更新日: 2023.09.28 その他暮らし

酒税法改正で缶ビールが値下げ! 飲食店の生ビールやクラフトビールは値下げする?

酒税法改正で缶ビールが値下げ! 飲食店の生ビールやクラフトビールは値下げする?
2023年10月に、酒税法が改正されます。今回の改正に伴って、ビールの税率は下がり、新ジャンルの「第三のビール」は税率が上がります。つまり、ビールに関しては値下がりが期待できるのです。本記事では、2023年10月に行われる酒税法改正に関して解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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ビールは減税、第三のビールは増税

酒税法改正は、酒税制度の公平性の確保を目指す取り組みにより、「日本の酒類市場の発展と、消費者の利益を考慮した税制の構築」を目的としています。
 
今回値上げとなる第三のビールとは、麦芽ではなく大豆やえんどうを使用したビールや、麦芽比率50%未満の発泡酒にスピリッツを加えたビールなどが該当します。
 
具体的な改正内容としては、ビール1缶(350ミリリットル)の酒税が「70円から63.35円」となる予定です。一方で、第三のビールに関してはビール1缶(350ミリリットル)の酒税が「37.8円から46.99円」となる予定です。
 

業務用ビールは値上がりしている点に注意

2023年10月に行われる酒税法改正により、「ビール」「発泡酒」「第三のビール」という3つのビール系飲料の価格差が接近します。
 
その結果、「安いから第三のビールを買う」という選択をしていた消費者のインセンティブがなくなり、以前よりも安さを感じやすくなるビール購入にシフトすることが考えられます。これにより、減税による価格減に加えて、ビール販売の競争が激化することによる値下げも期待できるでしょう。
 
実際に、ビール会社としても減税により追い風を受けるビールの販売に力を入れており、ビールの新商品開発を進めています。
 
小売店で販売される家庭用缶ビールやクラフトビール(地ビール)は値下げが期待できるため、ビール愛飲者にとっては喜ばしい法改正といえます。仕入れコストが減ることで店頭での販売価格を抑えられるため、自宅でビールを楽しみたい方には朗報です。
 
一方で、業務用ビールに関しては値上げをしているビール会社が多くあります。業務用ビールとは、端的にいうと飲食店に卸売りをするビールです。
 
大手ビール会社は、近年のコスト上昇に対応するために、業務用ビールを値上げ対象としています。原材料や循環容器の回収コストなど物流費のコスト上昇は、家庭用ビールよりも業務用ビールのほうが強い影響を受けているためです。
 
そのため、飲食店で販売されるビールに関しては、価格がそのまま据え置かれるか、値上げが行われる可能性があります。飲食業界は「薄利多売」なビジネスモデルですから、仕入れコストが上昇すれば消費者に価格転嫁される可能性が考えられます。
 

まとめ

2023年10月の酒税法改正に伴って、ビールに関しては減税、第三のビールに関しては増税が行われます(発泡酒は据え置き)。小売店におけるビールが安く購入できる一方で、安さが魅力だった第三のビールは値上がりするため、相対的に第三のビールは魅力が薄まってしまうでしょう。
 
また、家庭用ビールは安くなる期待が持てる一方で、業務用ビールはコスト増などの影響から卸売価格の値上がりが行われています。つまり、「小売店で購入するビール」は安くなり、「飲食店で注文するビール」は高くなる可能性があります。
 
酒税法の改正はアルコール価格に影響を与えることから、家計への影響を鑑みてお酒と上手に付き合っていきましょう。
 

出典

財務省 酒税に関する資料
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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