更新日: 2023.05.18 子育て
高校から大学で「943万円」必要!? 児童手当は貯めても「約200万円」。みんなどうやって捻出してるの?
本記事では、高校から大学にかけて一般的にどのくらいお金が必要なのか、そしてどのようにして捻出しているのか、解説します。児童手当で工面できる分についても触れていますので、あわせて確認していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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高校から大学までに必要な教育費用は943万円
日本政策金融公庫の「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、子ども1人あたりに必要な教育費用(入学費用と在学費用)の平均は、高校3年間で261万8000円、大学に入学した場合680万7000円で、あわせて942万5000円です。
ここでの入学費用、在学費用の詳細は図表1のとおりです。
図表1
入学費用 | 受験費用 | 受験したすべての学校・学部 |
学校納付金 | 入学金、寄付金など、 入学時に学校に支払った費用 |
|
入学しなかった学校への納付金 | ||
在学費用 | 学校教育費 | 授業料、通学費、その他 (教科書、学用品など) |
家庭教育費 | 塾、家庭教師、通信教育、参考書、 おけいこごとなど |
日本政策金融公庫 令和3年度 教育費負担の実態調査結果を基に作成
なお、高校までの261万8000円以降は、進学先によってかかる費用が大きく異なります。
高校までの261万8000円含め、最も高いのは私立大学理系で1083万4000円、次に高いのは私立大学文系で951万6000円です。続いて、国公立大学は743万円、私立短大は628万3000円、高専・専修・各種学校は545万8000円です。
自宅外通学にかかる費用
ここまで見てきた費用以外に、自宅外通学者がいる場合、さらにお金は必要です。自宅外通学者への仕送り額は、年間平均で95万8000円です。
なお、仕送りをしていない世帯も全体の10%ほどいます。また、自宅外通学を始めるための費用(アパートの敷金や家財道具の購入費など)は、平均で38万7000円です。
教育費の捻出方法
ここまで見てきたとおり、教育費にはかなりのお金が必要です。お金の捻出方法として「何らかの対策をしている世帯がどうしているのか」について見ましょう。
3つまで複数回答のアンケートですが、最も多いのは「教育費以外の支出を削っている(節約)」の28.6%、次いで「子ども(在学者本人)のアルバイト」が21.5%、「奨学金」が19.2%、「預貯金や保険などを取り崩している」が18.8%、などです。
そして、節約している費用としては、「旅行・レジャー費」が62.2%、「外食費」が59.8%、「衣類の購入費」が38.9%、「食費(外食費を除く)」が32.8%と続いています。
児童手当で捻出できる費用
児童手当は、一定以上の所得がある場合は制限があるものの、基本的には生まれてから15歳の誕生日を迎えた後の最初の3月31日まで受け取れます。受け取れる金額は月額(満額)で次のとおりです。
・3歳未満:1万5000円
・3歳以上小学校修了前:1万円(※第3子以降は1万5000円)
・中学生:1万円
受け取ることができる総額は誕生日によって変わりますが、3歳未満は3年間、3歳以上小学校終了前までは9年間、中学生は3年間で計算すると、第2子までは198万円、第3子以降は252万円です。
まとめ
高校から大学までには平均で900万円を超えるお金が必要で、多くの家庭では節約し、子どものアルバイトや奨学金でカバーしています。児童手当もためていくと200万円程度が見込めます。
教育費の捻出方法は子どもと事前によく話し、どうやって金銭面をカバーするのか、検討しておきましょう。
出典
日本政策金融公庫 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~
内閣府 児童手当制度のご案内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー