更新日: 2023.07.13 その他暮らし
アパートやマンションの退去時に「修繕費用が発生しがちなポイント」と「退去費用を抑えるコツ」
しかし、入居者の不注意や、管理不足によって発生した傷や汚れに対しては、修繕費用が発生することがあります。退去時は、引っ越し費用などの出費が多くなるため、なるべく費用は抑えたいものです。
そこで、退去時の修繕費用を安く抑えたいと考えている方のために、修繕費用が発生しがちなポイントを解説します。退去費用を安く抑えるコツもご紹介していますので、アパートやマンションを退去予定の方は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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アパート・マンションの退去時に修繕費用が発生しがちなポイント
修繕費用が発生しがちな場所は、壁・浴室・寝室・キッチン・水回りなどです。普段から大切に扱っていれば、修繕は必要ありませんが、管理を怠っていると、修繕が必要になるところもあります。
壁
くぎやネジで壁に穴を開けて、下地ボードが傷ついてしまった場合は、修繕費が求められます。ただし、ホチキスや画びょうなどの小さな穴であれば、修繕の対象外としている賃貸も多いようです。
また壁に、簡単に取れないほどの傷や汚れがある場合も、修繕費用が発生します。例えば、子どもの落書きや、タバコのヤニ汚れに焦げ跡、物をぶつけてできた破損などです。
浴室
浴室のカビがひどい場合は、修繕費用が発生します。浴室のカビは、いたるところに発生しますが、特に問題視されるのが、コーキングに発生したカビです。
コーキングとは、タイルやレンガなどの、建材の隙間を埋めるための接着剤です。浴室では、おもにタイルの隙間を埋めるために、コーキングが施されています。
コーキングにカビが発生すると、取れにくくなり、原状回復するために、入居者に修繕費用が請求されます。浴室は、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい場所です。
しかし、普段から対策をしていれば、発生しにくくなります。退去費用を抑えたい方は、普段から、浴室の換気や掃除を心がけて、カビの発生を抑えましょう。
寝室
床に直接布団を敷いて寝ている場合は、特に注意が必要です。布団をたたむ頻度が少ない、いわゆる「万年床」の場合は、布団と床の間で湿気がこもり、カビが生えてしまうことがあります。
万年床にしないためには、ベッドに替えるか、毎日布団をたたんで、湿気を逃がしましょう。
キッチン
キッチンは、椅子やテーブルの摩擦による傷に注意してください。頻繁に動かしていると、床に傷がついてしまいます。もちろん、この傷も、修繕の対象です。
また、コンロや換気扇、コンロ周りの床などに、油汚れが付着してひどい場合も、修繕が必要になります。椅子やテーブルの摩擦による傷は、椅子やテーブルの脚にカバーを取り付けることで、防止可能です。
油汚れは、きちんと掃除していれば、こびりつくことはないため、定期的に掃除しておきましょう。
水回り
キッチンはもちろん、浴室・洗面所・トイレなどの水回りでは、カビのほかに、水あかも発生しがちです。水あかがひどい場合は、修繕費が発生します。カビも水あかも、早い段階で専用洗剤を使って掃除すれば、悪化しませんので、きちんと掃除しておきましょう。
退去費用を抑えるコツ
退去費用を抑えるには、カビ・水あか・油汚れを落としておくことはもちろん、入居時に、傷や不具合を記録しておくことも大切です。
また、敷金ありの物件に住むと、修繕費用は敷金から引かれます。退去時に、敷金の一部が返金されることもありますので、敷金なしの物件よりも、退去費用が少なくてすみます。
洗剤で落とせる汚れを落としておく
カビや水あか、油汚れなどには、専用洗剤が販売されています。退去前に専用洗剤を使って掃除をすれば、修繕ではなく、ハウスクリーニングで対応可能になるかもしれません。
ハウスクリーニングは、次の入居者が入る前に行われる、業者による掃除のことです。入居者ではなく、大家さんが依頼して行われます。そのため、クリーニング費用は、大家さんの負担です。
特約に、借り主負担とする旨が記載されていなければ、入居者に費用は請求されません。もし、特約に記載がないにもかかわらず、クリーニング費用を請求された場合は、不動産会社に問い合わせてみましょう。
入居時に傷や不具合を記録しておく
入居前からある、傷や汚れの修繕費を請求されたとして、トラブルになることも少なくありません。こうしたトラブルを避けるためには、入居時に、傷や不具合を写真で記録しておく方法をおすすめします。
退去時に、入居前からある傷や汚れについて、修繕費を請求された場合は、重要な証拠として提出できます。
敷金ありの物件に住む
敷金ありの賃貸物件に住んでいる場合は、退去時に求められるのは、修繕費用から敷金を引いた金額になります。しかし、敷金なしの物件では、修繕費用がそのまま、退去費用として請求されます。
敷金ありの物件は、退去時に、敷金がいくらか戻ってくることもあるため、退去時に大きな出費をしたくない方には、敷金ありの物件がおすすめです。
退去費用を抑えるために掃除はこまめにしましょう
退去時には、以下のポイントで、修繕費用が発生しがちです。
・壁の穴や汚れ
・浴室のカビ
・寝室の床のカビ
・水回りのカビや水あか
修繕費用が発生すると、敷金が返ってこないどころか、不足分を請求されることもあります。引っ越しの際には、引っ越し費用などもかかりますので、なるべく出費を抑えたいようであれば、掃除をこまめにして、退去費用を抑えましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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