駅前で「シャインマスカット」が売られています。スーパーの値段と変わらなければ買っても大丈夫ですか? 盗んだものでないか不安です…
配信日: 2023.09.16
しかし、本当に購入しても問題ないものなのでしょうか。今回は、果物の路上販売と法律の関係、購入を判断する際の見分け方のヒントについて詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
果物の路上販売と法律の関係
移動販売は、多くの地域で見かける風景となっています。ところで、そもそも駅前などの公共の場での販売は、法的に問題はないのでしょうか。
道路を占有して使用する場合には、道路交通法に基づき、所轄の警察署に道路使用許可申請書を提出し、許可を得なければなりません。しかしながら、移動販売を行うときには道路使用許可は不要です。そのため、リヤカーやトラックを利用しての果物の販売は違法ではありません。
ただし、注意が必要な点もいくつか存在します。駅前という場所が、鉄道会社などの私有地である場合です。その敷地内での販売は、当然のことながら所有者の許可が必要となります。また、商品を道路上に置くことで通行を妨げるような行為は道路交通法違反となり得ます。違反を犯してしまうと、罰金や懲役の対象となる恐れがあるのです。
これらの情報を踏まえると、移動販売自体が違法とは限らないものの、販売場所や方法によっては法的な問題が発生する可能性も考えられます。そうなると「違法行為を行う業者」とみなされるため、気持ちよく買い物ができなくなるかもしれません。
商品の見分け方
駅前で果物を購入する際にはいくつかの疑問が浮かぶかもしれません。例えば、その果物が盗まれたものではないかという疑いや、割安な価格に対しての品質への疑いなどです。
ここでは、そのような疑問を解消するためのヒントを解説していきます。
・盗品かどうかの判断基準
購入判断の一つの手がかりとして、果物の産地や品種を直接販売者に尋ねる方法が挙げられます。すぐに答える販売者であれば、その品物は信用できる可能性が高いでしょう。一方、質問に対して商品知識がなく、不明瞭な返答をする販売者は、生産者やその関係者ではない可能性があるかもしれません。
もう一つは、トラックのナンバーを確認するのもよいでしょう。シャインマスカットであれば、関東近郊での産地直送販売なら、山梨産や長野産が有名です。産地についてのきちんとした説明がなく、産地以外のナンバーやレンタカーで販売している場合には注意してください。
・品質に関しての判断基準
果物は実際に食べてみなければ、味はわかりません。とはいえ、外観や質感は品質判断の材料として役立ちます。B級品として販売されているのであれば、小さな傷や変色を確認しましょう。そのうえで値段相応であれば、問題は外観のみの可能性があり、新鮮な商品をお得な値段で購入できるのかもしれません。
信頼できないのなら買うべきではない
駅前での「シャインマスカット」の購入は、移動販売が合法であること、販売者の答え方や果物の状態を見ることで判断しましょう。何かしらの不審点を感じた場合は、その場を立ち去りましょう。
適正な商品を購入する際に感じられる「心地よさ」があってこそ、初めて果物の美味しさが楽しめるのです。移動販売の果物に限らず、購入時は販売元を信頼できるかも考慮しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー