更新日: 2023.12.16 その他暮らし
生活保護を受給したら「健康保険」が使えなくなるって本当!? 病気やけがをしたらどうすればいいのでしょうか?
また、健康保険証を身分証として使用していた方にとって、大きな影響があるでしょう。
本記事では、生活保護を受給したら健康保険を返納しなければならなくなる理由や、生活保護受給中に病院にかかりたいときにどうすればいいのかをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護を受給したら健康保険は使えなくなる?
国民健康保険に加入している人には、保険料を毎月支払う義務が発生します。
生活保護受給者になると国民健康保険の被保険者から除外されてしまうようです。そのため、国民健康保険証を持っている場合は発行した市区町村に返納しなければなりません。
ただし、社会保険の場合は脱退する必要がなく、生活保護を受給してもそのまま使うことが可能です。生活保護は働きながらでも受給できるため、加入している社会保険はそのまま継続するといいでしょう。
生活保護受給中に病院にかかりたいときはどうすればいいのか?
国民健康保険から脱退すると、病院にかかったときの医療費が全額自己負担になります。経済的に困窮していることを理由に生活保護を受けている人が、高額な医療費を支払うことは困難な場合も多いでしょう。
しかし、生活保護を受給すると「医療扶助」という形で医療の提供を受けられます。医療費の全額が医療扶助から支払われることになるため、病院を利用しても自己負担は原則ありません。
医療扶助で病院を利用するには?
医療扶助は生活保護法の指定を受けた病院でのみ使えるため、受診前に確認する必要があります。ケースワーカーに相談すれば事前に医療券または調剤券が発行され、医療費の代わりに窓口に提出して受診することになります。
厚生労働省「10生活保護の医療扶助について」によると、医療扶助は原則として現物支給され、以下の範囲で使用可能のようです。
・診察
・薬剤または治療材料
・医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
・居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
・病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
・移送
生活保護を受給したら医療扶助が適用される
生活保護受給者は保険料の支払いが免除されることから、国民健康保険が適用されなくなります。国民健康保険が使えなくなると医療費を全額自分で支払わなければならないため「病院にかかれなくなるのでは? 」と不安になる方も多いでしょう。
しかし、生活保護を受給すると「医療扶助」が適用され、医療費は原則全額支給されるため、心配する必要はないといえます。国民健康保険が使えなくなることが理由で生活保護を受けるべきか迷われている方は、安心して申請するといいでしょう。
出典
厚生労働省 生活保護制度
厚生労働省 健康管理支援事業及び医療扶助について
厚生労働省 10生活保護の医療扶助について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー