更新日: 2023.06.05 子育て
児童手当全額貯金で半額確保! 教育費の目安は「大学入学までに400万円」でOK?
しかし教育費に関して一定の備えは必要であり、あらかじめ把握できる範囲で平均的な情報を参考にしながら貯金していくことがポイントとなります。
そこで本記事では、児童手当も含めて教育費を貯金する場合に目安となる「大学入学までに400万円」について解説します。どのような基準で400万円を一般的な目安にしているのかについて、公的機関のデータにもとづいて紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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児童手当を全て貯金したら総額は約200万円
子どもの教育資金を考えるうえで欠かせないのが、児童手当です。児童手当とは、0歳から中学校卒業までの子どもがもらえる手当です。金額は次の通りです(内閣府の児童手当Q&A参照)。
・0歳から3歳未満:一律1万5000円
・3歳から小学校修了前:1万円(第3子以降は1万5000円)
・中学生:一律1万円
0歳から中学校卒業までの約15年間、これらの児童手当を一度も使わずに貯金した場合の総額は約200万円です(ただし第3子以降の子どもである場合や、世帯主の所得制限がないものとします)。
平均教育費を参考に効率よく400万円を準備しよう
児童手当を全額貯金することで、子ども1人につき約200万円は確保できることが分かりました。一般的に「大学入学までに400万円を貯金しよう」といわれることが多いですが、その半分の金額を児童手当で補えるということになります。
もっとも、学費には地域差や進路による差があります。それらを前提としても、最低でも400万円の教育資金の備えがあれば安心です。
大学入学時の初年度納入金や当面の授業料に充当できる
大学入学時までに400万円貯めておくことで、大学の初年度納入金や1~2年の授業料に充当することができます。参考として、国立大学を例に挙げてみましょう。
全国にある国立大学は、省令により学費が定められており、原則「全国一律」となっています。4年制国立大学の授業料等は、次のように定められています。
・検定料:1万7000円
・入学料:28万2000円
・授業料の年額:53万5800円(4年分で約216万円)
国立大学を参考にすると、検定料と入学料で約30万円かかり、授業料の年額は約54万円です。つまり初年度だけで、最低でも90万円ほど必要であることが分かります。また、自宅外通学となる場合には、引っ越し費用や賃貸契約に必要な諸費用を考えると想定外の出費も考えておく必要があります。
また、私立大学の場合は大学ごとに授業料等が定められています。さらに学部によっても費用に差があるため一概にはいえませんが、国立大学よりも高額な費用がかかることは間違いないでしょう。
ひとつの目安として、私立大学の初年度納入金等に関して文部科学省より平均額が公表されています。同資料によると、私立大学のうちもっとも費用がかからない文科系学部でも、初年度だけで約120万円かかるという結果です。
これらのことから、国立でも私立でも大学入学前に約400万円を貯金しておくことで、子どもの将来の進路に合わせて柔軟な対応ができることが分かります。
まとめ
子どもの教育資金を貯めていくまでの間、突発的に大きな出費が発生することもあります。そのため、大学入学までに目安といわれる400万円を全額自力で貯金するのは至難の業です。
そこで、児童手当を併用することで少しでも備えやすいイメージをもってみませんか。例えば現在0歳の子どもの場合、18歳までに児童手当以外の200万円を貯金するとしましょう。年間約12万円貯金することで、18年後には200万円以上の貯金が可能です。年間12万円とは、毎月1万円の貯金でよいということになります。
このように、貯金は早めにコツコツしておくと安心です。早めに備えておくことで、突発的な子どもの出費にも対応しやすくなります。本記事を参考に、子どもの教育費を考えるきっかけになれば幸いです。
出典
内閣府 児童手当Q&A
e-GOV 法令検索 平成十六年文部科学省令第十六号 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省 令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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