更新日: 2023.07.19 子育て

大学の授業料は具体的にいくら?入学までに「貯めておきたい」金額とは

大学の授業料は具体的にいくら?入学までに「貯めておきたい」金額とは
親になると、子どもの大学進学について、考える機会がある方は多いのではないでしょうか。その際の重要な要素の一つが、費用についてです。将来の教育費を準備するためにも、入学までに、どれくらいの金額が必要なのかを把握することが重要です。
 
この記事では、一般的な大学の授業料や、入学までに必要な預金の目標金額について、詳しくご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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大学に入学したらかかる費用とは?

大学に入学すると、さまざまな費用が発生します。授業料や入学金だけではなく、教材費なども必要です。
 
また、国公立と私立、学部などによっても、入学金や授業料は異なります。ここでは、国公立と私立の、それぞれに必要な入学金・授業料などの平均費用をご紹介します。
 

国公立大学の場合

国立大学の費用は、文部科学省で標準額が定められており、基本的には、学部ごとの差はなく、一律です。
 
また公立大学は、国立大学の標準額に準じていますが、大学によって、多少金額に差があります。そのため、下記表の値は、令和3年度の平均金額です。

入学金 授業料 合計 4年間在学した場合の総額
国立 28万2000円 53万5800円 81万7800円 242万5200円
公立 39万1305円 53万6363円 92万7668円 253万6757円

※文部科学省のデータをもとに筆者作成
 

私立大学の場合

私立大学の場合は、入学金や授業料のほかに、施設設備費が必要となります。また、大学や学部ごとに費用が異なるため、下記の表は、令和3年度の平均金額を算出したものです。

入学金 授業料 施設設備費 合計 4年間在学した場合の総額
私立 24万5951円 93万943円 18万186円 135万7080円 469万467円

※文部科学省のデータをもとに筆者作成
 
私立のほうが、国公立に比べて、入学金は低く抑えられていますが、毎年かかる授業料や施設設備費が高いため、全体の費用はかさみます。
 

そのほかの費用

大学に入学すると、入学金や授業料のほかに、教科書・教材費もかかります。大学や学部によって異なりますが、平均金額はおよそ20万円前後です。
 
当然ながら、受験する学校や学科が多ければ、その分の受験料がかかります。また、一人暮らしをするのであれば、引っ越し費用や、家具を購入する費用も必要となります。
 

入学までにかかった費用と制度の活用

大学に4年間在学した場合の総額を用意することが難しい場合は、ひとまず入学時までにかかる費用を用意しましょう。下記は、大学入学時までに実際にかかった費用の、令和4年度の平均金額です。

国公立 私立 全体
自宅 138万7600円 175万7800円 160万9800円
下宿 212万8700円 246万5200円 223万1800円

※大学生協調べ「2022年度保護者に聞く新入生調査」をもとに筆者作成
 
上記の表は、出願費用や受験費用、大学納付金、入学手続き費用、教科書・教材費用、生活財購入費用、そのほかの費用の合計から算出した平均金額です。
 
これらの費用を捻出するためには、高等教育の就学支援新制度や、奨学金制度の活用を視野に入れましょう。
 

高等教育の修学支援新制度とは

令和2年の4月1日より、大学の授業料等が減免される「高等教育の修学支援新制度」が実施されています。
 
所得や資産、進学先での学習意欲などの要件を満たせば、支援が受けられます。家庭の経済状況にかかわらず、誰もが進学できるチャンスを得られる制度です。
 
ただし、支給後も、適格認定基準を満たさなければ、支援を打ち切られる場合もありますので、注意が必要です。
 

奨学金制度

文部科学省が管轄する独立行政法人の一つ、日本学生支援機構は、奨学金の貸与・給付を行っています。給付型と貸与型の2種類の奨学金があり、貸与型には、無利子で借りられるものと、有利子で借りられるものがあります。利用できる奨学金は、世帯年収や成績によって決まります。
 
また奨学金制度は、国や大学側が用意したものだけではありません。例えば「コカ・コーラ教育・環境財団」の奨学金は、応募資格を満たして、採用されれば、月に2万円が給付されます。
 
このように、さまざまな企業や団体が奨学金制度を設けていますので、ご家庭に合った制度があるかを調べてみましょう。
 

費用を把握して計画的な貯金をしよう

大学進学には、受験料から始まり、入学金、授業料、教科書・教材費が必要です。私立大学であれば、これに加えて、施設設備費もかかります。
 
大学進学を考えるうえで、入学後の4年間だけではなく、入学までに必要な費用も把握しておくことが重要です。入学までの期間や費用を考慮して、具体的な貯金目標を設定し、計画的に貯金をしましょう。
 

出典

文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
(参考2)国公私立大学の授業料等の推移
高等教育の修学支援新制度
全国大学生活協同組合連合会「2022年度保護者に聞く新入生調査」
独立行政法人 日本学生支援機構 奨学金制度の種類と概要
公益財団法人 コカ・コーラ教育・環境財団 奨学支援事業 高校生向け(大学進学者)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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