「サンマ」はもはや高級魚!? 10年で価格は「3倍以上」に! 価格高騰の原因も解説
配信日: 2023.10.15
そこで本記事では、サンマがいくらくらい高騰しているのかを解説するとともに、価格の高騰の原因についても紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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10年間で3倍以上に高騰!
水産庁の調査を見てみると、2006年から2010年の平均単価は1キログラムあたり81.6円でした。この時期のサンマは気軽に食卓に並ぶ秋の味覚だったといえるでしょう。しかし、2016年から2020年の平均単価は295円です。約3倍の差になっています。
また、2022年は1キログラムあたりの単価が初めて600円を超えました。10年前ほどは100円以下だったことを考えると単年では6倍以上も高くなっていることがわかります。2023年は600円を下回っていますが、もはや高級魚といってもそん色ないほどに価格の高騰が目立つ結果となりました。
サンマの高騰の原因
サンマの価格が年々高騰している原因としては漁獲量が減少していることが挙げられます。ピーク時のサンマの漁獲量は年間35万トンほどでした。しかし年々漁獲量は減少し、2019年には10万トンほどになっています。そして現在は3万トンほどの漁獲量になってしまいました。漁獲量の減少と反比例するようにサンマの1キロあたりの単価は高くなっています。
漁獲量の減少の理由としては「地球温暖化による来遊ルートの変化」が考えられています。サンマは低温の海水を好む魚で、2009年ごろまでは日本の近海を移動していました。
しかし、それ以降に温暖化が進んだことで海水温が上昇し、日本の近海から沖合に来遊ルートを変更しています。日本の近海で漁ができていたサンマは沖合まで行かなければ漁獲量を確保できない魚になってしまったのです。
サンマの目利きと栄養素
価格の高騰が続いているサンマなので、購入する際にはおいしいものを選びたいところです。そこでサンマの目利きの仕方を紹介します。
まず第1に頭から背中が盛り上がっているものは脂がのっている証拠です。厚みのあるサンマを選びましょう。また、おなかが硬く、尻尾を持ったときに一直線になるサンマは新鮮だと言われています。おなかが硬いことは内臓が痛んでいない証拠で、尻尾を持ったときにくたっとなってしまうサンマは鮮度が落ちているとされているからです。
秋のサンマは脂がのっているだけでなく栄養素も豊富です。がん予防や治療に効果があるというビタミンAやカルシウムの吸収を促すビタミンD、老化防止や善玉コレステロールを増やす効果のあるDHAなど、老若男女に効果的なものが多く含まれています。
庶民の味方からご褒美に変化?
サンマは今年も豊漁とはいかないようなので、価格の高騰も続くと考えられます。庶民の味方からご褒美に変わってしまったのかもしれません。
サンマはだんだんと高級魚のようになってしまいましたが、旬のものはおいしく、季節感を感じられます。それだけでなく、栄養素も豊富なので秋に1度は食べておきたいところではないでしょうか。購入の際は目利き法を参考においしいサンマを選びたいですね。
出典
水産庁 令和4年度水産白書 第2章 我が国の水産業をめぐる動き
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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