更新日: 2023.05.16 その他暮らし
損かもしれない?全国旅行支援で知っておくべき「落とし穴」とは?
「今回こそはお得に旅行へ行きたい」と計画を練り出している方も大勢いらっしゃるでしょう。しかし、利用条件などを確認しないまま旅行へ出発してしまうのは危険です。
延長された全国旅行支援の隠れた落とし穴を解説し、損をせずに旅行ができるのか確認してみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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全国旅行支援とは?
全国旅行支援とはコロナ禍で衰退してしまった日本の観光業界を活性化させ、経済を回すための制度です。観光庁が各都道府県を支援し、都道府県おのおのの判断で実施されます。
旅行にかかる費用に、観光庁が指定した割引率が適用され、旅行先で使えるクーポン券がもらえます。感染対策や収入の減少などから、なかなか旅行に行けていなかった方々が利用しやすい制度です。
全国旅行支援の延長期間はいつまで?
全国旅行支援制度は、都道府県によって延長期間が異なります。予算がなくなり次第終了となるため、すでに予約ができない状態の人気の観光地もあります。
6月30日から7月20日頃を期限としている都道府県が多く、現在確認できる主な都道府県の実施期間は以下のとおりです。
●青森県 7月21日まで
●石川県 6月30日まで
●山口県 7月14日まで
●長崎県 6月30日まで
人気の観光地の延長期間は以下のとおりです。
●北海道 7月14日まで
●東京都 6月30日まで
●沖縄県 7月20日まで
(2023/4/29時点)
すでに予約は埋まっていても、キャンセルが発生した場合には予約ができる可能性があります。
全国旅行支援を利用する条件とは?
お得に旅行ができる全国旅行支援制度には、利用するための条件があります。せっかく予約したにもかかわらず、制度を利用できなかったといったことがないよう条件を確認しましょう。
●日本国内に在住
●本人確認ができる公的な身分証の提示
上記を満たす必要があります。また、宿泊施設への直接予約では対象外になることが多いため、不安な方は直接、宿泊先へ予約方法を問い合わせると間違いないでしょう。
全国旅行支援に隠れた落とし穴とは?
割引が適用され、クーポンも受け取ることができる全国旅行支援はお得です。しかし、4月以降の延長期間には落とし穴が隠れています。お得なはずの制度で損をしてしまっては本末転倒です。損をしないために確認しておくべきポイントを解説します。
以前より少なくなった補助金額
2023年の全国旅行支援制度は、2022年12月27日までの実施内容から、いくつかの変更点があります。
割引率 | 40% ⇒ 20% |
割引上限額1泊あたり (交通付旅行商品) |
8000円 ⇒ 5000円 |
割引上限額1泊あたり (交通付旅行商品以外) |
5,000円 ⇒ 3,000円 |
クーポン券(平日) | 3,000円 ⇒ 2,000円 |
変更が生じたことにより、2022年12月27日までに利用したことがある方にとっては、お得感が感じられないかもしれません。
クーポン券の有効期限や利用条件
クーポンは、旅行先の都道府県で受け取れます。クーポンは「紙タイプ」と、アプリを取得する「電子タイプ」の2種類があり、旅行先の都道府県内にある加盟店でのみ利用が可能です。中でも電子クーポンの使用が推奨されており、紙クーポンでは利用できない加盟店が存在する点も考慮する必要があります。
クーポンの有効期限や利用条件は各都道府県で異なり、事前の確認を怠ると利用できず損をしてしまうかもしれません。どのような違いがあるのか、以下の表で確認してみましょう。
東京都 | 北海道 | 沖縄県 | 大阪府 | |
---|---|---|---|---|
有効期限 | 旅行最終日 | 旅行最終日 | 旅行最終日 | 旅行開始日~ 1週間(※1) |
付与の事前申請 | 不要 | 要(※2) | 不要 | 不要 |
加盟店総数 | 1000件以上 | ー | 3234件 | 8304件 |
紙クーポン不可店舗数 | 1000件以上 | ー | 520件 | 5328件 |
※筆者作成(2023/4/29地点)
※1)旅行開始日より1週間、もしくはキャンペーン期間翌日のどちらか早い方まで有効
※2)3日前までの申請を推奨、チェックイン直前まで申請可能
ほかにも注意すべき点があります。
●電子クーポンをチャージ後、紙クーポンへの変更不可
●有効期限をすぎたら利用不可
●残ったクーポンの払い戻しや現金化は不可
全国旅行支援制度を余すことなく有効活用するために、旅行先の利用条件などをしっかり確認しておきましょう。
全国旅行支援制度をお得に活用しよう!
2023年の4月以降も延長が決定した全国旅行支援には、いくつか事前確認すべき点があります。以前との変更点や、全国旅行支援制度を活用するために必要な書類の準備にかかる費用も踏まえたうえで、お得な旅行を楽しみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー