「生協のお料理キット」は節約になる?自分で考えて作るのとどちらがお得?

配信日: 2023.09.04

この記事は約 4 分で読めます。
「生協のお料理キット」は節約になる?自分で考えて作るのとどちらがお得?
買い物に行かなくてもよくて、献立を考える労力も削減できるとして、話題に上ることも増えた「お料理キット」。忙しいご家庭にとっては、非常に便利なサービスです。
 
そこで「食事をお料理キットでカバーすれば、買い物に行く手間も省けるし、お得ではないか」と、思った方もいらっしゃるでしょう。今回は、食事を、生協のお料理キット・お弁当に置き換えた場合の費用について、検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

そもそも食費の平均はいくら?

2022年分として総務省統計局から公表された「家計調査 家計収支編」によれば、食費の平均支出額は、下記のとおりです。
 

<食費の平均支出額>

●総世帯:6万3597円/月
●勤労者世帯のみ:6万7166円/月
●世帯主が60歳以上の世帯:6万1585円/月

 
勤労者世帯の食費6万7166円をもとに計算すると、年間では80万円以上がかかっていることになります。
 
しかし一方で、同じく総務省統計局「家計調査報告」によると、2023年6月分における、二人以上世帯全体の食費平均は、8万1412円となっています。度重なる食品の値上げにより、直近では、急激に食費負担が増しているといえるでしょう。
 

生協のお料理キットに食事を置き換えるといくらになる?

昨今の食材の値上がりを受けて、さまざまな工夫を凝らしている方もいらっしゃるかもしれません。そのなかには「時短にもなるし、食品も無駄にならない」として、お料理キットの利用を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
そこで、一例として「CO・OP」(日本生活協同組合連合会)グループのコープデリ生活協同組合連合会「コープデリ」で購入できる、お料理キットの価格をもとに、「二人世帯でお料理キットを採り入れると、節約効果はあるか」について検証します。
 
コープデリのお料理キットでは、おかずメニューが豊富に用意されており、2023年8月時点で単品が35種類、副菜付きが10種類あります。
 
コープデリではお米も注文できるため、大人二人分・夕食分のみを想定して、毎月5キログラム購入するとしましょう。くわえて、朝食・昼食は、お弁当&軽食を利用することとします。
 
上記の条件で、1ヶ月の食事をすべてコープデリのものに置き換えると、下記の金額になります。
 

<1ヶ月の食事すべてをコープデリのものに置き換えた場合の支出額>

●総合計:6万8093~9万8969円
●朝食・昼食(価格帯321~537円):1284~2148円/日、3万9804~6万6588円/月
●夕食(単品の価格帯861~993円/2~3人分):2万6691~3万783円/月+お米5キログラム1598円

 
ここから、お料理キットやお弁当のみを使う場合、平均的なラインよりも費用がかかることが分かります。くわえて、飲み物代やおやつ代などのちょっとした支出がまとまれば、より多くの支出額になることが推測できます。
 
しかし、食べる量や世帯人数・年齢によっても、購入金額は左右されるため、どちらがお得になるかは一概にはいえません。
 
とはいえ「スーパーへ行くと、つい予定にないものまで買ってしまうけれど、結局いつも忘れて駄目にしてしまう」といった場合にはお料理キットを使うほうが、節約になる場合もあるでしょう。
 
昨今のガソリン代の高騰を考慮すれば、スーパーが遠い場合には、すべてお料理キットと生協の配達でまかなってしまったほうが、お得になる可能性もあります。
 
今回は、計算の都合上、すべての食事を置き換えたと仮定しましたが、当然「夕食だけ」「買い物に行きにくいタイミングに合わせて、週に数回だけ」といった形で利用することでもよいでしょう。
 
実際に、自身の家庭でかかっている食費と、献立を考える労力や、仕事やスーパーの開店時間との兼ね合い、ガソリン代などを考慮して、うまく採り入れることが大切です。
 

適宜採り入れて負担を減らそう

お料理キットは便利ですが、すべての食事をCO・OPのキット・お弁当に置き換えた場合は、少々割高になる傾向にあります。「残業になってしまって、どうしても買い物に行けない曜日だけ」「仕事終わりは疲れているから、夕食分だけ」など、ライフスタイルに合わせて、うまく活用することが大切です。
 

出典

総務省 家計調査報告 -2023年(令和5年)6月分及び4~6月期平均- 表1 消費支出の内訳(2023年6月-二人以上の世帯)

総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat) 家計調査 家計収支編 総世帯 年報 2022年 1-1 時系列-支出(実数,実質増減率)-2015年~2022年 総世帯 1-2 時系列-収入・支出(実数,実質増減率)-2015年~2022年 勤労者世帯 2 (高齢者のいる世帯)世帯主の就業状態別 総世帯

コープデリ生活協同組合連合会 コープデリ ハピ・デリ!

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集