更新日: 2023.09.19 その他暮らし

ドラマで話題の「消防団」って「消防士」と何が違うの? お金がもらえるって本当?

ドラマで話題の「消防団」って「消防士」と何が違うの? お金がもらえるって本当?
ドラマ「ハヤブサ消防団」で活躍している消防団員ですが、消防士との違いはご存じでしょうか? どちらも火事や災害時に活躍し名前も似ていますが、その役割は全く違います。また、活動内容や報酬なども気になるところです。
 
そこで本記事では、消防団員と消防士との違いについて解説し、報酬についても紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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消防団員と消防士の違い

消防団員は会社員や自営業者、学生など本来の仕事や学業を持っている人が、消防団に所属し活動しています。
 
活動服を着ている間は公務員となるので、特別職の公務員という立場です。報酬も年額で一定の金額が支払われ、実際に火事や災害時に出動した際や訓練に参加した場合に手当が支給されます。入団の条件は、その地方に住んでいる、もしくは勤務している18歳以上の健康な人です。
 
これに対して消防士は専業の消防職員です。消防団とは異なり、災害や救命救助のプロフェッショナルなので24時間体制で家事や災害に備えています。公務員なので給与が支払われている点も消防団員とは異なるところです。
 

消防団の役割

消防団は火事や災害の際に地域に一番近い存在として消火活動や避難誘導を行います。地域に住んでいる人や勤務している人が消防団員になっているので、消防士よりも細かな情報や土地勘で紹介活動や避難誘導ができるのが特徴です。
 
例えば、隣の家は高齢者が2人で住んでいるので避難誘導をしなければいけないといった情報や、火事の時間帯に家に人がいるという情報は、地域住民や勤務している人だからこそわかる情報です。このような情報は消防署にはなかなかわからない情報なので、初期の消火活動や避難誘導は消防団の活動が大きな役割を果たします。
 
消防士が来た後は、交通整理や消防士の補助などが主な役割になります。
 

消防団員の報酬

消防団員の報酬は年額報酬と出動時の手当て、退職金があります。年額報酬は市町村によって異なりますが、「非常勤消防団員の報酬等の基準」から標準的な金額を決めています。平均額は令和2年度で3万9253円(階級が団員の場合)です。
 
出動時の手当ては、災害に関する出動の場合は平均で約8000円、災害以外の出動時の場合は平均で約4000円となっています。また、出動時以外の日常的な活動の実費については平均で年間5万円ほどです。この金額には防寒衣の購入費や共済保険などが含まれています。
 
消防団員は、退団の際に退職金として退職報奨金が支払われます。退職報償金は階級や活動年数によって異なり、階級が高く活動年数が長い方が高額です。例えば、5年以上10年未満の団員の退職報償金は20万円ですが、10年以上15年以上の団員の場合は26万4000円です。5年以上10年未満の団長は23万9000円、10年以上15年未満の団長の場合は34万4000円となります。
 
これら以外にも、活動中に死傷をしてしまった場合には公務災害補償として補償の制度があります。
 

消防団に入団する人は減少傾向に

火事や災害時に最初の活動をする消防団ですが、消防団に入団する人が減っているのが現状です。40代や50代の消防団員の割合が増加し、消防団員全体の人数は減少しています。そのため、消防団員一人ひとりの役割は大きくなっています。
 
消防団はプライベートな時間でも出動しなければならず、お金が出るといっても多くはありません。また、危険が伴う活動をする場合もあります。しかし、地域に根差した防災活動や初期活動に必要な存在なので、今後も役割は大きくなっていくと予想されます。ドラマで活躍する消防団ですが、現実の消防団の活躍にも期待していきたいですね。
 

出典

東京消防庁 消防団員と消防署員ってどう違うんですか?
総務省消防庁 消防団員の処遇改善について
総務省消防庁 報酬・手当について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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