更新日: 2023.10.03 その他暮らし

無料の法律相談を受けたいけど、あとから高額請求されないか心配……どこまでが無料?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

無料の法律相談を受けたいけど、あとから高額請求されないか心配……どこまでが無料?
近年は弁護士が身近な存在となり、無料相談を実施する弁護士事務所も増えています。話し合いでは解決が難しい問題にまきこまれた場合、弁護士にサポートを受けられることは心強いものです。
 
その一方で、「無料相談を受けたいがどこまで無料なのか心配で、ふんぎりがつかない」と悩む人もいるでしょう。本記事では、無料の法律相談が受けられる場所や受けられる条件、注意点を解説します。
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無料の法律相談を受けられる場所と条件

無料の法律相談は、法テラスや全国の弁護士会などさまざまなところで実施しています。ただし、実施場所によっては、無料相談ができる内容や、相談者に条件がつけられているところもあるため、事前の確認が大切です。相談できる内容などを知っていれば、無料相談をする場所選びの参考にもなります。
 
本項では、無料相談を常時行っている場所や相談できる内容、相談できる人の条件などを紹介します。
 

法テラス

法テラス(日本司法支援センター)とは、法的トラブル解決のための総合案内所として、国が設立した機関です。法テラスでは、「民事法律扶助制度」を用いた無料法律相談が受けられます。ただし、以下のような条件に当てはまる人が対象です。
 

●収入等が一定額以下
●和解、調停、示談などの手段で紛争解決の見込みがあるもの
●民事法律扶助の趣旨にそった相談であること

 
宣伝のために訴訟をしたいといった相談や、紛争解決の見込みが薄い相談は受けられません。刑事事件も相談できません。1回の相談時間は30分間で、1つの相談につき3回まで相談できます。
 

弁護士会の無料相談

全国の弁護士会でも、無料相談を受け付けているところがあります。無料相談できる内容や相談方法は弁護士会によって異なるため、まずは住んでいる地域の弁護士会のホームページをチェックしてください。
 
例えば大阪弁護士会では、無料電話相談や無料面談相談を行っています。また、犯罪被害者のもとへ弁護士を派遣してもらうことも可能です。法テラスの相談に比べると、収入に関係なく相談でき、相談できる内容も幅広い傾向です。     
   

自治体の法律無料相談

自治体では、特定の問題に対して弁護士による無料相談を行っています。どこで、どのような相談が受けられるかは、自治体のホームページをチェックしてみましょう。基本的に、自治体に居住している人が対象です。
 
相談できる日時が限られており、予約も必要などの制約もありますが、収入などの制限はありません。自治体によっては、ホームページからネット予約も可能です。
 

弁護士事務所の無料相談

弁護士事務所でも独自で無料相談を行っているところがあります。弁護士事務所の無料法律相談は、対面や電話だけでなく、LINEやWeb相談なども選択可能です。また、弁護士事務所によっては、相談は何度でも無料というところもあります。
 
相談内容、方法、時間は各事務所の公式サイトを確認してください。弁護士に依頼したいが、弁護士との相性を見るためにまずは相談したいといった場合にも利用できます。
 

無料の法律相談でできること

無料法律相談を実施しているところは数多いですが、「どこまで無料で依頼できるのか」と悩んでいる人もいるでしょう。ここでは、法律相談で「無料」とうたう範囲がどこまでなのか、解説します。
 
なお、弁護士会、法テラスなどは公的な組織であり、弁護士事務所も信用が大切です。「無料相談」とうたいながら実際は高額な費用を請求することはありません。料金がかかる場合は事前に「ここからは有料です」と教えてもらえます。
 

無料なのは相談まで

法律相談は、文字どおり弁護士や司法書士など、法の専門家に法律に沿って問題解決ができるかを相談することです。無料の法律相談は、弁護士や司法書士が依頼者の抱えている問題を聞いて、法律に沿ってどのような解決方法があるかアドバイスをします。
 
その中には、裁判や和解交渉など弁護士や司法書士の手を借りないとできないこともあるでしょう。実際に裁判や和解交渉のために弁護士のサポートを受けたい場合は、費用がかかります。無料相談を受けたうえで、弁護士に有料で依頼するかどうか決めましょう。その費用は決して安くはありませんが、分割払いや、賠償金から支払うことも可能なケースがあります。
 

無料の法律相談を受ける際の注意点

無料の法律相談は、相談できる時間が決まっています。1回につき30分~1時間が目安です。したがって、可能な限り論点をまとめて「何に悩んでいるのか」「どう解決したいのか」と分かりやすく説明できるようにしておきましょう。思いつくままに相談していると、時間がいくらあっても足りません。
 
また、弁護士によって得意分野、不得意分野があります。無料相談を受ける場合、問題がはっきりしているならば、「この分野に関する無料相談が受けられます」と提示してある相談会を利用しましょう。離婚問題や借金問題などは、独立した無料相談会が開かれやすい傾向にあります。
 

無料の法律相談は「相談」までが無料で利用可能

無料の法律相談は、文字どおり「相談」までが無料です。法的措置で問題解決をするために弁護士や司法書士に依頼したい場合は、有料です。したがって、「この問題は法的措置で解決できるのか」を知りたい場合は無料の法律相談を利用するメリットがあります。時間に限りがあるので、論点をまとめてスムーズに話せるようにしておきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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