更新日: 2023.10.10 その他暮らし
そろそろ涼しくなってきたので、「冷房」から「ドライ」にしようと思っています。どちらの方が電気代は安い?
そこで今回は、エアコンの「冷房」と「ドライ」における電気代の違いや、使い分けのコツをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エアコンの「ドライ(除湿)」とは?
実は「冷房」も「ドライ」も仕組み自体は同じで、エアコンの内部を冷やして、室内の熱や湿度を取る効果があります。「冷房」は温度を下げるために、「ドライ」は湿度を下げる目的で使用します。
また「ドライ」には、おもに二つの種類があり、それぞれ作用が異なります。
●弱冷房除湿:室温を少し下げながら、湿度を下げる
●再熱除湿:室温が下がらないように、暖めながら湿度を下げる
一般的には「冷房除湿」のほうが、省エネ効果が高いとされています。そのため、電気代を節約したい場合には「再熱除湿」よりも「弱冷房除湿」を利用するほうが有効です。
ただしエアコンによっては、「再熱除湿」と「弱冷房除湿」のどちらか一方しか搭載されていないものもあるため、製品カタログで確認しましょう。
「ドライ」と「冷房」では電気代が安いのはどっち?
エアコンの「冷房」と「ドライ」については、どちらの電気代のほうが安いとかはいえません。理由は、使用環境や設定によって、消費電力量が異なるからです。
基本的には、弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順に、電気代が高くなるケースが多いようです。
少し古いデータですが、2009年の東京電力ホールディングスの調査結果を、現在の電気料金単価30円/キロワットアワーで再計算すると、設定温度24度で稼働した場合の電気代は、モードによって以下のようになりました。
●冷房:14.4円/時間
●ドライ(弱冷房除湿):5.4円/時間
●ドライ(再熱除湿):19.6円/時間
上記の結果から、「弱冷房除湿」で稼働した場合が、一番電気代を抑えられていることが分かります。ただしエアコンの省エネ機能によって、かかる電気代は異なるため、参考程度としてください。
状況に応じて、「冷房」と「ドライ」を使い分けることが、一番の節約につながるでしょう。
「冷房」と「ドライ」を使い分けるコツ
最後に、「冷房」と「ドライ」を使い分けるコツをご紹介します。
まず、気温が高く、室温を優先して下げたい場合には「冷房」を選択しましょう。室内が暑いと感じるときには、温度を優先して下げることをおすすめします。
雨が降ってジメジメしているが、気温はそれほど高くないときは「ドライ」が適しています。「ドライ」でも、若干室温は下がりますが(弱冷房除湿の場合)、メインは湿度を下げることですので、室温を下げたいときは「冷房」がよいでしょう。
どちらのモードがよいか迷うときには、自動運転を選ぶことも方法の一つです。
「冷房」と「ドライ」は賢く使い分けることで節約につながる
エアコンの「冷房」と「ドライ」は、状況や目的に応じて、使い分けることが大切です。電気代は、基本的には「ドライ」のほうが安いケースが多いですが、「ドライ」のなかでも「再熱除湿」は、冷房よりも消費電力量が多くなることがあります。
ジメジメした日は、「ドライ」で湿度を下げるだけでも快適に過ごせるでしょう。これからの季節は涼しくなってきますので、湿度が高い日だけ「ドライ」を利用するなどして対応すれば、効率よく電気代を節約できるでしょう。
出典
東京電力ホールディングス株式会社 プレスリリース 2009年 『エアコンの「冷房」と「除湿」の上手な使い方』について〜「除湿」に関する使用状況のインターネット調査を実施〜 別紙1:調査結果ならびに「冷房」と「除湿」の違いと、上手な使い方
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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