そのうち、生活保護から抜け出せる人は、どれくらいいるのでしょうか。
生活保護から、完全に抜け出すことは難しいといわれており、特に65歳以上の高齢者は、自立率が非常に低いというのが現状です。
本記事では、生活保護から抜け出すためにはどうすればよいのかを、実際に抜け出せた人の割合とともに、ご紹介します。
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ）
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生活保護から抜け出すにはどうすればよいのか？
まず生活保護が、どのような人を対象とした制度なのかを確認しておきましょう。
生活保護とは、生活に困窮している人に対して、必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。
つまり、生活保護から抜け出すためには、最低限度の生活を送れるような収入を得ることが必要です。
具体的には、下記のような行動を、実践することが大切です。
●資産を所有している場合は、売却して生活費に充てる
●働ける場合は、能力に応じて働く
●年金や手当など、ほかの制度で給付を受けられる場合は活用する
●親族などから援助を受けられる場合は受ける
定期的に収入が入ってくるような、安定した仕事に就いた場合や、「親族が亡くなって遺産が入った」などの理由で、今現在、困窮しないだけのお金があると、生活保護は廃止されます。
実際に生活保護から抜け出せた人はどのくらい？
国立社会保障・人口問題研究所が公表している「生活保護」に関する公的統計データ一覧によると、平成30年に生活保護が廃止された世帯の総数は14107世帯となっています。
内訳としては、高齢者世帯が7161世帯、母子世帯が769世帯、傷病者世帯が1658世帯、障害者世帯が1182世帯、その他の世帯が3337世帯です。
ただし、この中には、死亡や失踪が廃止理由となっている世帯も含まれているため、実際に収入面が安定して生活保護を抜け出せた人は、もっと少なくなっています。
特に高齢者世帯においては、死亡による生活保護廃止が4799世帯、失踪によるものが185世帯あり、さらに「親類・縁者等の引取り」や「施設入所」を含めると、実際に収入面の安定により生活保護を抜け出せたと思われる数は、2000世帯にも届きません。
生活保護から抜け出すことが可能かどうか考えてみよう
生活保護から抜け出せる人の割合は少なく、特に65歳以上の高齢者にとっては、非常に難しいことであると考えられます。
生活保護から抜け出すためには、収入面で安定しなければなりません。
一時的に収入を得て、生活保護から自立できても、再び生活保護を利用することになる人も多いため、注意が必要です。
本気で生活保護から抜け出したいと考えているならば、どう行動すべきかを考えてみるとよいでしょう。
出典
国立社会保障・人口問題研究所 「生活保護」に関する公的統計データ一覧 14 保護廃止世帯数（理由、世帯類型、構造別）
厚生労働省 プレスリリース「生活保護の被保護者調査（令和5年6月分概数）の結果」
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
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