更新日: 2023.12.04 子育て

学費のため、息子にお小遣いを与えず貯金をしています。お小遣いを与えていた場合と比べて、貯金はどれだけ多くなるでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

学費のため、息子にお小遣いを与えず貯金をしています。お小遣いを与えていた場合と比べて、貯金はどれだけ多くなるでしょうか?
親にとって、子どもの学費工面は重要な仕事の一つです。さまざまなお金の作り方がありますが、貯金もその方法となりえます。その貯金を、子どもにお小遣いを与えずに増やしていこうと考える家庭もあるでしょう。
 
今回は、子どもにお小遣いを与えず、その金額を貯金へと回した場合に、いくらくらいたまるのかを算出してみます。また、お小遣いの役割についても考えてみましょう。
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子どもへのお小遣いの相場は?

まずは、お小遣いの相場を知る必要があります。金融広報中央委員会は、「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」を実施しました。今回は、この調査結果をもとに、お小遣いの相場を確認していきましょう。
 
同調査結果によると、月に1回お小遣いを受け取っている小学校低学年の場合、お小遣いの金額の中央値は1回あたり500円でした。中学年も中央値は500円で、高学年になると中央値は1000円でした。また、中学生のお小遣いの中央値は、1ヶ月あたり2000円でした。高校生は5000円となっています。
 

お小遣いを与えずに貯金したらいくらたまる?

子どもにお小遣いを与えず貯金をした家庭の場合、与えるはずだったお小遣いが、学費のための貯金にそのまま上乗せされます。
 
小学校低学年の子どもに1ヶ月あたりに500円のお小遣いを与える予定だったと仮定すると、年間で6000円、2年間で1万2000円となります。中学年も同様に2年間で1万2000円となり、高学年も同じように計算すると、6年間で与える予定だったお小遣いは、合計で4万8000円となります。
 
中学3年間も同様に計算すると7万2000円、高校3年間では18万円です。小学校から高校までのお小遣いの予定額をすべて合わせると、ちょうど30万円となります。
 
お小遣いを一切与えずに、すべてを学費のために貯金へと回した場合、お小遣いを与えていた場合と比べて、30万円多くなる計算です。あくまでも、金融広報中央委員会のデータをもとに算出した数字である点は押さえておかなければいけません。家庭によりお小遣いの金額は異なるため、多少の上下はあるでしょう。
 
また、お小遣いを相場よりも少なめにし、残りを学費のために貯金へと回す方法もありえます。バランスをみながら、お小遣いの額と貯金額を考えましょう。
 

お小遣いも金融教育の一環

学費のために、子どもにお小遣いを与えずに貯金へと回すのも、子どもの将来へ向けた一つの考え方とはなります。しかし、お小遣いを子どもに与え、お金の使い方を子どもの自主性に任せるのも金融教育の一環となりえるでしょう。家のことを手伝ったらお小遣いを渡すという方法も、お金を稼ぐ基礎を学ばせる効果が期待できます。
 
また、お小遣いを一切与えないことで、お小遣いのある子どもとの間に、格差も生まれかねません。一緒に買い物をしたり食事をしたりするのが困難となれば、人との付き合い方にも影響が出てくる可能性があります。家庭ごとに経済状況や教育への価値観は異なるものの、お小遣いを金融教育の一環として捉える意識も持っておいた方がよいでしょう。
 

小学生から高校生までのお小遣いの合計は30万円

小学生から高校生までの12年間のお小遣いは、今回の試算では合計で30万円でした。すべてを学費のために貯金へと回せば、お小遣いを与えた場合と比べて30万円多く貯金できるでしょう。あくまで、相場からの単純な算出である点は押さえておかなければいけません。
 
また、お小遣いは子どもにとって非常に重要なものです。お金の大切さや使い方を学べる点では、金融教育の一環ともいえます。その点も考慮し、お小遣いの有無や額を決定しましょう。
 

出典

知るぽると 金融広報中央委員会 「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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