更新日: 2023.12.05 その他暮らし
お風呂の「自動お湯張り機能」VS「追い焚き」コスパがよいのはどっち?
そこで今回は、残り湯を「追いだき」して翌日再利用する場合と、毎日「自動お湯張り機能」を使う場合とでは、どちらが水道代とガス代を抑えられるのかを検証しました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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浴槽にお湯をためる際の費用
残り湯を破棄してお湯張り機能を使用する場合、水道代とガス代がかかります。一般的な浴槽では、200リットルの水が必要である場合がほとんどです。東京都水道局では、1リットル当たりの水道代の目安を約0.24円としており、200リットル分だと約48円かかります。
次は、ガス代を計算してみましょう。
今回は都市ガスの場合を仮定して、ガス単価142.72円で算出します。またガスの熱量を約1万751キロカロリー、熱効率を80%、15度の水200リットルを40度に上昇させることとします。上記の条件で計算すると、1回当たりのガス代は約83円です。
水道代とガス代を合計すると、約131円となります。残り湯を流して毎日お湯張り機能を使った場合、1ヶ月当たり約3930円の費用がかかります。
「追いだき」にかかる費用
次は、「追いだき」にかかる費用を計算します。
「追いだき」とは、浴槽のお湯を、設定している温度まで温め直してくれる機能です。一度冷めてしまったお湯をタンク内に吸い込み、沸かし直して再び給水する仕組みとなっています。そのため、かかる光熱費はガス代のみです。追いだきの際の熱効率は、およそ75%とされています。
前日の入浴で減った50リットルの水を足し、水温は15度まで低下したと仮定すると、1回の追いだきにかかる水道代は12円、ガス代は約89円で、合計で101円です。残り湯を利用して「追いだき」した場合、1ヶ月当たり約3030円の費用がかかります。
熱効率の関係でガス代は少し上がりますが、水道代が少ないことで、新規でお湯張りをするよりも、追いだきのほうが安く抑えられます。
1ヶ月当たりの「水道代」と「ガス代」の差
毎日お湯張り機能を使用する場合と、2日に1回お湯張りして残り湯を追いだきした場合で、1ヶ月当たりどれくらい水道代とガス代に差が見られるのかをまとめました。
表1
※筆者作成
表1の合計費用を見てみると、毎日お湯張り機能を使用するよりも追いだきをして残り湯を再利用したほうが、安く抑えられることが分かります。
ただし、毎日お湯張り機能を使用する場合でも、残り湯を洗濯や掃除、庭の水やりなどに再利用することで、その分の水道代をうまく節約できるでしょう。
今回は残り湯の温度が15度まで低下したと仮定しましたが、保温効果の高い浴槽であったり、ふたをしたりすることで、湯温の低下を防げます。水温が高いほど、追いだきする際のガス代を安く抑えられるため、より節約効果が期待できるでしょう。
追いだきをうまく活用することで水道代を節約できる
今回の結果より、毎日自動お湯張り機能を使用するよりも、追いだきして残り湯を再利用するほうが水道代を節約できて、結果的にお得になることが分かりました。
ただし、入浴する人数が多いほど、湯量が減ることが考えられるため、翌日に残り湯を再利用する場合には、なるべくお湯を残すことを意識しましょう。
出典
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)一般契約料金B表
東京都水道局 くらしと水道 水の上手な使い方
一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会 高いプロパンガス代は追い焚きやお湯張りのせい?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー