更新日: 2023.08.18 その他暮らし
片付け中に「古いSuica」を発見! まだ使える? デポジットの「500円」は返してもらえるの?
しかし、捨てるのは待ってください! そのSuicaは現金化できますよ! 本記事ではSuicaについて、失効期限、残額の払いもどし方、その際の手数料、最初に支払ったデポジットなどについて、分かりやすく解説します。
執筆者:橋本典子(はしもと のりこ)
特定社会保険労務士・FP1級技能士
Suicaは10年間使わないと失効する
Suicaとは、JR東日本が提供する交通系ICカードです。よく「10年で失効」といわれますが、「何が」失効するのでしょうか?
失効するのはカード本体のみ
「Suicaが10年で失効する」ことは、事実です。しかし、それはICカード本体の話。カード内にチャージ残額が残っていれば、残額は払いもどせます。ちなみに手数料は220円で、チャージ残額から差し引かれます。
チャージ残額が220円未満の場合は、手数料はチャージ残額が限度です。つまり、チャージ残額が2000円の場合は「2000円-手数料220円=払戻し額1780円」ですが、チャージ残額が200円だと、手数料も200円。チャージ残額が0円なら、手数料も0円となります。
Suicaを払いもどす方法
Suicaのチャージ残額を払いもどすには、JR東日本の駅の「みどりの窓口」に、Suicaを持参し、払い戻したい旨を告げます。
なお、記名式Suica(定期券を含みます)を払いもどす場合は、運転免許証など本人確認書類の提示が必要です。無記名式Suicaの方は、本人確認書類は要求されません。
デポジットは返ってくる
Suicaを購入したときに支払った500円のデポジットは、Suicaと引き換えに返金されます。ちなみに、JR東日本のサイトによれば、デポジットを取る理由は「使い捨て防止のため」とのことです。
Suicaカードの所有権はJR東日本
Suicaカードは“購入”した人のものではありません。実は、JR東日本から「貸与」されているものです。
JR東日本のICカード乗車券取扱規則によると「利用者からSuicaの利用の申込みがあった場合は、(中略)カード型情報記録媒体(以下「Suicaカード」といいます。)を利用者に貸与します」とあります。さらに「前項の場合、Suicaカードの所有権は当社に帰属します」と続きます。毎日使っているSuicaは、実は借り物だったのですね。
【半導体不足で販売停止】使っていないSuicaはJRに返そう!
さて、世界的な半導体不足を受けて、2023年6月より無記名式Suicaが、8月2日より記名式Suicaが、それぞれ販売停止となっています(Suicaサービスが拡大された青森・盛岡・秋田の各エリア内では、引き続き販売されているようです)。suicaの取扱規則にも「利用者は、Suicaカードが不要となったとき(中略)当該Suicaカードを当社に返却しなければなりません」とあります。
ICチップがリサイクルできるかどうかは不明ですが、使用していないSuicaを持っていたら、JR東日本に返却し、デポジットの500円も返金してもらいましょう。
まとめ
Suicaは10年使わないと、カード自体が失効しますが、チャージ残高は払いもどしできます。そのとき、カードと引き換えに500円のデポジットも返金されます。
SuicaはJR東日本から利用者への貸与物のため、デポジットの制度があるのです。
使っていないSuicaはすみやかに返却し、デポジットも返金してもらいましょう。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 Suicaトップ
執筆者:橋本典子
特定社会保険労務士・FP1級技能士