更新日: 2023.10.09 子育て
私の家は裕福なほうですが、父が「大学なんか行かず早く嫁に行け」と進学費用を出してくれません。親の年収が高いと奨学金は借りられませんか?
そこで視野に入ってくるのが奨学金ではないでしょうか。奨学金を借りる際、親の年収がどう影響を与えるのか解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
そもそも奨学金とは? 奨学金には給付型奨学金と貸与型奨学金がある!
奨学金は大学への進学および在学中にかかる費用を援助してもらえるお金です。大きく分けで給付型奨学金と貸与型奨学金の2種類があります。給付型奨学金は返済義務のない奨学金、貸与型奨学金は返済義務のある奨学金です。返済義務のある貸与型奨学金には、さらに無利息で借りられるタイプと有利子のタイプがあります。
多くの学生に利用されている奨学金として日本学生支援機構の奨学金がありますが、ほかにも大学独自の奨学金や地方自治体、民間団体による奨学金制度もあります。
奨学金は基本的に学びたいにもかかわらず、家庭や経済状況が理由で進学が難しい学生に対して援助する制度です。そのため、どちらも基本的に学力条件や親の所得条件が設けられています。
給付型奨学金や無利息の第一種奨学金はハードルが高い!?
日本学生支援機構の給付型奨学金は2020年4月から制度が新しくなっています。学力は全履修科目の評定平均値が5段階評価で3.5以上であることという条件があるものの、学ぶ意欲があれば支援が受けやすくなりました。
ただし、返済が不要な分、所得条件は厳しく、「親が裕福なほう」という家庭では対象から外れてしまう可能性が高いでしょう。
では、貸与型の奨学金のほうはどうでしょうか。日本学生支援機構の貸与型奨学金では無利息で借りられるのが第一種奨学金、有利子のタイプが第二種奨学金で、それぞれ世帯状況や収入・所得によって条件が設けられています。
例えば、子どもが2人いる共働き世帯では、第一種奨学金を受けようとする場合、ボーダーラインの給与収入金額は803万円となり、超えてしまうと奨学金は受けられません。一方、同じ条件で第二種奨学金を受けようとする場合は、世帯の給与収入額目安が1250万円となっているため、奨学金を借りられる可能性が広がります。
探せば親の年収に関係なく支援が受けられる奨学金もアリ!
日本学生支援機構の奨学金制度のように、もともと奨学金は学費が家計の負担になる家庭に対して支援しようとする制度です。しかし、学ぶ意欲のある学生に対し、親の年収にあまり関係なく支援をしている団体もあります。
例えば、キーエンス財団が提供している大学新1年生対象の給付型奨学金では親の年収も選考基準には入るものの、制限自体は設けられていません。日本国内の4年生大学への進学を検討している学生すべてが対象となっているため、奨学金を借りられる可能性があります。
諦めずに大学進学の夢をかなえられる奨学金を探してみよう!
親の収入が高い場合、奨学金を受けられる条件を満たせないこともあります。しかし、それで大学進学を諦めたくない人もいるでしょう。給付型奨学金や無利息の貸与型奨学金では、なかなか借りるのが難しいことがあるかもしれません。
ただし、親にある程度の収入があっても条件を満たす奨学金や、親の年収に関係なく借りられる奨学金もあります。諦めずにさまざまな奨学金制度を探してみましょう。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 給付奨学金(返済不要)
独立行政法人日本学生支援機構 貸与奨学金(返済必要)
公益財団法人キーエンス財団 給付型奨学金 大学新1年生対象
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー