更新日: 2023.12.12 子育て

世帯年収「800万円」のわが家は結局、「大学無償化」の恩恵を受けられない? 共働きで家計は毎月ギリギリなのですが…

世帯年収「800万円」のわが家は結局、「大学無償化」の恩恵を受けられない? 共働きで家計は毎月ギリギリなのですが…
2020年4月より、高等教育を支援する仕組みとして新しく大学無償化制度がスタートしました。とはいえ、いくつか要件が設定されているため、すべての家庭で利用できるわけではありません。この記事では、世帯年収が「800万円」の家庭では大学無償化制度を利用できるのか、利用が難しい場合はほかにどのような支援制度があるのかなどについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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大学無償化制度とは

「大学無償化制度」は、正式には「高等教育の修学支援新制度」といいます。学ぶ意欲は高いものの、経済的に厳しくて進学できない学生を支援する目的でスタートした制度です。支援の対象となるのは大学生だけでなく、短期大学、高等専門学校(4・5年)、専門学校の学生も含みます。制度の柱となるのは次の2点です。
 

・入学金・授業料の免除
・給付型奨学金(返済義務なし)の支給

 
経済的に厳しい家庭の学生をサポートする制度のため、支援を受けられるのは住民税非課税世帯(第一区分)とそれに準ずる世帯(第二・第三区分)に限ります。また、免除される入学金・授業料の金額には上限があり、区分と学校の種類によって免除される額はさまざまです。
 
例えば、第一区分の家庭の子どもが国公立大学に進学する場合、入学金は約28万円、年間の授業料は約54万円免除されます。私立大学進学で免除される金額は、入学金約26万円、授業料約70万円です。この金額を満額として、第二区分は3分の2、第三区分は3分の1の金額が免除されます。超える分は各家庭で負担しなければなりません。
 
支給される奨学金の金額は、区分・学校の種類・自宅通学か自宅外通学かで異なります。第一区分の家庭で自宅から国公立大学に通う場合は約35万円、私立大学に通う場合は約46万円支給され、返済する必要はありません。第二区分と第三区分の支給割合は、それぞれ第一区分の3分の2と3分の1です。
 

大学無償化制度を利用する条件

大学無償化制度を利用するためには、「世帯収入」「資産」「学業成績・学修意欲」に関する要件をクリアすることが必要です。
 
世帯収入の金額要件は、家族構成や年齢などによって異なります。例えば、両親がそろい本人と中学生がいる4人家族で、片働きだとしましょう。その場合、第一区分の世帯は年収約270万円、第二区分は約300万円、第三区分は約380万円が目安です。
 
資産の要件は、両親や本人が所有する資産の合計が以下の基準額を下回る必要があります。
 

・生計維持者が2人:2000万円
・生計維持者が1人:1250万円

 
基準額に不動産は含まれていません。
 
学業成績・学修意欲の要件は、高校生で申し込む場合、以下のように決まっています。
 

・高校の評定平均値が3.5以上:進路指導などにおいて学修意欲を確認
・高校の評定平均値が3.5未満:レポートや面談によって学修意欲を判断

 
大学無償化制度は、大学入学後に申し込むことも可能です。その場合、高校の評定平均値や入学試験の成績を参考にしたり、学修計画書を提出させてその内容で判断したりします。
 
なお、2024年度より年収600万円までの3人以上の子どもがいる多子世帯も大学無償化の対象となります。さらに政府は2025年度から、多子世帯の大学授業料無償化について所得制限を設けない方向で検討を始めており、世帯年収800万円の家庭でも対象となる可能性が出てきています。
 

大学無償化の利用が難しい場合はほかの制度も検討しよう

扶養している家族の人数や年齢にもよりますが、世帯年収が800万円ある場合は収入要件を満たしていない可能性が高く、現状では大学無償化制度の利用は難しいでしょう。その場合、貸与型奨学金を借りたり、金融機関の教育ローンを利用したりするのも1つの方法です。ただし、利用にあたっては返済時のことをよく考慮し、無理のない範囲で借りるようにしましょう。
 

大学無償化制度は住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯が対象

大学無償化制度は住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯を対象とした、進学資金支援制度です。利用にあたっては、収入・資産・本人の学習意欲の要件を満たす必要があります。
 
例えば、収入要件は、満額の支援を受けるなら4人家族で年収270万円未満が目安です。世帯年収が800万円を超えている家庭で支援を受けることは難しいため、貸与型奨学金や教育ローンといった制度も検討するとよいでしょう。
 

出典

文部科学省 高等教育の修学支援新制度
文部科学省 高等教育の修学支援新制度(授業料等減免と給付型奨学金)における所得に関する要件
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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