更新日: 2023.05.21 子育て

子どもに習い事をさせたいけど、みんなどのくらいの費用をかけているの? 年収の何割くらいが目安なの?

子どもに習い事をさせたいけど、みんなどのくらいの費用をかけているの? 年収の何割くらいが目安なの?
子どもに習い事をさせるのに「周りと同じようにお金をかけてあげたい」「よその家庭ではどのくらいの費用を習い事にかけているのかを参考にしたい」と考える人も多いでしょう。
 
そこで本記事では、文部科学省が行った調査結果をもとに、各家庭が子どもの習い事にかける平均的な費用について、金額や年収に占める割合を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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【学校種別・習い事の種類別】子ども1人当たりの習い事費用の平均額

文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」の、「その他の学校外活動費」の結果をもとに、学年と習い事の種類別の子ども1人当たりの習い事費用の平均額を、公立・私立に分けてみてみましょう。習い事の種類の分類は次のとおりです。
 

<芸術文化活動>
音楽や絵画、舞踊などの習い事や芸術鑑賞、楽器演奏、演劇活動など
 
<スポーツ・レクリエーション活動>
水泳や球技、武道、体操などの習い事やスポーツイベントなどへの参加
 
<体験活動・地域活動>
野外活動やボランティア、ボーイスカウト・ガールスカウトなど
 
<教養・その他>
習字やそろばん、外国語会話など

 

幼稚園

幼稚園児1人当たりの習い事にかける平均費用は、図表1のとおりです。
 
【図表1】

種類 平均費用
芸術文化活動 公立:1万4766円
私立:2万5355円
スポーツ・レクリエーション活動 公立:2万4765円
私立:4万6424円
体験活動・地域活動 公立:2234円
私立:4311円
教養・その他 公立:1万8638円
私立:2万4786円

 
公立・私立ともにスポーツ・レクリエーション活動にかける費用が最も高く、公立で2万円台前半、私立では4万円台後半です。また、全体の傾向として、年齢が上がるほど習い事にかける費用は高くなります。

 

小学生

小学生1人当たりの習い事にかける平均費用は、図表2のとおりです。
 
【図表2】

種類 平均費用
芸術文化活動 公立:3万1986円
私立:9万2380円
スポーツ・レクリエーション活動 公立:5万6751円
私立:8万7705円
体験活動・地域活動 公立:3635円
私立:1万4803円
教養・その他 公立:3万4277円
私立:8万5194円

 
公立ではスポーツ・レクリエーション活動にかける費用が最も高く5万円台後半、私立では芸術文化活動が最も高く9万円台前半です。また、詳細なデータでは、4〜6年生では3年生までと比べて習い事費用が低い傾向があり、高学年になると習い事から学習塾などにウエートが移っていくことがうかがえます。

 

中学生

中学生1人当たりの習い事にかける平均費用は、図表3のとおりです。
 
【図表3】

種類 平均費用
芸術文化活動 公立:1万9567円
私立:3万3591円
スポーツ・レクリエーション活動 公立:3万247円
私立:2万8795円
体験活動・地域活動 公立:995円
私立:5656円
教養・その他 公立:1万4770円
私立:3万1555円

 
公立ではスポーツ・レクリエーション活動の費用が最も高く約3万円、私立では芸術文化活動の費用が最も高く、3万円台前半となっています。いずれの習い事も、幼稚園・小学生と比べると平均費用が大幅に低いのが特徴です。

 

高校生

高校生1人当たりの習い事にかける平均費用は、図表4のとおりです。
 
【図表4】

種類 平均費用
芸術文化活動 公立:9460円
私立:1万6501円
スポーツ・レクリエーション活動 公立:6778円
私立:1万2956円
体験活動・地域活動 公立:1342円
私立:1903円
教養・その他 公立:1万2708円
私立:1万7965円

 
ほかの学年と違って、教養系の習い事の平均費用が高く、公立が1万円台前半、私立は1万円台後半です。また、中学生よりもさらに、習い事にかける費用は低い傾向があります。

 

【世帯年収別】子どもの習い事費用の平均額と世帯年収に占める割合

図表5は「令和3年度 子供の学習費調査」の結果をもとに、世帯の年間収入・学校種別のその他の学校外活動費の平均額をまとめたものです。
 
【図表5】

幼稚園 小学生 中学生 高校生
400万円未満 公立:4.2万円
私立:6.7万円
公立:7.9万円
私立:23.4万円
公立:4.9万円
私立:8.8万円
公立:2.3万円
私立:4.3万円
400万~599万円 公立:4.5万円
私立:7.1万円
公立:9.4万円
私立:18.1万円
公立:5.0万円
私立:6.4万円
公立:3.1万円
私立:3.6万円
600万~799万円 公立:6.1万円
私立:8.8万円
公立:12.0万円
私立:22.2万円
公立:6.4万円
私立:7.0万円
公立:3.0万円
私立:3.9万円
800万~999万円 公立:8.7万円
私立:12.3万円
公立:15.6万円
私立:26.2万円
公立:6.0万円
私立:10.2万円
公立:3.8万円
私立:5.5万円
1000万~1199万円 公立:9.9万円
私立:17.7万円
公立:16.8万円
私立:27.9万円
公立:8.0万円
私立:10.2万円
公立:4.2万円
私立:10.4万円
1200万円以上 公立:22.6万円
私立:22.4万円
公立:20.1万円
私立:32.0万円
公立:11.9万円
私立:13.2万円
公立:4.1万円
私立:8.0万円

 
いずれの学校種別でも、世帯年収が高いほど多くのお金を子どもの習い事に費やしている傾向があります。
 
世帯年収に占める習い事費用の割合は、習い事費用の額がピークになる小学生で、公立:1.5~4%程度、私立:2.5~12%程度です。この数字を目安にしつつ、その他の教育費負担や家計の状況などを考慮して、やりくりに無理が生じない範囲で習い事費用の予算を設定するとよいでしょう。

 

習い事にかける金額は子どもの学年や習い事の種類で異なる

習い事にかけるお金の平均額は、子どもの学年や学校の種類、習い事の種類、世帯年収などで異なります。自身の条件だと平均的な費用はどのくらいなのかを確認するには、文部科学省の調査データなどを参考にするとよいでしょう。
 
ただし、データに合わせて無理にお金をかける必要はありません。家計の状況に応じて、負担できる範囲で予算を設定することが大切です。

 

出典

文部科学省 結果の概要― 令和3年度子供の学習費調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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