来年度県内の4年制大学に進学する息子がいます。「一人暮らし」をさせるべきか「車を購入」してあげるべきか悩んでいます。
配信日: 2023.10.30
今回は、これから大学に進学予定のお子さんを持つ家庭向けに、隣の県の大学に通う場合の費用を、車の購入と一人暮らしの2パターンで考察します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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【子どもが車を使って通学】購入にかかる初期費用は100万円以上
まず、お子さんに車を購入してあげるケースを考えてみましょう。今回は、中古の車を購入するケースを想定します。なお、初期費用や維持費とは別に、免許取得にも費用がかかります。免許取得にかかる費用は以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
教習所費用(学校ごとに異なる) | 20〜35万円 |
試験手数料 | 3350円 |
免許交付手数料 | 2050円 |
※参考サイトを基に筆者が作成
次からは実際に車を所有する際の費用を見ていきましょう。
車両代
第一に、車の取得費用がかかります。運転に慣れていない1台目は、乗りやすい中古の軽自動車がおすすめです。中古車は新車よりも初期費用を抑えられる点がメリットです。
なお、中古車の価格は車の状態(年式や走行距離)によって大きく異なるため、今回は100万円の予算で車を購入すると仮定します。
維持費
お子さんに車を持たせる場合は維持費にも注目しましょう。維持費には、下記の項目が挙げられます。
●ガゾリン代
●自動車税
●任意保険
●車検代
●駐車場代
ガソリン代は、走行距離によって異なりますが、173円/リットルで計算します。燃費が20キロメートル/リットルで、通学が往復40キロメートルの場合、1ヶ月のガソリン代は6920円です。なお、車を使って遊びにいったりアルバイトにいったりする場合は、よりガソリン代の負担が増加します。
また軽自動車税は、年に一度1万800円かかります。なお、2年に一度(新車の場合は初めは3年)、車検(自動車検査登録制度)に通す必要があり、軽自動車の場合は4〜8万円程度の出費も見込まれます。さらに、任意保険に加入する場合や駐車場が別途必要な場合は、それぞれに費用がかかるため、維持費も事前に把握しましょう。
一人暮らしをさせる場合は月額16万円程度かかる
総務省が発表している「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、単身世帯において必要な月額費用は、16万1753円とのデータがあります。家賃や食費、光熱費などで増減しますが、仕送りをする場合は、大きな出費が見込まれます。
また、一人暮らしを始めるための初期費用も必要です。テレビや洗濯機、冷蔵庫やベッドなど、生活に必要なものを一から購入するため、数十万円の出費が必要です。
車通学と一人暮らしのメリット
費用面で比較すると、初期に大きな金額が発生する車通学と、月額でまとまった金額が必要な一人暮らしの特徴が見えてきました。ここからは、各方法のメリットに着目しましょう。
車通学のメリット
車通学のメリットは、一人暮らしと比較して、仕送りの必要がない点や月額費用が抑えられる点です。一括購入する場合は、その後の維持費がかかるだけのため、月々の支払いが安く済みます。また、お子さんが車を保有することで、本人の利便性も大きく向上します。
一人暮らしのメリット
一人暮らしは月額費用が発生するものの、初期費用として100万円規模で費用が発生したりローンを組んだりする可能性は低いでしょう。また一人暮らしのメリットは、お子さんの自立を促せる点です。お金や食生活の管理を自分でおこなうため、生きる力を養えるでしょう。
車通学と一人暮らしは、どちらもメリットがあります。どちらを選んでも間違いではありませんし、いずれも、お子さんが社会人として羽ばたくために大切な過程といえます。どちらを選ぶかは、各ご家庭の経済状況や本人の意思を確認して選択しましょう。
出典
警視庁
運転免許試験一覧
総務省
地方税制度|平成28年度から軽自動車税の税率が変わります
総務省統計局
家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年) 家計の概要 Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支 (2) 単身世帯の消費支出は実質1.3%の増加となり、2年連続の実質増加 (14ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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