更新日: 2023.08.03 その他暮らし

新幹線の荷物持ち込みに「1000円」!? ひさしぶりの旅行で知っておきたい「新ルール」について解説

執筆者 : 一条まつこ

新幹線の荷物持ち込みに「1000円」!? ひさしぶりの旅行で知っておきたい「新ルール」について解説
新型コロナウイルス感染症の影響でしばらく旅行を控えていた人が、久々に旅行や帰省をするケースが増えてきました。そのため、ひさしぶりに新幹線に乗るという人も多いのではないでしょうか。
 
実は、2020年に新幹線への大きい荷物の持ち込みルールが変わりました。足元や荷物棚に置けない特大荷物(海外旅行向けスーツケース等)を持ち込む場合、事前予約が必要になったのです。予約をしないと、持込手数料1000円(税込)の支払いが必要になります。さらに、2023年秋からはネット予約の割引額が変わる予定です。
 
本記事では、久しぶりに新幹線で旅行する人向けに、新幹線の荷物持ち込みの新ルールやネット予約料金の値上げについて解説します。

新幹線に持ち込める荷物のサイズとは

東海道・山陽・九州・西九州新幹線では、荷物のサイズを3種類に区分し、持込可否のルールを定めています。荷物サイズは、3辺(幅・奥行・高さ)の合計の長さで区別されます(図表1)。
 
3辺の合計の長さが160cm以下の荷物は、通常通り持ち込み可能です。座席の足元や荷物棚を利用します。スーツケースの容量としては、100リットル前後まで持ち込めるイメージです。1週間前後の旅行にも使える容量で、大人のお尻あたりの高さになるものが多い印象です。
 
3辺の合計長さが160cm超から250cm以下の荷物は、「特大荷物」に位置づけられます。海外旅行や留学などの長期滞在にも使える、120リットル前後のスーツケースが当てはまります。特大荷物を持ち込むには、「特大荷物スペースつき座席」もしくは「特大荷物コーナーつき座席」という専用座席の予約が必要です。これらは後ほど詳しく解説します。
 
特大荷物の3辺合計長さ250cmを超える大きな荷物は、新幹線には原則持ち込めません。
 
【図表1】


東海旅客鉄道株式会社 東海道・山陽・九州・西九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて より筆者作成
 
例外として、ベビーカーやスポーツ用品、楽器などは、事前予約なしで持ち込み可能です。ただし、特大荷物スペースもしくは特大荷物コーナーを利用したい場合は、各専用座席の予約が必要です。
 

新幹線に特大荷物を持ち込む2つの方法

前述の通り、新幹線で特大荷物を持ち込むには「特大荷物スペースつき座席」か「特大荷物コーナーつき座席」の事前予約が必要です。事前予約すれば、荷物持ち込みの手数料はかかりません。しかし、予約なしで特大荷物を持ち込むと、手数料1000円(税込)が発生するので要注意です。
 
特大荷物スペースつき座席は、各車両の最後部座席です。背もたれの後ろの空間に荷物を置けます。この座席では、3辺の長さの合計が160cm超250cm以下の荷物を持ち込めます。
 
注意が必要なのは、特大荷物コーナーつき座席です。この座席を予約すると、車両と車両の間にあるデッキ部分にある「特大荷物コーナー」が利用できます。
 
特大荷物コーナーには上段と下段があり、それぞれ置ける荷物の最大サイズが異なります。上段の方がややスペースが広めです。

上段:3辺の長さがそれぞれ80cm以内×60cm以内×50cm以内
下段:3辺の長さがそれぞれ80cm以内×60cm以内×40cm以内

特大荷物コーナーは座席から離れたデッキにあり、荷物を置いたあとに施錠が可能です。施錠・解錠時には、交通系ICカード(例:Suica)等の非接触型ICカードをタッチする必要があります。特大荷物コーナーを利用する際は、ICカードを忘れないようにしましょう。
 
これらの特大荷物用の座席は、窓口だけでなくネットでも予約可能です。新幹線専用の予約サービス「エクスプレス予約」では、はじめに特大荷物の有無を選択します(図表2)。
 
【図表2】


 
エクスプレス予約
 
座席指定の画面へ進むと、特大荷物スペースつき座席と特大荷物コーナーつき座席のみが表示されますので、希望の座席を予約しましょう。
 
【図表3】

 
エクスプレス予約
 

2023年秋からネット予約料金も値上げ

2023年の秋からは、東海道・山陽・九州新幹線のネット予約サービス「エクスプレス予約」と「スマートEX」の値上げが予定されています。ネット予約で運賃を節約している人は要確認です。
 
例えば東京・新大阪の往復で予約する場合、通常運賃は1万4720円です。現在はエクスプレス予約を利用すると、1万3620円(1100円割引)で予約できます。しかし、2023年秋以降は、エクスプレス予約での運賃は1万4230円(490円割引)と、割引額が少なくなります。
 
しかし、2023年秋から新たに「EX早特28ワイド」という早割商品も発売される予定です。「EX早特28ワイド」は、28日前までのネット予約で割引を受けられる商品です。東京・新大阪の往復だと、1万2240円(2480円割引)で予約できるようになります。
 
現在も「EX早特21ワイド」という早割商品がありますが、さらに大きな割引を受けられます。
 

特大荷物の予約はお早めに

新幹線の特大荷物専用の座席は数が限られてしまうため、早々に予約で埋まってしまうことがあります。特大荷物専用座席は長期の旅行をする人だけでなく、家族の荷物を1つにまとめたい人にとっても便利なので、早めに予約しておくと安心です。
 
料金の値上げも予定されていますので、早割を検討するなどして、お得で快適な旅にしましょう。
 

出典

スマートEX 「特大荷物スペースつき座席」および「特大荷物コーナーつき座席」の予約について
JRおでかけネット 新幹線への「特大荷物」の持ち込みについて
東海旅客鉄道株式会社 東海道・山陽・九州・西九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて
東海旅客鉄道株式会社・西日本旅客鉄道株式会社・九州旅客鉄道株式会社 「エクスプレス予約」・「スマートEX」における価格体系の見直し及び新早特商品の発売について
 
執筆者:一条まつこ
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