費については、家庭の状況や地域によっても大きく異なります。そのため、一概に金額を示すことはできません。しかし、自分自身がどの程度の生活費が必要かを把握することで、無駄な出費を減らしつつ、必要な収入を確保できるでしょう。
 

出典

株式会社キュービック 仕送りに関する学生の意識調査
独立行政法人日本学生支援機構 学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査
全国大学生活協同組合連合会 第58回学生生活実態調査 概要報告
独立行政法人日本学生支援機構 奨学金制度の種類と概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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