更新日: 2023.08.28 その他暮らし

生活保護の「受給率」一番高い都道府県はどこ?2位は「北海道」、1位は?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

生活保護の「受給率」一番高い都道府県はどこ?2位は「北海道」、1位は?
生活保護は、日本国民ならば、誰もが受け取る資格を持っています。全国のどこの自治体でも対応しており、要件を満たしていれば、年齢性別を問わずに、生活保護の受給が可能です。また、生活保護の受給条件は、どこの自治体でも変わりません。
 
この記事では、生活保護の受給率が高い、または低い都道府県について、解説しています。生活保護の基準額についてもご紹介していますので、チェックしてみてください。
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生活保護の受給率

厚生労働省の「被保護者調査」によると、令和5年度4月時点の生活保護受給者は201万8366人で、保護率は1.62%です。保護率とは、生活保護を受給している人の割合のことで、この記事では受給率とします。全国の生活保護受給率である1.62%を平均値として、全国的に受給率が高い自治体、低い自治体を比べていきましょう。
 
なお、すべての数値は令和5年度4月時点の統計です。また、純粋な人数差ではなく、各都道府県の人口に対する受給率のため、受給率と人数差の順位が同じとは限りません。
 

生活保護受給率の高い都道府県トップ4

受給率が2%を超える、四つの自治体をご紹介します。
 
最も受給率が高い都道府県は、沖縄県で2.26%、受給者数は2万6083人です。次いで北海道が高く、受給率は2.20%で、受給者数は5万7114人です。3番目に高いのは青森県で、2.19%の受給率、受給者数1万5662人。4番目の自治体は、福岡県の2.12%で、受給者数は4万7868人です。
 
なお、人数だけでみた場合、最も多いのは、東京都の26万6200人。生活保護受給者数で、2番目に多い埼玉県は5万8359人ですので、人数では、東京が圧倒的に多いことが分かります。
 

生活保護受給率の低い都道府県トップ4

受給率が低い都道府県のトップ4では、受給率は0.5%以下になります。
 
最も受給率が低い都道府県は、富山県の0.27%、受給者数は1611人です。2番目に低いのは、福井県の0.33%、受給者数1638人です。3番目は、岐阜県の0.37%で、受給者数は5729人。4番目に低い自治体は、長野県の0.41%、受給者数5807人です。
 
中部地方に位置する都道府県は、令和5年度4月時点で、生活保護受給率が1%より低い傾向があります。人数でみても、中部地方の生活保護受給者数は少ない傾向にあります。
 

生活保護受給率の高い都市トップ4

総務省統計局では、指定都市と中核市の生活保護受給率も公表されています。
 
都市でみた場合、受給率が最も高いのは、大阪府大阪市の4.75%で、受給者数は13万839人です。次いで高いのは、北海道函館市の4.50%で、1万1038人。3番目に高いのは、沖縄県那覇市の4.22%で、受給者数は1万3257人です。4番目は兵庫県尼崎市の3.70%で、受給者数1万6860人です。
 
都道府県でみると、受給率が高くない場合でも、主要都市の受給率は、高いケースもあることが分かります。
 

住所がない場合はどこで生活保護を受給する?

生活保護制度は、すべての国民が利用できる制度です。住所がなかったとしても、関係ありません。生活保護法第19条によると、居住地がなかったり明らかでなかったりする人でも、その人が現在地としている自治体で、保護してもらえることが明記されています。
 
住所不定の状態で生活保護を申請する場合は、ネットカフェや駅など、現在、おもに過ごしているところを住所として、自治体の役場で申請が可能です。厚生労働省では、生活保護に関する相談の受付窓口もあるため、自分は受給できるのかと悩んでいる人は、利用してみてください。
 

受給率に差はあっても必要性に差はない

自治体によっては、受給率に大きな差が開いているところもあります。しかし、受給率が高いところ、低いところで、生活保護制度そのものの必要性や、制度の受給条件が変わるわけではありません。自分の所属する自治体の受給率が低かったとしても、生活に困っているなどで必要ならば、役所へ相談に行くことが大切です。
 

出典

総務省統計局 e-STAT 政府統計の総合窓口 「令和5年度被保護者調査」月次調査 2023年度4月 1 結果の概要 2 閲覧表(シート7)
デジタル庁 e-GOV法令検索 「生活保護法」第十九条
厚生労働省 「相談支援や生活保護などの生活支援のご案内」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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