【詐欺】お小遣い稼ぎで「口座を作れなくなる」!? 若気の至りじゃ済まない大損害になる場合も！

自分名義の銀行口座を複数持っている人は多いのではないでしょうか。中にはまったく使用していない銀行口座があっても、解約が面倒でそのまま放置している人もいるでしょう。
 
そのような状況で「口座を高値で売ってほしい」と持ち掛けられたら、あなたならどうしますか？ 軽い気持ちで銀行口座を売却すると、若気の至りでは済まない大損害を被るリスクがあります。

売買した銀行口座は犯罪に使われる可能性がある

SNSや掲示板で「使っていない銀行口座を高値で買い取ります」という募集を目にしたことはありませんか？
 
個人の銀行口座は、インターネット上で1口座あたり数万円程度で売買されているようです。売買した銀行口座は、振り込め詐欺や資金洗浄などのさまざまな犯罪に使用される可能性があります。軽い気持ちで銀行口座を売却すると、自分自身も大きな犯罪に加担することになるのです。
 

口座売買によって新たな口座を開設できなくなる可能性がある

銀行口座の売買は、買った側も売った側も罪に問われることをご存じでしょうか。
 
自分名義の通帳・キャッシュカードを譲り渡す行為は、犯罪収益移転防止法違反となり、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金を科せられます。また、他人に譲り渡す目的で口座を開設する行為は詐欺罪となり、10年以下の懲役を科せられます。
 
銀行口座を売ると罪に問われるだけでなく、最悪の場合は採用の内定取り消しや会社をクビになる可能性もあるのです。軽い気持ちで銀行口座を売ったばかりに、人生を棒に振るリスクがあることを頭に入れておきましょう
 
銀行口座が犯罪に利用された場合、被害を広げないために該当口座は凍結されます。全国銀行協会が行った調査によると、令和4年度の口座不正利用にともなう口座の利用停止・強制解約などの件数は 5万5042件です。
 
凍結されるのは該当口座のみとは限りません。売買していない他の自分の口座もすべて凍結されたり、新たな口座開設ができなったりする恐れがあります。そのような事態に陥ると、今後の人生プランが大きく狂ってしまう可能性があります。
 

不要な銀行口座は早めに解約する

SNSや掲示板などで使っていない口座の売買を持ち掛けられても、絶対に応じないように注意してください。口座売買は売った側も罪に問われることを頭に入れておきましょう。
 
また、口座売買をしなくても、本人が知らない間に銀行口座を不正利用されるケースもあります。自身の銀行口座が不正利用されるのを防ぐために、使わなくなった銀行口座は早めに解約することをおすすめします。取引のない銀行口座をそのまま放置していたり、通帳やキャッシュカードを失くしたまま放置していたりすると、本人が気づかないところで犯罪に使用されるリスクがあるのです。
 
口座がまた必要になった際には作り直せばよいため、「○年使っていない口座は解約する」という自分なりのルールを作るとよいかもしれません。
 

口座売買によって人生が狂わされるリスクもある

売買した銀行口座は、振り込め詐欺などの犯罪に使われる可能性があります。軽い気持ちで口座を売却すると、犯罪の片棒を担ぐことになるのです。
 
また、口座を売った側も犯罪収益移転防止法や詐欺罪に問われるため、人生を棒に振る可能性もあります。さらに、他の口座もすべて凍結されたり、新たな口座開設ができなくなったりするリスクもあります。
 
口座売買は犯罪であることを認識し、使ってない口座の取り扱いには十分注意しましょう。
 

出典

一般社団法人全国銀行協会 銀行口座の売買
大阪府警本部 口座の売買・譲渡し（譲受け）は犯罪です。
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー