「亀有駅」って下町で住みやすいですか？ 家賃「7万円」程度で1人暮らしはできるでしょうか？

家賃7万円程度で1人暮らしができる物件を探している人もいるでしょう。数多くある物件から自分の希望に合った物件を選ぶには、まず希望エリアを絞ることが大切です。
 
本記事では、下町として知られる東京都葛飾区「亀有駅」周辺の賃貸事情を解説します。あわせて、エリアを検討する際の参考として亀有駅の住環境や交通の便や家賃平均額などを紹介します。

亀有駅の住環境について知ろう

亀有駅は、東京都葛飾区にある駅の1つです。亀有といえば、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のコミックやアニメでご存じの人も多いのではないでしょうか。ここでは、亀有駅周辺の住環境やメリット・デメリットについて解説します。
 

・亀有駅周辺のメリット

交通の便がよいことは、亀有駅周辺のメリットです。亀有駅は、JR常磐線の駅ですが東京メトロ千代田線に直通する電車が走っているため、大手町駅や霞ヶ関駅などへ乗り換えなしで行くことができます。なお、新宿駅や池袋駅といった主要駅へ行くためには、乗り換えが必要です。どちらも西日暮里駅で山手線に乗り換えて新宿駅は約40分、池袋駅は約30分で行けます。
 
また、生活しやすい点もメリットの1つです。亀有駅周辺には、数多くの飲食店をはじめアリオ亀有やイトーヨーカドーといった大型商業施設も駅の近くにあります。さらに、駅周辺には下町の雰囲気が残る商店街もあるため、買い物をする場所に困ることは少ないでしょう。
 

・亀有駅周辺のデメリット

犯罪件数が多い点は、デメリットです。警視庁が公表している「令和4年区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」によると、亀有3丁目は葛飾区内最多の「149件」でした。
 
また、亀有2丁目は34件、亀有5丁目が60件と亀有地区では数十件の犯罪が発生しているエリアが多い傾向です。同じ葛飾区内のほかの地域では数件、または十数件のエリアが多いことを踏まえると、亀有地区は葛飾区のなかでも特に犯罪発生率が高い地域といえます。なお、葛飾区以外の地域でも数件、または十数件の区が多いため、ほかの区と比べても犯罪件数が高い傾向です。
 
また、東京都が令和4年9月に公表した「地震に関する地域危険度測定調査」によると、亀有5丁目の建物倒壊危険度ランクや、亀有2丁目の火災危険度のランクが4となっている点もデメリットです。
 
なお、このランクは危険度を1～5に分けたもので数字が大きくなるにつれて危険度が高いことを意味しています。建物倒壊危険度が高い理由は地盤の軟弱性、火災危険度が高い理由は木造住宅が多いことなどが原因といえるでしょう。
 

亀有と23区の家賃相場の違いを知ろう

住宅情報サイト「SUUMO」の2023年7月のデータによると、亀有のワンルーム～1DKの家賃相場は約6万～7万円です。一方、23区のワンルーム～1DKの家賃平均は、例えば渋谷区や港区ならば約10万～11万円、板橋区や練馬区の場合は約6万～8万円となっています。
 
家賃相場は、駅からの距離や築年数などで大きく金額が変動するため、一概にいえません。しかし、亀有の家賃相場は23区のなかでも比較的低い地域といえるでしょう。また、同じような価格帯の地域としては板橋区や練馬区、江戸川区などが挙げられます。
 

亀有駅周辺に住む際はメリット・デメリットを考えよう

亀有駅周辺では、ワンルーム～1DKの部屋が家賃6万～7万円程度で借りることが可能です。治安が悪かったり災害時の危険性が高かったりするエリアがある点はデメリットですが、駅周辺には商店街や飲食店、大型商業施設などがあるため、生活しやすいエリアといえます。
 
亀有駅周辺で部屋を探す場合は、本記事で紹介した内容を参考にメリットとデメリットを考えて自分に合った物件を選択してください。
 

出典

警視庁 区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数

東京都都市整備局 地震に関する地域危険度測定調査 地域危険度一覧表：葛飾区

 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー