更新日: 2023.05.26 その他暮らし

今の世の中はお金の知識が必要! 大人が身に付けたい「金融リテラシー」とは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

今の世の中はお金の知識が必要! 大人が身に付けたい「金融リテラシー」とは?
「金融リテラシー」という言葉を耳にしたり、学校教育で金融教育がスタートしたというニュースを見たりして、気になっている人は多いのではないでしょうか。金融リテラシーとは簡単にいうと、お金や金融商品とのつきあい方に関する知識のことです。
 
本記事では、金融リテラシーを身に付けるメリットや、大人が身に付けたい金融リテラシーの具体的な内容を解説するとともに、参考になるテキストを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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「金融リテラシー」って何?

「金融リテラシー」とは、生活に関わる金融や経済分野の知識や判断力のことです。
 
生活基盤を固めて自立した生活を送るには、お金をきちんと管理し、適切に使う必要があります。自分の収入やライフプランニングに応じて貯蓄や運用をするのに、金融リテラシーは欠かせません。また、悪徳商法や投資詐欺の被害を避けるのにも、金融リテラシーが役立ちます。
 
日本政府は、金融リテラシーをこれからの社会人に欠かせない知識と位置付け、以下の4つの分野に分けて、学校などでの教育を推し進めています。
 

●家計管理
●生活設計
●金融・経済の基礎知識と、金融商品を選ぶスキル
●外部の知見の適切な活用

 

【年代別】大人が身に付けておきたい金融リテラシーの具体的な内容

内閣府大臣官房政府広報室の「政府広報オンライン」では、大人が身に付けておきたい金融リテラシーを図表1のように取りまとめています。
 
【図表1】
 

年代 身に付けるべき金融リテラシーの内容
若年社会人 生活面・経済面の自立
《具体例》
・貯蓄行動の定着
・手取り額と支出の把握
・公的年金・保険の内容の理解
・必要に応じた貯蓄や民間の保険・年金への加入の検討
・キャリアプランニングと必要な自己啓発の実施
・さまざまな金融商品の性質の理解と運用
・金融商品の利用に際して外部の知見を活用する必要性の理解
一般社会人 社会人として自立し本格的に責任を負う
《具体例》
・ライフイベント(住宅購入・子の進学など)に関する知識・ノウハウの習得と資金管理
・不測・緊急の事態を想定した貯蓄、保険加入などの適切な実施
・収支の改善と黒字の確保
・将来に向けた資産形成
・必要に応じた負債(ローン)の計画的・有効な利用
高齢者 定年退職・年金生活
《具体例》
・老後の収入(年金受給額)などの範囲内で支出を抑えるライフスタイルへの切り替え
・判断力や理解力の衰えに備えた資産管理・運用の準備

 
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 知らないと損をする? 最低限身に付けておきたい「金融リテラシー(知識・判断力)」より筆者作成
 
ライフステージの変化に合わせて、必要な金融リテラシーを身に付けることが大切です。
 

金融リテラシーを身に付けるメリット

金融リテラシーは、社会人として自立した生活を送るのに切っても切り離せない知識です。適切な金融リテラシーを身に付けると、次のようなメリットがあります。
 

●生活スキルが向上する
●家計の金融資産を有効に運用できるようになる
●金融商品・サービスの質の改善につながる

 
それぞれどのようなことか、具体的に説明します。
 

生活スキルが向上する

生活をしていくなかで、多くの人が貯蓄や資産運用、住宅ローン、保険などの金融商品の利用といった金融との関わりをもちます。金融リテラシーを身に付けると、金融との上手なつきあい方が分かり、家計管理や将来に向けた資産管理などの生活スキルが向上します。
 

家計の金融資産を有効に運用できるようになる

低金利の状況下では、家計の金融資産を預貯金で運用するだけでは十分な資産形成が困難です。金融リテラシーを身に付けることで、金融商品の特徴や分散・長期投資のメリットを理解できるようになると、家計の金融資産の有効な運用が可能になり、将来に向けた効率的な資産形成が望めます。
 

金融商品・サービスの質の改善につながる

金融リテラシーが身に付くと、さまざまある金融商品や金融サービスの仕組みやリスクを理解し、適切に選別して利用できるようになります。利用者の選択眼が養われると適切な競争が促され、金融商品や金融サービスの質の改善につながるでしょう。
    

金融リテラシーを身に付ける大人向けの参考書

大人が金融リテラシーを身に付けるのに役立つのが、金融広報中央委員会が公開しているパンフレット「大人のための お金と生活の知恵」です。
 
「大人のための お金と生活の知恵」では、お金と生活の見える化と課題との向き合い方、お金の管理や運用のポイント、金融に関する基礎知識が簡潔に分かりやすくまとめられています。パンフレット版のほかオンラインでも同じ内容を閲覧できるため、手軽に活用できる金融リテラシーの参考書として目を通してみるとよいでしょう。   
 

金融リテラシーは自立した大人なら欠かせない知識

金融リテラシーは、大人の自立した生活を支えるのに欠かせない「お金」に関する知識です。生活基盤を整え、より良い生活を実現するには、適切な金融リテラシーの習得が欠かせません。この機会に自身のお金や金融に関する知識や行動を見直し、公的機関が発信している情報などを参考にお金や金融について学ぶなど、金融リテラシーを身に付けてみてはいかがでしょうか。
 

出典

内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 知らないと損をする? 最低限身に付けておきたい「金融リテラシー(知識・判断力)」

金融広報中央委員会 知るぽると 大人のためのお金と生活の知恵

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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