更新日: 2023.05.30 子育て

修学旅行の旅費で10~20万円も? 旅行積立金が払えない時はどうすればいい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

修学旅行の旅費で10~20万円も? 旅行積立金が払えない時はどうすればいい?
コロナ禍による自粛も一段落して、修学旅行を例年通りに実施する学校が増えてきています。修学旅行は多い場合は10万円単位の費用がかかるため、お金の準備に頭を悩ませている家庭もあるのではないでしょうか。
 
本記事では、修学旅行費用の金額や支払い方法などの実態を紹介するとともに、払えない場合の対処法をまとめました。修学旅行費用の支払いで困っている人は、参考にしてください。
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修学旅行の旅費の基準と実態|私立校では50万円超も

 
公益財団法人全国修学旅行研究協会が公開している全国の公立校の修学旅行実施基準を見ると、国内旅行費用の基準を中学校では5~6万円程度、高校では7~10万円程度と定めている自治体が多くみられます。また、海外旅行の基準では「過重負担とならないよう配慮」「必要最小限度の額」といった文言が並んでいます。
 
一方で、同協会の「2019(平成31・令和元)年度全国公私立高等学校海外(国内)修学旅行・海外研修実施状況調査報告」によると、行き先が海外の修学旅行の旅費は、中学校では公立で15~40万円未満、私立で15~50万円未満が多い結果です。
 
また、高校の場合、公立は9~30万円とばらつきがあり、「過重負担とならない」範囲に収まっているとは言い難そうな状況も見受けられます。
 
また、私立高校は15~40万円が海外修学旅行費用のボリュームゾーンであり、50万円を超える私立校もあります。
 

修学旅行費用の納入時期や方法は?

 
修学旅行費用の納入方法でよくみられるのは次のようなパターンです。
 

●毎月の学校納入金と合算して積み立て
●旅行会社の引き落としによる積み立て
●学校への持参による分割払い・一括払い
●振り込みやコンビニ払いによる旅行会社への分割払い(回数指定、任意の回数)・一括払い

 
複数の支払い方法が提示され、家庭の都合に合わせて選択できる場合もあります。
 
支払い時期は、積み立て形式では、修学旅行を実施する年度より前から少額ずつ納入することが多く、分割払いや一括払いの場合は、修学旅行の数ヶ月前、旅行日の直前などさまざまなケースがあります。
 
いずれにしても前払いが一般的なので、納入方法や時期を早めに確認しておき、支払えるように準備をしましょう。
 

修学旅行費用が払えないときの対処法

 
「毎月の積立金が捻出できない」「一括払いの金額が大きくてまとめて支払うのが難しい」など、修学旅行費用を払えない場合は、払えない見込みとなった時点で早めに対処法を検討しましょう。主に次のような方法があります。
 

●学校に相談する
●就学援助制度・高校生等奨学給付金を利用する
●生活福祉資金貸付制度を利用する

 
それぞれ詳しく紹介します。
 

学校に相談する

 
修学旅行費用の支払いが困難な場合は、未納のまま放置して問題になる前に、ひとまず学校に相談をしてみましょう。家庭の事情に合わせて、どのように支払っていくのがよいかを考えてくれたり、資金を準備するのに利用できる公的な制度を案内してくれたりするはずです。
 

就学援助制度・高校生等奨学給付金を利用する

 
修学旅行費用の援助を受けられる公的な制度の1つに「就学援助制度」があります。就学援助制度は経済的に困難な状態にある小中学生の家庭を対象に、学用品の購入費や学校の活動でかかる費用を支援する制度で、市町村が実施しています。
 
就学援助制度の対象となるのは、生活保護世帯と、それに準ずる程度の困窮世帯です。就学援助制度を利用したい場合は申請書を学校に提出し、審査を受ける必要があります。
 
また、就学援助制度で修学旅行費用の援助を受ける場合、自費での立て替えが必要な場合があります。自治体や学校により対応が異なるため注意が必要です。
 
高校生の家庭は「高校生等奨学給付金」という制度で修学旅行費用の補助が受けられます。対象となる世帯は、生活保護世帯と住民税非課税世帯です。利用したい場合は、学校または都道府県に申し込みましょう。
 

生活福祉資金貸付制度を利用する

 
「生活福祉資金貸付制度」とは、低所得者や高齢者、障害者の経済的な支援や社会参加の促進を目的とする貸付制度です。本制度の中の「教育支援資金」を利用すると、高校の修学旅行費用を無利子で借りられる可能性があります。
 
生活福祉資金貸付制度の対象は、ほかからの借り入れが困難な世帯、または借り入れをしても学費の捻出が難しい世帯です。制度を利用したい場合は、住んでいる市区町村の社会福祉協議会の窓口で相談しましょう。
 

修学旅行費用が払えないときは公的な援助を受けられないか確認しよう

 
修学旅行費用は行き先や日数などに大きく左右され、海外旅行ともなると数十万円もの費用が必要となるケースもあります。少額ずつ積み立てるのであれば負担しやすいですが、1回の納入金額が大きいと支払いが難しい家庭もあるでしょう。
 
支払いが難しい場合は、未納のままにせず、早めに学校に相談することが大切です。その上で、利用できる公的な制度があれば利用して、負担を和らげましょう。

出典

公益財団法人全国修学旅行研究協会 海外(国内)修学旅行

公益財団法人全国修学旅行研究協会 修学旅行実施基準

文部科学省 就学援助制度について(就学援助ポータルサイト)

文部科学省 高校生等への修学支援

内閣府 生活にお困りで一時的に資金が必要な方へ「生活福祉資金貸付制度」があります。

社会福祉法人 兵庫県社会福祉協議会 生活福祉資金 教育支援資金のしおり

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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