更新日: 2023.07.14 その他暮らし

自宅の庭に「隣家から枝」が侵入! 勝手に切っても大丈夫?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

自宅の庭に「隣家から枝」が侵入! 勝手に切っても大丈夫?
社会生活を営むうえで、よりよい共生を目指すために、さまざまなルールや規範が存在します。近隣住民との関係性もその1つで、土地や建物の使用について各種の法律が適用されます。
 
中でも、一戸建て住宅について考えるとき、隣家の木から自宅の庭に越境してきた枝についての対処方法は悩ましいテーマです。本記事では、このテーマについて2021年に行われた民法改正をもとに考えます。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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2021年の民法改正の概要

2021年に行われた民法改正では、物権法に関する部分が大きく見直されました。
 
物権法とは、土地や建物、その他の物に対する権利を定める法律です。特に所有者の権利が強化され、土地や建物について、使用者と所有者の関係がより明確になりました。また、物権法の規定が詳細化されたことにより、具体的な事例について法律が適用しやすくなったのです。
 
これまでの法律では、具体的な事例に対する対応が難しかった部分も多く存在しましたが、この改正により、それぞれの状況に合わせた解決策を見つけやすくなったといえるでしょう。
 
そして、一戸建て住宅の所有者にとっては、越境した枝や根の処理に関する規定が大きく変更された点は特筆すべきです。近隣住民間でのトラブルの原因となるこの問題について、新たなルールが定められたことにより、対応するストレスが軽減されることになりました。
 

枝の切除に関するルールの変更

具体的には2021年の民法改正により、越境した枝や根の取り扱いに関するルールが2023年4月から大幅に変わりました。
 
それまでは、所有者の許可なく越境した枝や根を切除することは禁じられていました。しかし、改正後は、所有者に事前に通知し、一定期間を経過した後には、所有者の許可なく切除できるというルールに変わったのです。
 
この変更により、近隣住民間での問題解決が容易になりました。特に、所有者が対応しない場合における被害者の苦情が軽減される可能性があります。従来の民法の規定では、所有者が何らかの理由で枝や根を剪定(せんてい)できない場合、近隣住民が対策を取れない状況が放置されがちでした。
 
しかし、新たなルールの下では、所有者の対応を待つことなく、自分で問題を解決する道が開けたのです。
 

自宅の庭に「隣家から入り込んだ枝」は勝手に切っても大丈夫?

この改正を踏まえた上で、自宅の庭に越境してきた隣家の枝について考えてみましょう。
 
最初に、越境した枝の存在に気付いた場合、所有者にその旨を通知する必要があります。例えば、記録にも残るように手紙を書いてみるとよいでしょう。その際には、複写を残しておくことや、場合によっては内容証明郵便にすることがポイントです。
 
その後、一定の期間が経過すれば、所有者の許可なく枝を切除することが可能になります。ただし、重要なのは、これらの行為は法律に基づいているとはいえ、適切な配慮とコミュニケーションが必要であるということです。無理に切除するのではなく、まずは話し合いを試み、協力的な解決を目指すべきでしょう。
 

訴訟のリスク回避には弁護士のアドバイスも

民法の改正により、隣家から自宅の庭に越境した枝の取り扱い方について明確なルールが設けられました。所有者に通知した上で一定期間を経過すれば、許可なく切除することが可能になったのです。
 
しかし、これはあくまで法律が定める最低限のルールであり、具体的な対応は場合によります。現実的には、訴訟のリスクもあるため、弁護士に相談しながら進めたほうがよいでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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