猫と暮らしたいのですが、1年中「エアコン」をつける必要がありますか？ 費用はどれだけかかるのでしょうか？

猫を飼う際には、飼い主と猫どちらにとっても快適に過ごせる準備をしておく必要があります。また、室内飼いの場合、夏場や冬場の室温もエアコンなどで調整してあげなければなりません。その場合、電気代がどの程度になるか気になるのではないでしょうか。
 
そこで、本記事では猫と暮らす場合にかかる費用について解説します。

猫を飼う場合にかかる費用は年間約8万円

一般社団法人ペットフード協会が行った「令和4年 全国犬猫飼育実態調査」を参考に見てみましょう。同調査によると、猫を1頭飼育している家庭での1ヶ月当たりの平均出費は7286円（年間8万7432円）で、金額層別では最も多かったのが5001～1万円でした。こちらは、医療費も含めた金額です。
 

・1ヶ月当たりの猫用フードやおやつの費用はどのくらい？

猫用キャットフードの1ヶ月当たりの平均購入金額は2877円、おやつの費用は1356円です。フードは年間3万4524円、おやつは年間1万6272円で、計5万796円になります。
 

・猫の生涯でかかる費用の平均額は約132万円

猫の生涯でかかる費用の平均額についても同調査で結果が出ています。毎回決まったキャットフードを購入している飼い主が調査対象です。猫の平均寿命は15.62歳で、生涯に必要な平均経費は131万6467円（年間約8万4281円、1ヶ月当たり約7023円）でした。
 
ただ、外に出て遊ぶことが多い猫と外に出ない猫とでは平均寿命が異なります。外で遊ぶことが多い猫の平均寿命が14.24歳、経費が132万3874円（年間の平均経費は約9万2969円）です。対して、外に出ない猫の平均寿命は16.02歳と1.78歳長く、平均経費も130万1776円（年間約8万1259円）と2万2098円（年間1万1710円）安い結果でした。
 

猫を飼う場合は湿度対策が必須

猫は暑さには強く、湿度には弱いといわれています。これは家猫の先祖がリビアヤマネコで、その性質を受け継いでいるからです。猫にとって適した気温は20～28度、湿度は50～60％の環境とされているため、室温を調整する際にはこの数字を参考にしましょう。
 

・猫は自分にとって過ごしやすい場所に移動する

エアコンをつけてあげても、猫は自分にとって適温の場所に移動してしまいます。そのため、エアコンは28度前後に設定し、猫が移動できるようにドアを開けて固定しておくなど対策しておくのがおすすめです。
 

・湿度対策が重要

エアコンの使用については前述した室温を参考に、つける日とつけない日を判断しましょう。ただ、湿度が60％以上になっている部屋は猫にとって不快となり、ストレスや体調不良の原因になる可能性があります。
 
エアコンのドライ機能や除湿機をつけて調整してあげましょう。冷房を1日中つけた場合の電気代は、600～700円ほどです。1ヶ月（30日と設定）当たり1万8000～2万1000円かかります。ただ、季節や天気によってはエアコンではなく、窓を2ヶ所以上開けることで温度・湿度対策が可能です。
 

猫を飼う前に必要経費を考慮することが大切

猫の生涯にかかる経費の平均は1ヶ月当たり約7023円、エアコンを24時間つけっぱなしにする場合は、電気代が1ヶ月当たり2万円前後必要です。ただ、こちらはあくまでも平均的な数字であり、ペット保険に加入していなければ病気やけがをした際に高額な治療費がかかることもあるでしょう。
 
周囲に猫を飼っている人がいる場合は、参考にどのようなものを用意すればよいのか、飼ううえでの注意点などを聞いておくのがおすすめです。
 

出典

一般社団法人ペットフード協会 令和4年 全国犬猫飼育実態調査 猫 飼育・給餌実態と支出
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー