更新日: 2024.01.17 その他暮らし

夫に借金「1000万円」を告白された! 離婚? 破産? 2人で返済?「後悔」しないための選択とは?

執筆者 : 佐々木咲

夫に借金「1000万円」を告白された! 離婚? 破産? 2人で返済?「後悔」しないための選択とは?
「夫婦にはいろいろある」。結婚の経験がある人であれば、ウンウンとうなずいてもらえるのではないでしょうか。特に、問題の原因が「お金」である場合はより深刻になりがちです。
 
本記事では、ある日突然、配偶者に1000万円の借金があることを告白されたケースを考えてみたいと思います。あなたならどうしますか? 離婚、破産、返済……どれを選ぶべきなのでしょうか。
佐々木咲

執筆者:佐々木咲(ささき さき)

2級FP技能士

とにかくまずは冷静に

どのような対応を選ぶか以前に、まずは冷静になりましょう。配偶者に借金を隠されていたことを知れば、ほとんどの人はショックを受け、動揺し、怒りを覚えるでしょう。
 
ただ、ここで感情的になってもいいことはありません。配偶者を責め立てたい気持ちをグッとこらえて、冷静かつ慎重に話を聞いていきましょう。正確な借金総額、借入先、借金理由などを聞き出し、現状を把握します。そして後悔のない決断をしてください。
 

【対処方法1】離婚

配偶者に1000万円もの借金を隠されていた事実を知れば、「もう信用できない」と思うのは当然でしょう。借金の理由が、ギャンブルなど自分の欲求のためであればなおさらです。まずは離婚という選択肢が考えられます。
 
離婚となると財産分与が行われ、基本的に夫婦の財産を両者が2分の1ずつ取得します。ただ、配偶者が個人的に作った自己の欲求のための借金の返済義務については配偶者本人だけにあるので、借金を告白された夫婦のもう一方の人には関係ありません。借金も2分の1を負担しなければならないと勘違いしがちなので注意しましょう。
 

【対処方法2】自己破産

「離婚はしない。しかし1000万円もの借金をすぐに返せる当てがない」のであれば、次は自己破産も選択肢の一つです。自己破産とは、借金の返済が困難な人に設けられた救済措置であり、裁判所の免責許可決定が出た場合には借金の返済義務が免除される制度です。自己破産を行うと借金がなくなるので生活を再建できますが、その代償として以下のデメリットがあります。

●財産価値のあるもの(自宅、車、生命保険の解約返戻金など)は処分される
●官報に住所と氏名が記載される
●ブラックリストに登録される
●連帯保証人に返済義務が移行する
など

配偶者がこれらの制約を受ければ、夫婦のもう一方にも大きな影響が出るケースもあるかもしれません。その上で配偶者とやり直そうと思える場合に選択することになるでしょう。
 
ちなみに、自己破産のように借金が完全になくなるわけではありませんが、借金の負担を軽くする方法として、任意整理や個人再生、特定調停という制度もあります。弁護士などの専門家に相談して、これらの選択肢から適した方法を見つけるとよいでしょう。
 

【対処方法3】返済

「離婚も自己破産もせず、夫婦で協力して返済していこう」という選択肢もあります。しかし1000万円もの金額になると、一般的な年収の世帯であれば並大抵の覚悟では難しいかもしれません。子どもがいればなおさらです。
 
仮に夫婦共働きで世帯年収500~600万円で、住宅ローンを抱えているという家庭では、住宅ローンとは別に、1000万円を10年、20年間と払い続けることは現実的にかなり厳しく思えます。
 
借金を隠していたということは、住宅ローンや事業融資など正当な借金ではなく、カードローンや消費者金融などからの借金である可能性が高いでしょう。大手消費者金融の金利は、貸付額10万円以上100万円未満の場合の上限金利で年18%程度です。
 
参考まで、住宅ローンの金利は2023年12月時点において、固定10年で1%程度、変動金利であれば0.5%を割ります。全期間固定であっても1.5%程度です。消費者金融の金利の高さが明確にわかるでしょう。消費者金融での借金1000万円は、住宅ローンの1000万円とはわけが違います。
 
現実的には、毎月必死に返済しても高い利息が影響し、なかなか元本が減らないかもしれません。返済すると決めたのであれば、まずは借入先を1本にする、親族に頭を下げて無利息でお金を借りるなどの行動が必要といえそうです。
 

まとめ

配偶者に突然借金を告白されれば誰でも戸惑うことでしょう。ただ、そこで冷静に考えられるかどうかは、その後の人生を大きく左右すると思ってください。配偶者が勝手に作った借金で人生を終わらせてはいけません。自分自身のこれからのために、法律も最大限利用しつつ決断してください。
 

出典

法務省 財産分与
日本司法支援センター法テラス 自己破産とは何ですか?
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士