更新日: 2023.05.24 子育て

共働きで「年収1200万円」です。「児童手当」はいくら受け取れますか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

共働きで「年収1200万円」です。「児童手当」はいくら受け取れますか?
子どもを育てている世帯にとって、児童手当がもらえるかどうかは重要です。しかし、この児童手当には、所得制限があります。所得額が一定額を超えると、児童手当がもらえなくなります。では、世帯収入が1200万円だった場合、児童手当はどうなるのでしょうか。本記事では、児童手当の概要とその上限額について詳しく解説します。
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そもそも児童手当とは?


 
児童手当とは、中学校卒業までの子どもを養育している世帯に対し、国から一定の補助金が給付される制度です。児童手当の支給額は、子どもが3歳未満であれば毎月1万5000円、3歳以降は毎月1万円です。
 
高校卒業までの子どもが3人以上いる場合、3人目以降は毎月1万5000円になります。支給時期は毎年2月、6月、10月で、それぞれの月に前月まで4か月分がまとめて振り込まれます。例えば、3歳未満の子どもが1人いる場合、6月に2〜5月の支給分である6万円が振り込まれるわけです。
 
ただし、この児童手当には所得制限があります。所得制限限度額を超えると支給額が一律5000円(特例給付)になり、所得制限上限限度額を超えた場合には、児童手当が受け取れなくなります。制限限度額や上限限度額は、扶養家族の人数で決まります。
 
例えば、夫婦共働きで子どもが1人の場合、扶養家族は1人、所得制限限度額は660万円、所得上限限度額は896万円です。この額は、扶養家族が1人増えるにつれて38万円ずつ上がります。そのため、扶養家族が2人であれば、所得制限限度額は698万円、所得上限限度額は934万円です。
 

世帯年収1200万円の場合はどうなるの?

それでは、世帯年収が1200万円の場合はどうなるのでしょうか。重要なポイントとして、所得制限は世帯ではなく夫婦のうち収入が多いほうの金額が基準になります。そのため、ここからは夫婦どちらかの年収がどのくらいだと児童手当を受け取れないのかで考えていきます。
 
また、所得と年収は異なります。年収は額面上の数字であり、所得はそこからさまざまな控除を差し引いた額です。どのような控除が差し引かれるかは人によって異なるので、年収1200万円の場合の所得額はいくらになる、と一概には言えません。ただ、一般的に、年収が1200万円であれば所得額は970万円程度であることが多いです。
 
仮に、夫婦どちらかの所得額が970万円だとしましょう。その場合、扶養家族が1人もしくは2人であれば、児童手当の制限限度額も上限限度額も超えてしまっているので、受け取ることはできません。扶養家族が3人であれば、制限限度額は超えてしまいますが、上限限度額は972万円なので特例給付を受け取れます。中学卒業までの子どもが3人いるのであれば、毎月あわせて1万5000円です。
 
つまり、年収970万円で児童手当を受け取るためには、扶養家族が3人以上いなければならない、というわけです。ちなみに、制限限度額は扶養家族が5人いた場合でも812万円ですので、所得額が970万円の場合は児童手当を満額受け取ることはできません。
 

年収1200万円の場合、特例給付ならもらえる可能性あり!

年収1200万円の場合、児童手当を受け取ることができるかどうかは、年収から控除が引かれた所得額がいくらになるのかによります。一般的な控除額であれば、児童手当を満額で受給することはできないでしょう。
 
ただし、上限限度額以内で受給できる特例給付の場合、扶養家族が3人以上であれば受け取れるかもしれません。子どもが3人以上いる場合は年収1200万円以上でも受給できないと諦めず、所得額を計算してみましょう。
 
※ 2023/5/24 記事を一部、修正いたしました。
 

出典

内閣府 児童手当制度の概要

内閣府 児童手当制度のご案内

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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